周りから堅物だと言われている魔術師メルヴィルは、痴話喧嘩で頬を腫らした遊び人と噂の騎士ヒースにハンカチを差し出す。
しかし、その"お礼"は突然のキスで……。
動揺するメルヴィルをよそに翌日、ヒースは落とし物を届けにメルヴィルの研究室に現れる。
魔術と無関係な知識で意気投合した二人は、秘密の昼食を共にするうちに、
騎士の軽薄な仮面の下にある真剣さと優しさに触れ、メルヴィルは初めての感情を知る。
この感情は友情なのかそれとも……?
しかし、媚薬を盛られたヒースを介抱した夜を境に、二人の関係は一変してしまう。
堅物魔術師と訳あり遊び人騎士が織りなす、不器用な恋の物語の行く先は――。