「桃源酔夢」、これは要するに中国版オルフェウスとエウリデュケ、夫婦愛の物語?
「愛のからめ糸」。蜘蛛の精がすごく魅力的だと思います。
通常は愛情こまやかでセクシーで女らしいのに、その分、けして愛する男の裏切りは許さないという恐ろしさは、
さすが蜘蛛の化身という感じです。
取りつかれた男性同様、恐ろしくも、どこか哀れさを感じました。
ただ、そのまましんみりした感じで終わるのかと思ったのですが、ギャグ調の終わり方になったのが意外でした。「紅色愛撫」。何かこれも、構造的にどこか「水晶の宮殿」とかぶる感じの話でした。激しく惹かれる相手とは、結局は離れなければならず、他の相手と結ばれるとか。
国王と出てくる武将の霊がそっくりだし。
とはいえ、「水晶の宮殿」の方は、結局は現在の恋人と結ばれるとはいえ、ちゃんとその恋人は恋人で愛しているのに対し、この主人公は心の中では前世の恋人の方を愛し続けながら、今の恋人と結婚するという感じの終わり方だったので、いろいろとモヤモヤとしたものが残る終わり方でした。
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