過度なストレスが原因で余命宣告されてしまった純朴な魔術師、ヴェナ。
仕事、恋人、この世の全てにうんざりしたヴェナはこの世界を滅ぼそうと、
封印されし闇の精霊を召喚することに。
恐ろしくもどこか美しい闇の精霊は、世界を滅ぼす協力をする代わりにヴェナに名と魔力、そして命を要求する。
要求を呑み、彼にクロと名づけたヴェナだったが、魔力をもらうためだと彼に突然キスをされて……。
「おまえの魔力は美味いから好きだ」
何度も口づける彼の不器用な優しさに、ヴェナの心は次第に絆されていき――?
恋を知らない冷徹な闇の精霊×ひたむきな不幸系魔術師
――これは、二人が世界を滅ぼすまでの物語。