騎士団長のギルバートは戦に負け、敵国の捕虜となる。死刑の判決がくだされるも、謎の男により刑の執行が中止される。その男に連れて行かれた先は、美しく精巧な人形たちが迎える、怪しげで豪奢な屋敷だった――。
Twitterで出会った、この表紙
に一目惚れ。
発売前からすごく楽しみにしていました。
よかったっ…!!この作品、すっっっごくよかったっ!!!!
絢爛豪華なダークファンタジー。とにかく画面の隅々まで美しい。今年読んだ全BLの中でも、トップクラスの美しさ。
冒頭の裁判のシーンから圧倒的な筆致で、一瞬で物語の中に引き込まれる。
主人公のギルバートは、生きるために人形師クリスの元で性奴隷となる道を選ぶのですが……見事な肉体美の軍人が、貴族の手に堕ち調教され、奉仕させられる姿がものすごくエロい。しかも&Emoさんなので修正激甘。血管が浮い……こちらが心配になるほど甘かった。
絵がとんでもなく上手いうえに、構図やデザインも素晴らしい。
後半に出てくるギルバートの正装の甲冑姿が、ファンタジー好きなら悶絶モノのカッコよさ…。
ストーリーも素晴らしかった。
特殊な舞台設定、陰謀、二人の最悪の出会いから、どう愛へ変化してゆくのか――。
いろいろ盛りだくさんなのに、1巻で見事にまとまってる。登場人物が二人とも魅力的で、それが作品の魅力と深みになってる。
最後は胸が熱くなるような、圧巻の読み応えでした。
ストーリー、絵、キャラの魅力、読後感…すべてパーフェクト。
描き下ろしもよかった。本当に細部まで、丁寧に丁寧に作り上げてる感じ。
この作品がデビュー作とは…すごい作家さんが出てきましたね。
仄暗いBL、ダークファンタジーがお好きな人に超超超超おススメです。
クリスの眼…きっとギルバートと出会うための、神様からのギフトだったんだと思う。
二人が出会えてよかった。
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