「イイ声で啼けよ――…」シエルの長い指がナカを擦るたび水音が響いて――こんなの知らない…もうイけないっ…!
次期国王として誰からも愛されるヴィンセントと聡明な婚約者・クレアは国民の理想だった。しかし彼には残酷な「裏の顔」が存在した。クレアは心を殺し彼の“人形”になることを選ぶ。そんな折、クレアが命じられたのは彼の弟である第二王子・シエルの殺害。「あのときシエルさまの言葉があったから、自分を見失わずにいられた」シエルに秘めた想いを抱いていたクレア。進んでも退いても待っているのは地獄のみ。それならばと、クレアは決死の覚悟でシエルへ強引に口づけをし――。二人を待っているのは幸福か絶望か。