八雲の愛弟子であった著者が稀少な資料を渉猟して書き上げた小泉八雲伝記の決定版。出生から青春時代の葛藤、来日、結婚、そして文学者として名を成すまで。多様な人間関係や妻セツ(小泉節子)との夫婦愛、日本文化への傾倒、多面的にその生涯に迫る。セツが八雲との心の触れ合いを記した珠玉の手記「思い出の記」も収録。
【目次】
自序
序(西田幾多郎・哲学者)
故小泉八雲氏の著作につきて(坪内逍遥・文学者)
小泉八雲先生を懐う(内ケ崎作三郎・政治家)
1 ギリシャからアイルランドへ
2 大叔母のてもと
3 学校生活
4 シンシナティ
5 ニューオーリンズ
6 西インド、フィラデルフィア、ニューヨーク
7 横浜から松江
8 熊本
9 神戸
10 東京 その一
11 東京 その二
12 思い出の記(小泉セツ)
13 交際と交友
14 人、思想、芸術
15 ヘルンの通った道
16 著書について
17 余録
18 年譜(生涯、著作遺稿等)