このレビューはネタバレを含みます▼
不倫相手の女性と4人で会った時に、既に別れたと言っていた夫が、まだ彼女のことを想っていると気付いて離婚を選択した。慰謝料は半年の不貞関係なら数十万円位だし、女性に請求しても夫が支払うだろうし、お金を支払ったことで、詫びる事が出来たと思われたら不本意ですよね。2人は背徳のスリルと快楽、それに加え女性の方は奥さんより大切にされた優越感を味わっていたでしょう。DVにあって心身がぼろぼろの時に自尊心を回復させてくれた夫に引かれたとしても、自分たちの行為が、彼の奥さんの心を砕く事は想像できたでしょうに。イブ前日のディナーは夫の下心みえみえです。出張前日のお泊まりデートで2人がクズなのがはっきりしました。夫の転職は夫婦の問題で、妻と深く話し合えなかったとしても不倫していいわけじやない。できれば離婚届けの日付は12月23日にして、再婚するしないに関わらず、夫と女性にとって良い思い出の日ではなく、2人によって前婚が壊された日と記録されるのがささやかなリベンジになると思う。まだ夫が好きな主人公は、結婚する前までの夫との思い出を大事にしたいから、夫との争いを避けたのね。「私の知らないところで幸せになってね」主人公は本当に心優しい人ね。夫は離婚後、寂しくなったら別れた(友人でいよう)女性に連絡するだろうけど、彼女はDV夫から離婚できたのに、嘘がつけて信用を失った不倫夫を選ぶだろうか。この夫の両親や友人達に不倫相手だとこの先ずっと引きずってゆくのに。離婚した夫が何を失ったか気付ければいいけど。主人公が幸せになることが最大の復讐にもなるのよね。