一番大切なのは?
友達に戻れるの?
二人の関係は、確かなようでいて曖昧、強い信頼感があって性別を越えて結ばれている部分があったからこそ、性的対象として見つめることのほうには無意識のハードルが高かった。
ストーリーは、彼がビック
リするようことをヒロインが持ち掛ける、というストーリーとしての個性も持ちながら、最も肝のような、実はヒロインがそこまでぶっ飛んでいないのだ、とのヒロインのキャラのベースを、彼自身が誰より知っている設定。
ここは、説明口調によって人物紹介されていても、いざ事に及ぶときの彼のセリフが、大きなインパクト。こんな理解者他に居ない、そんな確信を抱かせる凄いストレート球で、私はここに二人の仲は互いに余人に代えがたし、と感動した。
互いの友達に、二人のチャレンジを武勇伝的にレポートするまでは面白さ抜群だ。
しかし、彼の結婚観を形成してきた彼の親のこと、二人の互いの相手に対する気持ち自覚、微妙に描き足りなさを薄薄感じながら、頁数の都合かもと読み進めると、クライマックスの勘違いシーンで、読み手の私には彼の転向が遂に消化不良。熟しきらない様に見える彼のセリフに、私は盛り上がれなかった。
リーの気持ちはズキズキするほど胸に来てた。スーザンもよく伝えてくれた。
でも、彼の、ストーリー中に感じ取れるリーを誰よりもいいと思っている所とは別に、クライマックスのさなかでの「鈍感」からのそれ、間を渡る何かが欲しかった。
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