劇的なドラマ性があるわけではなく。
お涙頂戴の感動もの、というわけでもなく。
正義感の強い若者の押しの強いお節介がある物語でもない。
ただただ流れるのは、ほんのちょっと臭いのキツイ川で微睡む老婆と、その川と。
その双方や片方を視線の端に
感じてほんの少し小さな行動をする人たちのお話。
ほんの少しの小さな事だけれど、当人にとっては大きな事で。
等身大の目線でものがたりを読み進められ、穏やかに流れる染み入るような時間を過ごせるのでとても好きな作品です。
暖かい日向で、お茶とお菓子と好きな音楽を流しながら読みたくなるお話です。
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