“堪忍してくれってことでやったんです”――
戦場の法務官、43年後の独白
罪を犯した兵士を裁くために設けられた旧日本軍の「軍法会議」。太平洋戦争末期、ここで大量の兵士が「不当」に処刑された。戦地で、何が起こっていたのか。これまで秘密のヴェールに包まれていたその実態が、元「法務官」が生前に残した証言テープ、新資料等から明らかになった。未公開資料と遺族・軍関係者への徹底取材から、軍法会議の詳細と法務官・遺族たちの戦後を描き出した力作。
■目次
第1章 資料発見の衝撃
第2章 二人の法務官
第3章 法務官・馬塲東作が見た戦場
第4章 終わらない遺族の苦しみ
第5章 法務官たちの戦後
解説 軍法会議にみる戦争と法