ドラクエをあまり知らないので、勇者とか聖者とかって、最近の漫画のタイトルによく出てくるなぁとしか思ってなかったのですが、これはとある勇者が権力を探求し、力を正義のために使わないで自らの欲望のために使う世界の話でありながら、勇者に殺された主人
公と勇者に殺された聖者の仲間が勇者に復讐するという、よくある鉄板のストーリーをひっくり返した世界の話で、続きが早く読みたくなる最高に面白い漫画でです。
奇想天外に見えながら、実際、自称勇者が他国を侵略しているのは、現実世界でも歴史上でもよくあったことですから、リアルに感じるのかもしれません。
また、モーリスによる子供たちへの教育的視点や配慮なんかもあって、主人公が復讐だけに凝り固まらず、大局的に物事をみられる大人であることも大いに共鳴できるところで
単純な復讐話に終わらず細部にまでも気を配られたストーリーでありながら、加えてきめ細かい美しい画力
しかも、登場人物一人一人の背景にもまだ見えないストーリーがきっちりあるようで
緻密な設定と行きもつかせぬ展開の早さで
もうすさまじく面白いです。
一気に読んでしまいたいけど、大事に取っておきたいそんな貴重な漫画でした。
これは読む価値あると思います。
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