28巻で一旦レビュー後直近最新44巻迄読了追記。
宇宙物が好きなので楽しんでいる。周囲の人物エピソードなどあれこれ巻き込みながらのストーリー展開。宇宙飛行士として宇宙に出て行くまで道のり長いが、実際にも超超超難関の選考があり、そこから先の
訓練も長いのは確からしいし、寧ろそういうことまで描いていることに、コトは簡単ではないのだ、と感じさせて気に入っている。
もちろん、脇役のストーリーをかなり膨らませて、長編化させるべくして挿入された感のエピソードは見うけられるのだが、その拡がりを後ろの巻のどこかで関連付けたりなどして無駄にはしていない。
宇宙空間や各機体やNASA等施設描写などが出てくるだけで結構絵的に私は満足している上に、キャラ達のやりとりも、チームとしてのメンバーそれぞれの動きや考え方も、そして悲喜交々のエピソードも、面白いと思っている。
連載開始が2008年、28巻辺り(2016年発行)でも話の中では2024年以降に彼等は居て、月で有人探査や基地活動。2024年の今読んでいて不思議な感覚もある。(折しも日本人宇宙飛行士の2028,32年の月面着陸ーアルテミス計画が報道(4/11)された)
日進月歩の分野を敢えてそんな時代設定したところが、作り手の工夫だったのか本作が意欲作だったからなのか。
スポーツや芸能の世界に兄弟で活躍する例はあるが、どちらか片方に光が当たりもう一方は影に回ることがある。しかし、共に表舞台で功績を上げる、互いに相手を思いながら前へ進む、ということを描いたことに本作のタイトルと共に描き手の意思なり意図を強く感じる。五輪選手も精鋭中の精鋭でありながら兄弟姉妹の二人共代表というのは割とあること。幼い頃からの夢を実現させる、という軸もひとつにあり、そんな組合せのストーリー、それはそれでそれもロマンなのかと。
どのみちフィクションである。あり得ないこととして受け入れないか、そういう話なのだとしてそのまま受けとめるか、なだけ。
六太の頭の中はせりかさんと宇宙への想いと、選考、訓練、日々人とのこと等々振り幅大きいが、煩悩を描写して見せてくれることによって、常人より高レベルに居るはずの選ばれし彼等エリート達も、血の通った日々を送り乍ら過ごしているのだ、との親近感は抱く。
30巻台面白さ加速。大学時代の女の先輩(-理学部)が種子島行ったなぁ。40巻タイトル大回収。41巻月面歩行60周年の2029年か!44巻大緊迫!
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