完璧主義者のヒーローマイケルだから、弱い者に見られたくはなかった。たとえそれが愛している女性ヒロインシャーロットの前でも。その原因は、彼の父親に有る事を彼の弟クリスによってシャーロットに伝えられた。登場からマイケルの風貌に、ナイーブというよ
りはエキセントリックなイメージを受けたが、それは自分で作り上げた虚像だったと考えられる。そうまでして、頑なに弱さを否定する彼を 愛情でもって寄り添おうとするシャーロットに 当たり前の女性としての優しさや可愛らしさを感じた。でもそれは、彼女にとっては失敗を省みた末に身に付いたものであった。傷つくのを恐れて別れを告げた経緯は分かるが、余りにも短い交際期間なので呆気にとられる。相手を信用するまでにどれくらいの期間が必要かは人それぞれと思うが、疑心暗鬼になっている者相手に3ヶ月はあり得ない。シャーロットは、マイケルばかりを責めていく展開なので、3ヶ月しか辛抱できなかったくせにとマイケル側に立ってしまう。甘ったれた兄弟のお荷物と本人が言っていた通りだと感じた。このシリーズの前作 ソーヤとケンダルの物語は二人三脚でホテル開業までを描いた素晴らしいものだっただけに、この物語には残念でたまらない。
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