拗らせ中学生の変わりネタかと思いつつ、何か惹かれるモノがあって購入。こんなクズが教師なの?親って何?思いもよらぬ展開に驚き凹み、胸を締め付けられながら読みました。柏瀬の中学時代は漆黒の闇。負のループに嵌まり抜け出せない。柏瀬を生理の無い穴と
して使う魂胆で、いい教師ぶって保護する山下に反吐が出る。でも柏瀬の自己防衛。使えないなら他の穴でって、単なる性処理?支配欲?生まれながらのクズだな。やたらと星谷にちょっかい出したり生理だ何だと体の事を言うのは柏瀬なりのSOSだったんだろう… 言葉の端々にまだ子供っぽさが残る少年達に大人は何てモノを背負わせるのか。P.3のカラーの絵、花の上で小指を繋いで眠る2人の姿に胸が痛む。P.106の「俺のせいで…」「僕のせいで…」と心の中で謝るシーンの意味が分からなかったんですが、山下が捕まった事に2人が絡んでいるのでしょうか?柏瀬なら山下の裏ネタを知っていそうだし、小椋先生と柏瀬を守る為に通報したのかなと。それならば あの空気感と台詞が何となく腑に落ちるんですよね。高校生になって虐 待からは解放されたけれど、一人ぼっちは悲しい。星谷の家族に良くして貰って暖かさに触れて救われる事もあるけれど、孤独を一層感じてしまう部分もある。だっこをせがんで「星谷のお父さんみたいな人と結婚したい」「星谷のお母さんみたいな人と結婚したい」と言う柏瀬が切ない。愛情に餓えて 家族に餓えて、居場所が欲しいし甘えたい。まだ17歳… 得るべきモノを得られず、しなくていい経験をしてしまった。最後、星谷のトリッキーな行動に面食らいますが、一縷の望みに託したんでしょうね… 2人の未来を。男同士だと結婚も子供も出来ない。でも、だからと言って不毛な関係じゃないし、生産性が無い訳じゃない。こんな関係を続けていられる訳がないと朝まで泣いた3年後、大学生になった2人がクマのモコモコお揃いスリッパを履いて名前で呼び合っている姿が証明している。愛し合って幸せなのが一番大切だって。鬼は笑って外に行きますよ
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