「其方と私は、『血の盟約』で結ばれた運命の番(つがい)なのだ」
貴族ならば誰もが魔力を持つこの国で、魔力を持たない令嬢セレナは、
家族に虐げられ、生きる意味さえ見失っていた。
そんな彼女の前に現れたのは、夜を統べる吸血鬼の王・アルヴィス。
神のごとき神々しさを纏う彼は告げる——
「其方の身体には、吸血鬼にとっての至宝『ミスリルブラッド』が眠っている」と。
それは、絶望の底にいた少女に訪れた祝福か、それとも…。
吸血鬼を救いの神と崇める国・レオニード王国を舞台に描かれる、
一人の少女と世界の支配者たる吸血鬼による、種族を超えた溺愛ロマンス。