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世界最大の民主主義国家の言論に、いま何が起こっているのか――?
ラモン・マグサイサイ賞(「アジアのノーベル賞」とも称される賞)を受賞した、インドで最も勇敢なジャーナリストが、現代インド社会を論じる最重要書。
「この社会は声を上げる人々に耳を傾けることも目を向けることもやめてしまった。皆が権力の言うことだけを聞いている」(本書より)
2014年にモーディー政権が発足して以降、インドでは急速に権威主義化が進み、フェイクニュースの拡散と報道への圧力によって、民主主義の根幹をなす自由な言論が抑圧されている――。
マスメディアから独立して、YouTubeチャンネル(登録者数:1440万人以上)で発信を続けるジャーナリストが、政治・社会・文化の側面からインドという国家の変質に警鐘を鳴らす。
■解説:湊一樹 氏(著書『「モディ化」するインド』)
【目次】
2024年版へのまえがき
2019年版へのまえがき
第1章 声を上げること
第2章 ロボ大衆と新しい民主主義の建設
第3章 恐怖支配の国家プロジェクト
第4章 モブが集まればヒトラーのドイツに
第5章 市民であること
第6章 生活に根づく聖人たち
第7章 私たちの恋愛のありかた
第8章 プライバシーの基本的権利
第9章 恐怖からの自由とは主流メディアからの自由
第10章 2019年に『1984年』を読みながら
第11章 独立記念日にご褒美のアイスクリームを
第12章 民主主義を前進させる市民ジャーナリズムの力
第13章 ガーンディーをめぐる噓と真実
第14章 ジャーナリズムの「暗黒時代」
第15章 健全で責任ある自由なメディアのゆくえ
解説 ジャーナリズムを捨てたメディア 湊一樹
訳者あとがき
翻字対応表
【著・訳者略歴】
ラヴィーシュ・クマール (Ravish Kumar)(著)
インドのジャーナリスト。1974年ビハール州東チャンパーラン生まれ。ヒンディー語のニュース放送局NDTVインディアのシニア編集主幹として看板報道番組「プライム・タイム」などのアンカーを務めたが、2022年に同社を退職。現在はYouTubeチャンネル「Ravish Kumar Official」を開設し、政治・社会問題に関する発信を続けている。チャンネル登録者数は1440 万人に上る(2026年3月時点)。著作は本書のほかにDekhte Rahiye(2010年)、Ishq Mein Shahar Hona(2015年、英訳はA City Happens in Love)など。2019年にフィリピンのマニラでラモン・マグサイサイ賞を受賞したほか、インド国内のジャーナリズム賞も多数受賞。2023年の世界報道自由デーにベルギーのブリュッセルで表現の自由に関する名誉称号を授与された。2022年にラヴィーシュ・クマールに取材したドキュメンタリー映画『あなたが見ている限り真実は生き残る』(原題はWhile We Watched)が製作された。
倉田 夏樹(くらた・なつき)(訳)
1991年三重県伊勢市生まれ。東京外国語大学外国語学部南・西アジア課程ヒンディー語専攻卒、同大学院総合国際学研究科博士前期課程修了。現在、塾・予備校講師。