華道家元次期当主と異国の次期国王が不思議な鏡を通して出会うファンタジーなお話。
何の前触れもなく鏡を通して異国と行き来出来るようになってしまうファンタジーな展開ですが、ストーリーの流れに違和感がなく自然体で面白かったです。偶然通じた世界な
のに、そこに存在する沙羅とナナシは境遇が似ていて、お互いの気持ちに心の琴線が触れ惹かれていく様子がしっとりと描かれていて、読者側にも伝わってきます。普段のやり取りがコメディタッチなのもテンポが良く、シリアスな場面との対比がストーリーと絵と両方できちんと表現されていると感じました。
とにかく絵がキレイで花を生ける場面などは凛とした空気感が見事に描かれていると思います。ナナシのイケメン具合もとても良く伝わってきたし、お互いの名を名乗る告白シーンは本当にキレイの一言に尽きると思います。
心の距離が近づく様子や心の成長などのストーリーがメインのお話なので、BL風味の少女漫画といった感じですが、絵のキレイさやストーリーが上手くまとまっているので読む価値ありの作品です。ぜひ、あの絵に圧倒されてほしい。
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