宗匡との出会いから正体が分かるまでは、誰が何と言おうと「そっち系」の展開しか予想していなかったのに、面白いくらいバッサリ裏切られて痛快でした。クリスマスプレゼントは何が欲しいか聞かれて「お前のわがままがほしい」と答えた時には、何て素敵な言葉
だろう。内面イケメン(外面も)ってこういう人のことを言うのね…と感動しました。
里緒は、高校生という大事な時期に苦境に陥ってしまい、幼い妹弟を抱えて懸命に生きる姿が不憫でなりませんでした。普通なら100%善意からの言葉や行動でも、どうしても悪口に聞こえてしまうと思うのに、捻くれた考えを持たずに感謝できるって…本当に清らかな子だなと感心しましたし、この子が幸せになれない世界なんて絶対におかしいと思いました。
里緒の父親については暴言しか出てきそうにないので語らずに終わりますが、それ以外はとてもいいお話でした。シリーズ買いしているので次作を読むのが楽しみです。
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