獣人族と人間族が対立する世界。幼い頃に狼に襲われ顔に傷を負ったルビは、その傷を隠すためにずきんを被り、「呪われた赤ずきん」と呼ばれて孤立していた。彼女の唯一の味方は、村でただ一人髪色が異なることで同じく孤立していた祖母だった。しかしある日、祖母が突然失踪してしまう。家族はそのことを気にも留めず、さらにルビを獣人族へ高額で売り払ったことを嬉々として告げる。絶望するルビの前に現れたのは、獣人国の双子の王子・ダイモスとフォボス。彼らは「30日後にどちらの“花嫁”になるかを決めてほしい」とルビに告げるのだった。祖母の失踪の謎、そしてルビが選ぶ運命の相手とは――?