誤解でヒロインが罵られるHQはゴマンとあるが、ここまで男性がやらかすのはなかなか無い。普通は許されない。私なら終わりにする。許すというのは難しいものだと思う。
HQはテーマに愛が据えられており、結末も悲恋あり得ぬ定め、しでかした後に彼がど
う出て、ヒロインがどう受け入れるか、ここに本作の出来はかかってくる。
懺悔と償いの日々描写、対照的な成功と名声の獲得、ここに紙幅を取れる頁構成が可能な商品形態の場で、本作が発表されたことが、良かった。
ヒロインの頑張りと貧乏脱出のハングリー精神、その上物欲の無いという清廉な人柄はたっぷり表されていたし、彼のダメっぷりも際立っていた。それだけドラマ的な盛り上がりは巧みなのだが、反省後の彼の描きかた、行動面だけでなくもう少し多角的に変わったところが視覚化されてもよかったようには思う。
男性が格好良ければ言うこと無いのに。
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