天野晴之介は見るからに影が薄く、平凡な門前廻り同心。しかし、その正体は北町奉行・遠山左衛門尉より極秘裏に「濡れ衣剥がし屋」を命じられる凄腕だ。
お裁きに見落としや、間違いはないか。無実の者が、誰かによって罪を着せられていないかを徹底的に調べる。
油問屋で三人が殺され、側で血塗れの匕首を握っていた鮫蔵が捕まった。すぐに磔獄門の裁きが下ったが、市中引き廻しの最中、鮫蔵は無実を訴え続けた。
そんななか罵声を浴びせる群衆に紛れ、列に向かい合掌する娘を晴之介は見逃さなかった!
二人に何か関わりがあると睨んだ晴之助。刻一刻と刑場へ近づく中、真相究明は間に合うのか!?
弱い者を救い、冤罪を滅する「濡れ衣剥がし屋」シリーズ開幕!