「――この言葉に、命令されてみたい」
フードデリバリーをしている大学生・小野瑞稀には、気になっている常連客がいる。
長身の体から刺青をのぞかせ、いつも違う女を部屋に連れ込んでいる男。
絶対にかかわってはいけないと分かっているのに、彼の底知れない凄みとふと見せる無邪気な優しさにどうしても惹かれてしまっていた。
ある日、瑞稀は自身の心の支えである小説『陽炎』の作者がその男だと知る。
思春期にSubと診断され、人と距離を置いて生きてきた瑞稀を肯定し救ってくれたのは『陽炎』だった。
高圧的なDomには萎縮してしまい、まともにプレイできたためしがない瑞稀。
しかし、『陽炎』を読み返すうち、配達時に男から命令され優しく褒められたことを思い出し、現実の彼と小説の言葉を重ね合わせ自慰に耽ってしまう。
罪悪感を抱えたまま配達に向かうと、彼から「刺青、触ってみる?」と甘く誘われ――…
気まぐれで妖しい小説家Dom×自己肯定感低め純真Subの、本能で溶け合うDom/Subユニバース!