勉強会の出来事が、圭介の心に重くのしかかっていた。
想いを寄せていた大倉恵梨香が、竜司に初めてを奪われてしまったこと。
そして何より、その場に居合わせながら何もできなかった自分自身への情けなさ。
悔しさと後悔は一晩経っても消えることなく、圭介の胸を締め付け続けていた。
翌日。
重い気持ちを抱えたまま登校した圭介だったが、授業にも身が入らず、一日はあっという間に過ぎていく。放課後になると、彼のスマートフォンに竜司から一通のメッセージが届くのだった...
理由も分からないまま、圭介は校舎の屋上へ向かう。
扉を開くと、そこには誰の姿もなかった。吹き抜ける風の音だけが静かに響き、人の気配は感じられない。
屋上の奥、影になった場所から聞き慣れた声が響く。
大倉が信じられない姿でそこにいた...