「俺に任せろ。最高の気分にしてやるから」老舗旅館の娘・優実は、経営難から決められた政略結婚前提のお見合いを断った。両親に失望し、一人で生きていこうと飛び出したものの――入社したのはまさかのブラック企業。現実の厳しさを痛感しようやく転職できたと思った矢先、新しい職場の上司はあの“お見合い相手”の御曹司・真一だった。そもそも優実のタイプは、ぐいぐい迫る肉食系。どう見ても草食系の彼とは、絶対に合わない……はず。けれど――。「現実のキスって、こんなに気持ちいいんだ……」チュッ、チュッと濡れた音が重なるたび、彼の低い声がひどく官能的に響く。草食系(だと思っていた)部長の本性は肉食御曹司!?