この作家さんの絵が好きなのと、小説版が気になっていたので読み始めたのですがいまいちパッとしないというか、よく分からないなって印象の作品でした。読み始めたのでせっかくなので最後まで買ったのですが、これで終わりか…そっか…っていう。変な終わり方
ってこともなく、なるほどって思える〆なんだけど、シャーリーに感情移入もできぬまま好きなシーンもなく漠然と終わったという印象でした。
ラストも何の救いもなく、お互い両思いだったのだから普通に和解して幸せになれなかったのかな?とどうしても疑問に思ってしまいます。まぁタイトル通り、義弟の執着愛には異常なものがあったのでここまできたら和解とか無理だったのかな?
でもシャーリーも弟の影響かは知りませんが大概異常だったような…。異常にお互いを愛する者同士、話し合って結ばれて欲しかったですね。このラストは、これでいいの?!執事さん達黙って見てるの?!てか学校とかどうするわけ…!?と、たくさんの疑問が浮かんできてモヤモヤしました。大人向け乙女ゲーのメリーバッドエンドみたいな感じでしょうか…w
それはそれで面白い気もしましたが、この作家さんの絵がなんだか可愛らしくてそういった作品には合わない気がしました。艶っぽく色っぽい絵で義弟に囚われる令嬢が描かれていればもっとドキドキして、評価も違ってきたと思います。
小説版ではどうだったのか気になり、そちらも読んでみて初めて色々と納得ができました。原作通りに表現しようと頑張って描いてくれてたんだな、と思ったのと同時に、どうしてもっとここをじっくり描いてくれなかったのか?大事な所が描かれていないから薄っぺらい漫画に感じたんだ…と気づいてしまいました。エロ描写も大事ですが、キャラ達の心情を何より大事に描いてくれないとエロシーンも萌えれないです…。ページ数の問題もあったのかもしれませんが、ラストでは媚薬が盛られてた事や、メイドに哀れみの目で見られていた事などが省かれ、最小限のページで原作通りにやったという感じになってたのが非常に残念です。
これが描かれてただけでも、シャーリーが愛するラルフに対してほんの少しの違和感を抱えてる事が伝わり読者も想像力が掻き立てられるのに。画力も表現力も心理描写も原作には劣っており、正直残念なコミカライズという印象になってしまいました。
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