事業を拡大するために香水会社フランシーヌが欲しい、その裏には祖母との約束があったレオン。しかし、最も手に入れたかったフランシーヌ社の主軸となる香水ミュールの権利は株主サディの物で、売買に含みいれることが困難だった。フランシーヌ社の筆頭株主で
あるラウールは金を必要としていてすぐにでもフランシーヌ社を売りたくてサディを説得するために肝心なことは告げず良い事ばかりを並べ立てて懐柔しようと試みる。そういう背景の中レオンとサディが恋におちるのだが、二人してラウールの口八丁に振り回され続けているのだ。事は企業買収の話なのだから、契約条項を書面にして3人向き合って話せば済むことを、相手を変えて2人だけで話すことがすれ違いを招いている。これが、イライラの原因。そういう物語なのだからと言ってしまえばそれまでだが、当たり前に完結できるはずの事がこうまで延ばし延ばしにされている様を読み続けることはドキドキハラハラを置いてきぼりにして、ウンザリしてくる。それは最後の最後まで続いていてサディとレオンの香水制作手法や原料について和解したと思いきや、止めの一撃ラウールの電話一本で逆戻りとかどんだけやねん。2人ともラウールに振り回されていることに心底気付いていないのではないの?
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