視点がもうズルい。人骨スープとか人間シチューとか面白すぎた。そうだよね、魔物側にしてみれば人間がお肉だからね。シチューにするのもわかるんだけど、完全に魔物視点で肉(人間)を描いていて大草原だった。襲ってくる人間も完全に悪役モンスターとして描
かれていて、天才がすぎる(笑)。人間が畜産している牛や豚から見たら人間てこんななんだろうな。作者さんの溢れるモンスター愛をギャグセンスで昇華して万人に受け入れやすく面白いものになっていて最高でした。特にオーク理解への解像度と好感度が爆上がり(笑)。
魔王様の「現在進行形で魔王だ!」て心の叫びとか本当に気の毒で面白いし、魔王のメンタルが利己モンスターになる過程もまるで人格障害者を分析する精神科医のように淡々と描いていて、その通りなんだけど、面白い。いろんな方面の面白さがあり、最高のエンタメでした。
作画は荒削りながら魅力的。個人的には初期作画が好きすぎて、こなれたり上手くなったりしないでほしい。人体よりもモンスターを描くのがめちゃめちゃ上手くて、オッサンのオークとか死ぬほど上手い(笑)。現代の鳥山石燕(江戸時代の妖怪とか異形もの大好き作画マン)て感じ。「ペロッ…これはモンスター大好き作画マンの味!」(某名探偵コナソくん)となりましたね。
でも、こんなにオークを人間(オーク)みあふれてリアルに描いてるのに、オークのスケベモブイメージを持つ(しかも、気遣う)魔王様にまた笑った。
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