長女可愛さに、真実を隠し批判の矢面に立つ父。我々庶民なら、罪悪感は棚に上げてそれでいいと封印してしまうような事柄なのだろうと、納得してしまうのは世慣れたせいだろうか、それとも年の功か。どんな事情があれ、命が2つ失われた事は一大事である。それ
をそうと考えて真っ向から真実に向けて歩むクロエ。信念を持ち自信にあふれているのは若さだけではなく、議員である父親譲りかもしれない。父親を貶める本の出版を阻止すべくファーガスに挑むクロエ。真相の謎解きが加わってなかなかの展開。クロエは彼を陥落させるべく背伸びをする可愛らしさと大人びた容姿が同居しワクワクさせる。けれども、彼女の思考は浅く、その思惑はファーガスの手のひらで転がされていた。大人な男性に惹かれる微妙な年ごろの危うさが読み取れて面白いが、これが現実ならアッサリ遊ばれる展開なことは必至だと考える。そこがHQだから結婚以外の未来はありません。
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