フォロー

0

総レビュー数

1744

いいねGET

3807

いいね

250

レビュー

今月(9月1日~9月30日)

レビュー数1

いいねGET5

シーモア島
ベストアンサー62件
いいね4486件
投稿レビュー
  • フェア・ゲーム

    ジョシュ・ラニヨン/草間さかえ/冬斗亜紀

    BLもミステリーも本場だから本格派
    2026年9月1日
    久しぶりに海外の作品を読むと、始めは翻訳本独特の読みづらさを感じますが、それすらも懐かしく楽しい感覚で『アドリアン・イングリッシュ』や『殺しのアート』を思い出し、すぐに(住んだことないけど)アメリカの空気感に浸れました。

    そして、この作品の後書きで作者さんが男性だと知りまして…なるほど日本のBLとは違う信憑性・リアリティのある本格派と感じるのはこのためかと思いました。
    それはFBIについても同じで、本場のお話だからこそ仕事内容から組織間の力関係、起こる事件にまで本物の風格を感じられて全てが興味深く面白かったです。

    他の作品にもFBI捜査官は出てきますけど、今回主役のエリオットは捜査官として致命傷を負い苦しんだ上辞職した過去があり、元FBIの一般人として事件に関わる異色の存在という設定も良かったです。

    BL面では…年齢的にも社会的にも成熟した大人で、男同士の関係が一対一の綱引きのようで、一瞬も気が抜けないやり取りが見どころです。反発し合いながらも、生死を左右するような局面では素直になったり、それでも譲れない矜持があったり、緊迫した事件と並行してBLにも重きがあって、読み応えがありました。
    いいね
    0件
  • 焦がれた糸を結んでおやすみ

    内海ロング

    見える者と聞こえる者が出会い、そして…
    ネタバレ
    2026年8月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ グッと惹きつけられて一気に読み切ってしまうくらい良かったです。特殊能力(と言っても霊感くらいしか現実にはないかもだけど)って憧れるけど、実際にあったら彼らみたいに疲れたり辛いことの方が多くて生きにくいだろうなと思います。

    二人それぞれに事情は違うけど、お互いに「運命」だなんて素敵です。特に運命の赤い糸が、糸どころか太いリボンみたいになってて笑いました。結び付きの強さが見て分かるって凄いなって。
    いいね
    0件
  • 山田くんと田中課長

    夏水りつ

    気分が落ちた時などに読みたい癒される一冊
    2026年8月23日
    これはBLとは言わないのでは…というくらい、BL風のメルヘンなお話でした。いたすシーン(キスも)皆無なので、ジャンルに惑わされずに自身の好みと照らし合わせて購入する・しないの吟味が必要かと思います。

    私は、BL好きなのに激しいのは苦手だし重きも置いていないので、この優しくて可愛い世界に癒されました。山田と田中課長、二人のやり取りはもちろん、社員との会話も楽しいです。
    そして、名前のあるキャラが全員よくある苗字(山田・田中・鈴木)というのが、地味に笑えました。それなのに全員イケメンというのも面白いと思いました。
    いいね
    0件
  • 惚れさせたいアルファ王子と恋したくない転生オメガは運命の番【SS付】【イラスト付】【電子限定著者直筆サイン&コメント入り】

    滝沢晴/兼守美行

    アンドレスの印象がころころ変わって面白い
    ネタバレ
    2026年8月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルと二人の出会いから、勝手に「スパダリの溺愛路線まっしぐら」な展開を予想していました。始めこそ雰囲気はありましたが直ぐに「なんか違う」感じになり、アンドレスがスパダリにあるまじき考えの持ち主で、目が点になるし多少がっかりもしましたが、結果的に二転三転する印象が面白さに繋がった気がします。

    セシリオのバレエ設定は、ストーリーに華を添える感じでとても良かったと思います。技の名前は何一つ分からない素人なので、都度YouTubeで調べて動画で見ながら読みました。ダンサーさんは、立ち姿から美しく技も素晴らしくて、想像しながら読むのは本当に楽しかったです。

    本編も良かったですが、最後のSSも素敵でした。理解していてもどうしても嫉妬してしまう双子の気持ちが痛いほど分かって、少しの寂しさを感じていた所へ、思いがけず贈られたもの…私まで嬉しくなる最高のプレゼントに感動しました。
    いいね
    0件
  • 夜ごといとしい神様へ

    後野オカピ

    神様と人間との切なくも心温まる絆の話
    ネタバレ
    2026年8月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『アンリセットラブフェーズ』が良かったので、作家さん繋がりで読んでみました。前作はリーマンで、こちらは神様の話という全然違う内容でしたけど、すごく良かったです。

    忘れられてしまえば神様といえども消滅してしまうという…本来は普遍的なイメージのあることでも、永遠はないというもの悲しい寂寞感がありました。それでいて清澄と藍とのやり取りは明るく楽しく、信じる者がいる限り終わりは来ないと思わせてくれる光のような温かさを感じました。

    嫁と言いながらの役割分担の奇妙さとか、書き下ろしのラブ◯の話は面白かったです。切なさあり楽しさありの、ほっこり心温まる素敵な作品です。
    いいね
    0件
  • 華龍と月龍の皇子

    杉原理生/笠井あゆみ

    独自の世界観とキャラが面白くておすすめ
    ネタバレ
    2026年8月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さんでしたが、相性が良いみたいで面白かったです。独自の世界観と設定も面白くキャラも個性的で、多方面から楽しめました。龍は、西洋でも東洋でも好きなジャンルなので、それだけでもワクワクしました。ただ1つ…中華風ファンタジーということで、固有名詞の漢字の読み方に慣れるのに時間がかかりました。

    BL要素は、1巻のラスト付近までありませんので、ストーリー性重視の方向きかもしれません。愛すべき末っ子気質の天音から目が離せないし、まぁまぁ毒舌なのに憎めないし、窮地に立ってても心の声が面白くて楽しかったです。

    2巻は、キャラも増えて龍を巡る設定も一段階深まったようでした。様々な展開で楽しませてくれるのですが、肝心の謎(人間関係だったり犯人だったり)はほとんど解決していない感じだし、天音の本来の地位とか故郷への帰還とかはどうなるんだろうとか、進んでいるようでそうでもないような…まだまだ続きそうな気配のまま終わります。

    お値段以上の中身で、体感ページ数が多い気がしました。面白いしお得感があるしで、おすすめです。
    いいね
    0件
  • 5000回のおやすみのあとで

    梅渋ちうこ

    色々なテーマを含んだ、温かく優しいお話
    ネタバレ
    2026年8月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さんでしたが、とっても良いお話で感動しました。ほっこり優しい内容であるにも関わらず、性の多様性や家族の在り方、少しだけど引きこもりという社会問題など、数多くのテーマがさり気なく散りばめてある気がしました。大きなテーマとしてなら、BLとしても子育てものとしても素晴らしいと思いました。

    BLとしては、元々はノンケで子持ちの肇が、いざという時には気合を入れて準備もするし良い意味で積極的に動くしで、見た目のたおやかさに反して、頼り甲斐があってカッコ良く見えました。

    子育てものとしては、やっぱり朔ですよね。5歳の可愛さや素直さを持ったまま成長して、家族思いの素敵な青年になった15年後を見られて嬉しかったです。15年とタイトルが繋がった瞬間は、とても心が温まりました。先生の他の作品も読みたくなりました。
    いいね
    0件
  • 虹色の翼王は黒い孔雀に花嫁衣装をまとわせる【特別版】

    中原一也/奈良千春

    読めない展開の衝撃が凄くて切なくも面白い
    ネタバレ
    2026年8月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙のイラストから、鳥人の話しというのは分かっていましたが、タイトルから内容を予想するのは難しい作品でした。多分ですが、イラストから展開が読めないように工夫されていると思います。

    イラストも美麗で鳥人設定も面白く、1冊という決して長くはないストーリーの中で、何回もピンチがあって読み応えも抜群にありました。鳥人設定が苦手でなければ、間違いなく楽しめる作品だと思います。

    ピンチの中でも思いもかけない意外な人物の裏切りが鮮烈で、かなり衝撃でした。サラッと読めるのに、そういう人間の心の闇を見せられたりして、色々な意味で面白かったです。
  • 【全1-7セット】夢見るオメガに白花を【イラスト付】

    伊達きよ/柳ゆと

    作者さん買いして文句なしの面白さでした
    ネタバレ
    2026年8月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 辛い生い立ちであってもオメガであっても、夢を持ち一生懸命に真っ直ぐな心で人生を歩んでいくティガが、とても魅力的でした。命懸けでナウファルを助けた時は、正直…あそこまで大事になるとは思わなくて怖くなりました。もう少しスパイス程度の事件を予想していたので、消えない傷が残るとかショックでした。結果的にティガの見た目の美しさだけでなく内面の美しさを強調することになったので、悪いばかりじゃなかったのかもしれませんが。

    その後もアーズィムのやらかし(というか裏切り?)には、心底呆れたしティガが不憫でなりませんでした。でも、そのアーズィムのとんでもなさが、ストーリーに思わぬ彩りを添えていたように感じました。決して紳士ではないがクズでもない…善良な女たらしとでもいうか…不思議な魅力のあるキャラ・アーズィム。他キャラと対照的で面白かったです。
    いいね
    0件
  • Fxxx HEAVEN 番外編

    野原耳子/松本レプリカ

    本編のその後を知りたい方におすすめします
    ネタバレ
    2026年8月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 短編4話。詳細は《作品情報をもっと読む》の【収録内容】で確認できるので、読む読まないの判断に使えると思います。

    私は、楠永と弓野のその後の話が一番好きでした。二人のその後を知れて、望んでいた未来が見れたことそのものと、二人を気にかけるアサヒの気持ちが嬉しかったからです。
    いいね
    0件
  • F××× HEAVEN

    野原耳子/REO/松本レプリカ

    「生きること」を考えさせられる重厚な作品
    ネタバレ
    2026年8月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ リアル世界の数百年後…地球の未来のSFストーリーでした。悲しいシーンや殺戮シーンが多めで描写が詳細なので、読む人を選びそうな気がします。企画の段階からコミカライズありきで話が進んでいた作品なので、そちらも少しだけ(試し読みの範囲)覗いてみましたが、私には描写がそのまま目に飛び込んでくる漫画は無理そうでした。想像するだけでも凄惨なシーンを絵で見るのはキツイだろうと判断しました。

    先生らしく、人間の愚かさや醜悪さを隠さず見せつけながらも、生や愛を決して諦めない強さ・誇り高さも見せてくれ、なおかつ信じさせてくれる、濃密で重厚な作品でした。

    ここ最近、別作家さんの作品でタイムリープものを似たのも含めて何作か読みましたけど、それぞれ細かい設定(タイムリープそのものや未来は変えられるかなど)が違っていて面白いなと思いました。今回のもまた違う設定で印象的でした。

    こちらの作品は番外編が別の出版社から出ているので、本編が気に入って、その後の話を知りたい方はぜひそちらも読んでみてください。
    いいね
    0件
  • アンリセットラブフェーズ

    後野オカピ

    高レベルのバランスが取れた作品で面白い
    ネタバレ
    2026年8月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ちょい垂れ目気味のイケメン破壊力が凄まじい…晴瑠のツッコミ(悪いのは全部一ノ瀬説)のほぼ全てにうんうん頷いていました。

    今時の会話上手で軽めのノリが心地よく、それでいて仕事や人間関係では真面目さも見えて、令和と昭和のハーモニーが無理なく成立していて、オバサンでも楽しめました。

    すれ違い演出の晴瑠の「男」と一ノ瀬の「元カノ」は、ありがちな設定ではあった(元カノのオチは最初から何となく分かった)けど、ストレートではない見せ方が上手いなと思いました。

    陰キャの気持ちは分かるんですけど、本気の恋は陽キャでさえ臆病にするんだなと、一ノ瀬が意外に可愛く見えました。
    初作家さんでしたが、高評価も納得の面白さでした。
    いいね
    0件
  • ふたり百景

    三田織

    ずっと続いてほしい&見ていたい優しい世界
    2026年8月11日
    とても温かく優しい世界が広がっていて、赤ちゃん用の肌触りの良いガーゼケットに包まれているようにホッとしました。無いことで見えてくるものがある…時計の針の音、愛の言葉など、30ページもない短編に思いやりが詰まっている素敵な作品でした。

    別作品の番外編かと思うくらい世界観が出来上がっていますし、とても雰囲気のいい二人なので、このまま続編を期待したいです。もっとずっと二人の日常(百景)を見ていたいと思いました。
    いいね
    0件
  • 行き倒れの黒狼拾いました

    小中大豆/麻々原絵里依

    思ってたのと違ってたからこそ面白かった
    ネタバレ
    2026年8月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 先生曰く「なんちゃってお江戸ファンタジー」ということで…時代設定は江戸時代、それ以外はファンタジーという世界観でした。例えば、京都はあるけど西ではなく東にあるとか、日本が島国というのはそのままで、大陸の国には人間の国もあれば獣人の国もあるとか…設定に遊びがあって、それがそのままストーリーの面白さに繋がっていたようにも感じました。

    私は、年齢的なもの(老眼)か性格的なもの(思い込みが激しい)か分かりませんが、どうも読み間違いが多くて…ずっとタイトルの「黒狼」を「黒猫」と思っていて、てっきり拾われるのは「黒猫」=「可愛い」&「受け」と思ってたんです。で、読んでみてびっくり。拾われたのが「黒狼」だから、見た目の可愛さはないし「攻め」だし。

    そんなプラスアルファもあって楽しく読めました。ストーリー展開はそんなに複雑ではなくて、寧ろ読める方だと思います。その分を、夢路の行動・言動・やらかしなどで見せ場を作ってあって面白かったです。前半はお江戸で、後半は大陸に乗り出してのお話でした。
    いいね
    0件
  • 3月22日、花束を捧げよ

    小中大豆/笠井あゆみ

    最初の一文が気になった人は、ぜひ読んで
    ネタバレ
    2026年8月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 天才的な煌きを感じる最初の一文(正確には三文字)にグッときました。「いつも」って?…奇妙な文脈、言葉のロジックの罠に嵌り、たった一文に強烈に惹きつけられました。最初の小さな違和感が大きく育って、面白くなりそうな予感がしました。

    序盤では、主人公は海路だと思うのにそうでもないような雰囲気もあって、最初のカラー扉絵に三人いたのもじわじわ効いていて…2割くらいまで読んでもどの二人がくっつくのか、はたまたくっつかない(メリバ的な)のか分からないままでした。

    その後も上巻は海路には試練の連続で、辛いことばかりで不安材料が多かったです。ラストでは海路の苦難がピークを迎え、まさかの展開になるので、特に心情的に海路に寄り添って読んでいる人には正念場です。気になるところで終わるので、下巻も揃えてから読むのをおすすめします。

    面白くて先が気になるあまりに、途中で中断するのが辛いので、できれば時間の余裕がある時に連続して読む方がいいかもしれません。終わりが見えない無限とも思えるタイムリープ…日付や時間・行動や事故内容など、バラバラだった幾つものピースがハマり始めて、最も重要な謎の答えが出た時は、正直「えっ!それ?」と驚きしかありませんでした。

    何せ、伏線とも思っていなかった弱い情報の1つが、ラスボス並みの威力で襲いかかってきたようなもので、予想外すぎてかなりの衝撃を受けました。そのたった一つのキーワードで、点と点が結ばれ形を成して大きな意味を持ってくる…一気に真相が見えた時は興奮しました。

    本来なら、それなりに重い内容だと思うんですけど、海路の無意識の明るさに助けられた感じで和やかな雰囲気さえあって、読みやすくもあり読み応えもあり、すごく面白かったです。
    いいね
    0件
  • ばらのアーチをくぐってきてね【山田と少年 番外編】

    三田織

    本編その後の番外編集…最高です
    2026年8月2日
    お値段以上のすごいボリュームと内容でした。全て本編後の時間軸のお話でした。

    アウティングについて悩む番外編は、どうなることかと深刻な結末を想像してしまいましたが、山田の「らしさ」が一際光っていました。人としてカッコ良かったです。

    どのお話も素晴らしかったのですが、個人的にP20の「ifのイラスト」が、可愛くて微笑ましくて好みでした。
    いいね
    0件
  • 山田と少年

    三田織

    セクシャリティなど色々と超越した素敵な話
    2026年8月2日
    本来なら交わらないはずの世界線の二人が、単なるハプニングの顔をした運命に引き寄せられて出会う、素敵なお話でした。
    爽やかなだけではないDKと、くたびれたオジサン風(でもまだ若い)山田、何もかも違って見えるのに、一番大切な心の感性が似ている気がしました。

    年が離れていると環境から考え方まで違うから、多少は無理してどちらかが相手に合わせることが多くなると思うんです。そうすることですれ違いや喧嘩なんかが起こったりするんですけど、この二人にはそういった無理が全く感じられなくて、相手に合わせるというより思いやる気持ちが全面に出てて良いなと思いました。

    落ち込んでも泣いても、常に相手を気遣う思いやりに溢れてるから全然悲しくなくて、寧ろ温かく優しい気持ちになれました。
    いいね
    0件
  • 転生した兄上は三〇番目の兄上です

    司馬犬/渋江ヨフネ

    ボリュームも内容も丁度良くて楽しめました
    2026年8月2日
    不思議な含みを感じるタイトルに引かれて読んでみました。独特な世界観と始まってすぐの展開が印象的で素晴らしくて引き込まれました。

    始まって割と早めにタイトルの意味が分かり、そこからのやり取りも面白く、でも多少の物足りなさを感じた頃に意外な展開を迎えます。そうしてのめり込むうちに気づけば読み終わってしまった感じです。1巻の終わりは、とんでもなくミステリアスなシーンで終わるので、2巻揃えてから読むことをお勧めします。

    思いがけずちょっとした推理要素もあって、ワクワクしました。でも登場人物は少ない方なのに、黒幕というかキーマンが誰か当てられず悔しかったです。

    ラストで様々な謎が解き明かされますが、さほど重要と思っていなかった小さな伏線が、大きな意味をもって回収された時は、そのギャップに感動しました。BL要素は少なめというか殆どありませんけど、かなり楽しめました。
    いいね
    0件
  • あの夏から戻れない【特別版】(イラスト付き)

    宮緒葵/笠井あゆみ

    自分史上最強…計算高く肝の据わった執着攻
    ネタバレ
    2026年7月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ せっかくレビューを書くのですから、読んでほしいのは山々ですが、ぜひともネタバレなしで読んでほしいです。
    最近、ちょうどタイミングよく小説が原作のドラマ『准教授・高槻彰良の推察』を観たばかりで、話の内容が似ていたのでスッと入り込めました。怪異とかオカルトっぽい内容ですが怖くはありません。

    いくつかの疑問を持ちながらも半分まで読んで、その辺りで大きな章が終わるような、一区切りある感じでした。で、ここからが作品の本領発揮と言わんばかりに怒涛の勢いで謎が謎を呼びとんでもない展開へ…。

    混乱した私は、一旦落ち着いて体制を立て直そうとレビューを読みました。私はネタバレ歓迎派で、ショッキングなエンドに心折られるよりも寧ろ先を知った上で安心して読みたいので、ネタバレレビューを読みにいったのです。ですが、皆さん上手く隠してくださり、本気のネタバレレビューはありませんで、逆に「ネタバレなしで読んで」とアドバイスがあったので、大人しく本編に戻ることに。

    結果、やはり先輩の教えは聞くもので、凄く凄〜く面白かったです。最後の最後で伏線の回収と設定の整理をしてもらえますが、宇宙規模の思想の話になるので…世界観と柊の執着(執念?)の壮大さに圧倒されました。どなた様にとっても、自分史上最強の執着攻めではないでしょうか。
    いいね
    0件
  • 原作ゲームで闇堕ちして死んだ推しの少年時代が落ちてたので、愛でて貢いで幸せにする

    チャトラン/溝口ぐる

    オタク愛の最終形態を見た気がする
    ネタバレ
    2026年7月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ライトノベル風、時空を超えた壮大な愛の物語といった内容でした。BL小説ではありますが…男同士の恋愛というよりは、家族愛とか師弟愛のような方向性の違いを多少なりとも感じました。

    その証拠に、BL的なシーンは本当に最後の最後に少しあるだけでした。そもそもが恋愛感情というより主従(とは違うかもだけど)の忠誠愛みたいな感情で結ばれている二人なので、キスもラスト付近までありません。

    かと言ってストーリー性重視というわけでもなく、サラッと楽しく読めました。所々ご都合主義的な設定はありましたけど、それらも含めて面白かったです。
    いいね
    0件
  • 魔王さんのガチペット

    回路メグル/星名あんじ

    不思議な読み応えのある楽しいお話でした
    ネタバレ
    2026年7月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さんなので、こういう傾向なのかは分かりませんが…世界観とか設定とかがすごく独特で面白かったです。内容は、タイトルのまま「人間が魔王のペットになる」お話です。現実世界の人間とペット(主に犬・猫)の関係が、異世界で魔王と人間にトレースされた感じです。

    人間がペットという設定からあまり良いイメージを持たない人もいそうですけど、奴隷とか主従みたいな重苦しさはなく、どちらかというと明るく軽いノリかなと思います。

    最初は私も「ホストは分かる…でもヒモって職業なの?」という疑問を持っていましたが、ライトの独特の思考回路とノリに流されて、早いうちから入り込んで楽しめました。

    ストーリーもテーマも良いんですけど、ただちょっと…よくよく考えたら「バカップルぽい?かも」と、思わないでもないような。それでもやっぱり面白いし、憎めない可愛さがありました。

    お値段もお高めですし、それなりにページ数は多そうだけど、圧倒的に文字数が少ないです。文字通り「ライトノベル」という感じです。明るく楽しい作品が好きな方にはおすすめです。内容重視かつ重めの話が好きな方には物足りないかもしれません。
    いいね
    0件
  • 悪役令息の僕とツレない従者の、愛しい世界の歩き方

    ばつ森/藤村ゆかこ

    あっと驚く展開やあちこちに新鮮さを感じる
    ネタバレ
    2026年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーも雰囲気もフレッシュで新しい風を感じました。ストーリーは、ある意味ミステリーっぽく進むのですが、6割くらいのところで作品の根幹に関わる壮大なネタバレというか、大ドンデン返しがありまして…あまりに突然すぎて一瞬「読み飛ばした?」か「違う作品?」かと思いました。

    雰囲気はコメディ風で楽しいです。人によっては幼いと感じるかもしれませんが、私はニュータイプのお笑い芸人さんを見ているようで面白かったです。思考とかシーンとが、斜め上よりもっと意外で突飛な方へ行くのが、予想外でワクワクしました。ミステリーとしても、いかにもと思うものからそうでないものまで、各々が伏線として活きていて良かったと思います。

    後半の残り2割はくらいは、番外編でした。どれも良い意味で、しょーもなくて楽しかったです。特に「普通」の話は、タイトルと本文の最初の15行に20回も「普通」が出てきて、数えずにはいられないくらいに印象的でした。

    個人的に番外編①の妖精王の話がめちゃくちゃツボでした。妖精王の立場で読むと、王の気持ちに寄り添うというか全力で同意しかなく…くだらな過ぎて笑ってしまいました。
    いいね
    0件
  • 今宵は異世界探偵事務所で

    夜光花/石田惠美

    そこはかとなくBL風なちゃんした探偵もの
    ネタバレ
    2026年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 先生のBL作品は何作も読んでいて、面白いし奥深いしで大好きなんですが、一般小説部門の作品を読むのは初めてで期待が高まりました。

    一般小説で(タイトルから)探偵ものということで…それなりに本格的なミステリー&探偵ものかと思いきや、割と早い段階で「あ、違った。これ面白いやつだ」となり、楽しめました。

    先輩・後輩の気安いかけ合いだとか、スキルや扱いの差が大き過ぎるだとか、とにかく面白いです。有史が異世界の文字を勉強するシーンには、やたら既視感があって…何かと思えば「ドラえも◯」で、そうなるともう有史がのび太にしか見えなくて、笑ってしまいました。

    そんな感じで、すっかり軽い気持ちで読んでいたところ、さすがはベテラン先生は違いました。このまま面白おかしく進むと思った7割くらいのところでビックリな展開になり、内容もちゃんとミステリーになったのは、凄いなと思いました。
    いいね
    0件
  • 「美しい彼」番外編集【電子限定版】

    凪良ゆう/北野仁

    母親の相談きっかけで妄想力がついたらしい
    2026年7月18日
    表紙やイラスト・文字情報などの9ページを除いて正味37ページあって、お値段以上のボリュームがありました。

    どれも本編のちょっとした(本筋とはあまり関係のない、それほど重要でもない)ひとコマであるのに、ちゃんとそのシーンを思い出せて「あーあったな」と、楽しめました。特に平良のお母さんが知恵◯に相談するシーンは強力に記憶にあって、ついニヤニヤしてしまいました。
    いいね
    0件
  • 傾国の美男を助けたら運命が変わった話

    朝顔/北沢きょう

    4人の関係が表紙から想像するのと違ってた
    ネタバレ
    2026年7月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 新進気鋭というか…何か新しい風を感じる作品でした。表紙に4人いることから、素直に(?)4Pものか、主人公を3人が取り合うような展開を思い浮かべましたが、全然違いました。私としては複数ものは得意ではないので良かったですし、思った以上に深いいお話で心に響くものがありました。

    忘れていた頃にサラッとされる伏線回収も見事でしたし、細かな設定が活かされていて、数々の問題も適度に複雑で楽しめました。4人の関係が他にはない斬新な設定だからこそ、友情・恋情・家族などの様々な愛情が入り乱れる複雑で奥深い心理描写があって、読み応えもあったのかなと思います。
    いいね
    0件
  • 喧騒を抱いて眠れ

    かわい有美子/緒田涼歌

    新CP爆誕で次巻に期待しかない
    ネタバレ
    2026年7月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ SATシリーズ4作め。前3作から約10年あけての新作なので(?)イラストの先生は変わらないのに、絵が今時っぽく、より洗練されていてかっこ良かったです。

    内容も…10年あれば社会情勢から思想まで様変わりしていますから、2・3作めの事件と比べると若干マイルドになっている印象です。今までほどの残虐性はなく、事件に関わる時間も短かった気がするし、犯人像も明快に割れたわけでもなさそうで…もしかしたら次巻の構想が既にあって、大きな事件に突入する流れでしょうか。

    ここへきて新CPもできたことですし、まだまだ続いて行くといいな…そんな期待と希望が膨らむ内容でした。
  • 閃光と共に跳べ

    かわい有美子/緒田涼歌

    深く分かり合える相手がいる心強さと安心感
    ネタバレ
    2026年7月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ SATシリーズ3作め。犬伏と橋埜のお話です。前作に続きまたしても痛ましい事件が起きて…現実として考えると胸が苦しくなる程でしたが、あとがきを読むと先生的には凄惨なシーンの細かい描写は大分削ったと書いてありました。

    レーベルにもよるのか詳しいことは分かりませんが、私でも読めたので、そこはやっぱりギリギリのラインだったのかなと思います。フィクションとはいえ、あまり軽すぎても緊迫感のない印象になりかねないので、難しいですね。

    事件が起きてからはハラハラし通しで、気になりすぎて先が読みたいばかりに相当なスピードで読み切ってしまいました。恋愛としては今回2作めなので、流れる空気と会話のノリはともかく、年齢的にも立場的にも精神的に成熟した二人を見られて感無量でした。
    いいね
    0件
  • 鮮烈に闇を裂け

    かわい有美子/緒田涼歌

    恋愛と事件との感覚的な乖離が大きかった
    ネタバレ
    2026年7月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ SATシリーズ2作め。前作にも出てきた飯田と高梁のお話でした。飯田の気持ちはなんとなく雰囲気で掴めていたので納得でしたが、高梁の方が…ゼロからどころかマイナスからのスタートだったのでは?と、少なからず心配していました。

    それでも先輩らしく優しく飯田が接していたので安心し始めた直後、いやいやいや…えぇ!?ってくらいの早技で強引な行動に出たので、ビックリしました。前作で「むっつり疑惑」がありましたけど、疑惑が確信に変わった瞬間でした。

    そんな飯田だから…言わんこっちゃないって感じで高梁を不安にさせて、危険な任務に挑まなくてはならないのに精神状態が心配でなりませんでした。作品のキャラ達同様に、読者も「高梁は幸せになってほしい」と願っているにちがいないので、私もそのうちの一人として飯田には厳しい目を向けてしまいました。

    それに、今回の事件は文章で読むのも辛く、脳内で想像する作業もわざと不鮮明にしたくなるようなもので…文字通り命懸けで立ち向かう姿は尊敬の念しかありませんでした。ギリギリ猟奇的な話が苦手な人でも読めると思いますが、恋愛と事件とで印象が明暗くっきり別れた気がします。

    恋愛では飯田のむっつりに笑いましたけど、事件は凄惨で苦しいものがありました。前作よりも任務が本格的にだったと思います。
    いいね
    0件
  • 饒舌に夜を騙れ

    かわい有美子/緒田涼歌

    数々の「男らしさ」にかっこいいの一言
    ネタバレ
    2026年7月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ SATシリーズ第一弾。先生の作品はSITシリーズから入って、そちらも良かったし好きではあるんですけど、私にはかなり重めの内容でした。一方こちらのSATシリーズは、(まだ分からない部分はあるけれど)人物背景的に軽めかなと思います。

    SITとSATの違い(そもそもの所属が違うとか活動目的とか)も書いてあって勉強になりましたし、警察官などの特殊組織好きとしては何かと楽しめました。あとがきで、「本物の活動内容などは、非公開なので全てフィクション」とありましたが、それでも臨場感がある描写には不謹慎ながらワクワクしてしまいました。

    男が惚れる男同士の友情と愛情の交錯…見た目も中身も「男らしさ」しかない二人で、性的な色っぽさはほぼなくて、心からの信頼で成り立つ関係が、人としてとにかく魅力的で綺麗だなと感じました。そうかと思うと、じゃれ合うようなシーンは可愛くて、そのギャップも素敵でした。
    いいね
    0件
  • 花金ラブアクシデント!【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】

    星かっぺ

    どんな君でも君だから好き…が伝わってくる
    ネタバレ
    2026年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みの感触がかなり良くて評価も高い…BL関係の勘は割と当たる方で、信じて読んで大正解でした。こういう特殊設定(男の娘・コンカフェ)の場合、偏見かもですがエ◯に振り切った作品が多い印象です。

    でもそういう妙というか特有のノリはなくて、絵も綺麗だしカオルの見た目から性格まで男らしくて、女装していても爽やかなんですよね。アズサさんは、ちょっぴり変態ぽさがあるけど(笑)嫌悪感を持つようなツンデレではないし、そもそもの話を聞けば純粋で真っ当な気持ちがあるのが分かって好感が持てました。

    出会いがコンカフェだから衣装を着た姿も好きだけど、それがなくてもそのままの君が好き…君だから好き…というのが伝わってくる、意外にもピュアな二人でした。
  • アルファの灼蜜~パブリックスクールの恋~

    ゆりの菜櫻/笠井あゆみ

    シリーズとして一段上がったと思う作品
    ネタバレ
    2026年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きなシリーズ5作め。
    好きすぎて大体の設定を把握しているので、早い段階から結果が分かってしまう展開(キング選出)もありましたが、それを差し引いても大満足な内容でした。

    先生曰く「シリーズで初めて キングにならない攻めのお話」でしたが、そんなの吹き飛ぶくらい過程が濃密でした。佑真が嵌められてピンチのシーンは、今までにないくらい攻めてて、かなりヒヤヒヤしました。嵌める方のハムディも、シリーズで初くらいのクズっぷりで、やっぱり攻めてるなと思いました。
    何かと初めてが多い感じで、シリーズとして一段上がった気がしました。

    本編とはあまり関係ないですけど、先生の花びらベッドへの拘りが感じられて楽しかったです。
    いいね
    0件
  • 御曹司アルファは契約婚をお望みです

    神香うらら/渋江ヨフネ

    オメガバースも推理も楽しめて一石二鳥です
    ネタバレ
    2026年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初オメガバース作品とは思えないくらい面白かったです。
    先生の作品では、御曹司シリーズが好きです。内容的に(恋愛と事件の割合)近いものを感じたので、御曹司シリーズが好きな方におすすめです。より事件性の高いミステリーものがお好みの方には、『事件現場はロマンスに満ちている』をおすすめします。

    新しい作品になるほどミステリー要素がやや強めで、推理ものとしてもしっかり読ませてくれる印象です。オメガバースとしても面白く、推理ものとしても読み応えがありました。私は、かなり後の方…条件が出揃うまで犯人が分からなくて、ほぼストーリーと同じか半歩手前でやっと気づいたので、推理しながら楽しく読めました。
    いいね
    0件
  • 前世で婚約者だったオメガが、異世界でアルファ王子となって俺を囲う気です

    滝沢晴/森原八鹿

    狂気じみた執着さえ愛おしい激しい愛のお話
    ネタバレ
    2026年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 多分…私が今まで読んだ中でトップ3に入る執着攻め様になるのでは?と思います。正直、引いてしまうくらい次元を超えた想いは、ほとんど執念とも言える強さと貫禄でもって見せつけられました。異世界へ転生してしまった相手を追いかけて(追い詰めて?)大金を積んで、現世の生に自ら終止符を打ってまで異世界へ転生し、転生先でも一心不乱に相手を探す姿は、他人事でも狂気じみていた気がします。

    そんな攻め様を、コミカルに描くことで暗さを感じさせないで楽しく読ませる先生は、さすがだなと思いました。前世と生まれ変わりとで二人のアルファとオメガ性と境遇や立ち位置の反転、散りばめられたキーワードやキーマンの存在など、後出しされる事も含めて面白かったです。
  • 勇者になりたかった側妃、本物の勇者に下賜される

    滝沢晴/奈良千春

    結末が見えていても過程が面白いし楽しい!
    ネタバレ
    2026年6月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 冒頭から1つの重要な設定が、読者にだけ分かってしまいます。それを分かった上で楽しめる展開が待っていると思うと、ワクワクしました。

    案の定、細かい設定で楽しませてもらいました。ケサラン・パサランの方言が青森と福岡のものだとか、アンタスの言葉数上限問題とか、小さなことでも積み重なると大きな笑いになりました。

    ストーリーに直結する設定としては、知らぬは本人ばかりなり…で、恋の嫉妬相手が自分だとか、(私だけかもしれませんが)リヒトの「俺」とヴィクトールの「僕」という、一人称が逆では?と感じる事だとか、とにかくずっと楽しめました。
    本筋に関係のない事でいえば、聖女の裏の顔は意外でした。でも全く同情する気がなくなるような絶妙な展開にスッキリしました。

    特に、ヴィクトールの好きな人を誤解している間のリヒトの悶々とした感情は、奇妙なすれ違いであり拗れっぷりで、正直「何、この幸せすぎる不毛なやり取り…」と思ってしまいました。結末が見えていても面白く楽しく読ませる先生の味付けは最高でした。
    いいね
    0件
  • 兎太と烏堂

    tacocasi

    いつのまにこうなった…流され系中華風BL
    ネタバレ
    2026年6月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルになっているように、主夜は兎太と烏堂の二人なんですが、主である宇斗の存在感もまぁまぁ大きくて面白かったです。1巻完結なので、がっつりBLというよりは、ふんわり中華風ストーリーにBLを添えたようなライトなテイストでした。

    そもそもの設定では烏堂はバイですし、セクシャリティがどうこう(悩むようなシーン)というのもなく、割り切って情報収集行為として利用しているだけで、性に関して深い考えも拘りもなさそうです。

    一方の兎太はノーマルだし性欲もなさそうで、あっても別方面に持っていく器用さを持っています。そんな二人が、宇斗について旅をするうちにお互いの偏見と思い込みを解いて理解するようになり、いつの間にかBLになっていた…そんな流され系BL感が楽しかったです。
  • ネイキッドカラー

    アマミヤ

    鑑賞するように見る芸術のような作品でした
    ネタバレ
    2026年6月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 花も絵画も「芸術」であり、作り手と受け手のそれぞれに世界があって…それは必ずしも一致しなくていいものなんですよね。異なる世界を持ち、独特な感性を持つ二人が、離れる恐怖にひりつきながら少しずつ距離を縮めて、最後は根っこから繋がる…少ないセリフを巧みな心理描写で補うストーリー展開は素晴らしかったです。

    言葉が少ないからこそ生まれる誤解やすれ違い…それを修正する為に敢えて行動と状況で見せて、理解させたり安心や愛されている確信を持たせたりと、変化していく気持ちの見せ方が上手くて雰囲気がありました。

    自分だけのものにしたいのに縛りたくはない…一途な想いを訴えるでもなく飄々としているのに捨てられるのを殊更に恐れる…二人それぞれの葛藤や矛盾が大人っぽく描かれていたと思います。
    いいね
    0件
  • ホワイトライアー【単行本版】

    芹澤知

    絵にもストーリーにも魅せられました
    2026年6月17日
    絵もストーリーも綺麗で、とにかく魅力的でした。
    大枠のストーリーや設定だけだと、BLとしてはありきたりと言えなくもない感じで…それでもある程度は満足できる纏まりがあったと思います。
    でも、そこに一つ大きな捻りを入れることで人生観や職業観が加わって、ストーリーにもキャラ達の心境にも厚みとか幅が出たと思うし、作品として一段かそれ以上の出来になった気がしました。
    いいね
    0件
  • 日々是好日

    松本花

    ファンの為の…本編の続きのような番外編
    ネタバレ
    2026年6月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『がっこうの先生』の続きのような(本編は完結しているので)番外編でした。番外編集ではなく、丸々一冊がストーリーになっているので、ファンとしては続きを読んでいるようで楽しめました。

    正直に言うと…100%ではないかも。というのは、ストーリーがキャラ4人の中身が入れ替わってドタバタするという話で、ちびっ子達同様に誰が誰だかパニックになってましたので。作内ではご丁寧にもちびっ子達の為に「名札」を付けて分かりやすくしてくれていたのに、最後まで頭がこんがらがっていました。でも、いつもの学校の空気感に浸っていられて嬉しかったです。
    いいね
    0件
  • がっこうのふわもこ日誌

    松本花

    ずっと続いてほしい優しい世界がここにある
    ネタバレ
    2026年6月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 元作品である『がっこうのせんせい』の世界観そのままに、学校での日々の様子が日誌形式で綴られています。本編では楽しいだけでなく、切なかったり悲しかったり泣けてくる内容もあったけど、こちらは時々過去の辛い記憶を思い出すシーンがあるくらいで、ほとんどにこにこ楽しく読めました。

    何かとイベントを楽しむ様子を見て、可愛いくて愛おしくて優しい気持ちになれました。クリスマスやお正月など大きなイベントは毎年巡ってくるけど、毎回違う内容のお話で飽きることなく楽しめてほっこりしました。中でもハロウィンだけは、回を重ねるごとにアップデートしていき、一貫したストーリーがあるのが面白くて、「今年はどうなる?」と、こちらまでワクワクしちゃいました。

    このシリーズ、本編は完結していて、こちらは3巻が出たばかりですが…残念ながら次の4巻で完結だそうです。あと一冊読めるのはとっても嬉しいのだけど、次でこの優しい世界から卒業しなくてはならないと思うと寂しいです。
    いいね
    0件
  • がっこうのせんせい

    松本花

    ハートフル異種族大ファミリーに心癒される
    ネタバレ
    2026年6月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 20年以上前の作品なので携帯電話の仕様など古さを感じる部分はあるけど、そんなの全然気にならないくらい優しく温かく、時に切ない素敵なお話でした。

    多少社会問題を扱いつつ皆で力を合わせて乗り越えていく…異種族大ファミリーみたいな設定で心が温まりました。
    絵も綺麗でストーリーも好みだけど、1巻を読んだだけでは誰と誰がBLするのか(異種族or同族同士?単数or複数CP?)、程度はいかほどなのか(雰囲気だけ・キスだけ・最後まで)などが分からないので、最後まで読むかどうかは人によるかなぁと思います。

    とっても楽しくほのぼのしていて、それでいて辛い現実を見せられ、考えさせられることもある大好きな作品で、8巻完結は本当に寂しいです。
    ラストは、「これからもずっとこの幸せな日々が続いていく…」と、信じられるものでした。子供が巣立っていく寂しさはあるけれど、皆と物語の成長は存分に見ることができたと思います。これは永遠の別れではなく、読者それぞれの心の中でストーリーは続いていくと思うし、今もどこかで皆が笑っているような気がします。
    いいね
    0件
  • 殺し屋がレジにいる

    榎田ユウリ

    中年女性に刺さる、勇気をもらえる作品
    ネタバレ
    2026年6月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公とは名前も年齢も近いものがあって、小説を読んででは未だかつてないくらいに共感できました。年齢はほぼ同じ、名前も「冴えてないのに冴子」つまり名は体を表さない点が似ていると思います。

    主人公のように、見ず知らずの人からあんなあからさまな侮辱や害意を向けられた経験はないけど、夫に対する気持ちとか親に対する蟠りとかには、感情移入し過ぎてまるで自分がその場にいるかのような臨場感をもって読みました。

    そんな感じで自分が主人公になったと錯覚するように一体化して読んでいて、最早自分が主人公で…タイトルにあるような「殺し屋」が実在するなんて想像できない世界の住人ですから、希望的観測でもって「本物の殺し屋じゃなく、それに近い仕事をする人って話では?」と、途中まで思っていました。実際、想像や希望はどうあれ、タイトルに相応しい緊張感はなかったんですよね。

    そんな風にまったり読んでいたのが、P135辺りで一気に本格的&現実的になっていって、ストーリーへの引き込み方が上手いなと思いました。

    物語の大筋としての起承転結とサイドストーリー的な起承転結もあり、それぞれの割合も意外性も適切で、構成としても素晴らしいと思いました。サイドストーリーでは、特に最後の最後・グロリアの真実には度肝を抜かれました。終盤の映画のようなアクションシーンよりも何よりも衝撃の事実で…小説なんだけど「事実は小説より奇なり」の諺が浮かびました。

    主人公は冴子ですけど、同時にグロリアも影の主役であったような作りで、それ故にラストはグロリアの回想だったのではないでしょうか。

    ラストのグロリアパートは哀愁漂うもので、いわゆるメリバのようでした。どうしたって割り切れる結果になるはずもないけれど、どんな結果であれ生涯の約束を果たした…悲しくもやり遂げた感はあった気がします。

    人間、どんな生き方をしたにせよ長く生きたら生きただけ、綺麗事では終われない、例え納得尽くの結果で後悔はなくても、昇華しきれない思いは残るのだと感じました。
    いいね
    0件
  • 【単話版】お父さんは許しません

    木下けい子

    こんなに笑える心霊現象はないと思う
    ネタバレ
    2026年6月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 待ちきれずに単話版を購入してしまいましたが、全く悔いのない買い物でした。現象が現象なだけに「怖いかな」と思いきや全然で、プフッと笑える面白さでした。

    目加田とお父さんの攻防が最高で…おかしな方向性でもって翼の身体を堪能してみたり、目加田のド直球なくだらない作戦にしてやられるお父さんに笑ってしまいました。

    いい大人とDK二人、「三人寄れば文殊の知恵」という諺があるのに…揃いも揃って天然なのかボケ担当なのか、毎回あさっての方向に物事が転がるのも楽しくて、さすがは先生、はちゃめちゃラブコメディという感じで凄く楽しめました。
    いいね
    0件
  • 勘違い、ときどき恋【特典付き】

    文川じみ

    ストーカーとストーカー気質は似て否なる物
    2026年5月30日
    本編と1話完結のアンソロジーに掲載された単話が収録されていました。本編は、さすが先生という感じでほのぼのしていて、出会いのきっかけとなる設定が目の付け所がいいというか、既視感がなくて新鮮でしたし、その後の展開も意外性があって楽しめました。

    それだから余計にと言ってはなんですけど…アンソロジーの単話がなかなかインパクトがあって異彩を放っていた気がします。とりあえず私が今まで読んだ先生の作品にはない、病んだ雰囲気がちょっと怖かったです。
    いいね
    0件
  • あらしといぶき

    あおの晴

    じゃれあいが可愛い…ほのぼのDKラブコメ
    ネタバレ
    2026年5月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 正直、カラーでもないのにページ数に対して割高だと思います。でも純粋に作品としては良かったです。人によってはDKものの中でも独特なノリが合わない…と思う人はいるかもしれませんが、好きな人にはハマると思います。

    常に穏やかでにこやかで全方位敵なしの嵐士と、敵はいないかもしれないけど味方もいそうにない伊吹。この二人のやり取りだけで、何でもない学校生活のアレコレがキラキラして見えました。

    両極端で個性は強いものの、何かしら通じ合うものがあったり、ちょっと訳ありな家庭環境があったりで、友達としてもそれ以上としても仲良くなるのは必然という気がしました。

    絵は、普通のは綺麗かっこよく・デフォルメのはひたすら可愛くて眼福でした。特に2巻のP69右下とP165中央右・伊吹の口元の尖った感じが面白可愛くてツボでした。

    嵐士の「伊吹が可愛くてたまらん病」が、ところ構わず発症するのも楽しめたし、あんな急速に悪化して発症から秒で重症化しているのにはニヤけてしまいました。

    作家さんがお若い方なのか、分からないDK用語がいくつかありましたが、私の中では上位に入る楽しさでした。
  • 探偵とねこちゃん

    ジョゼ

    依頼と共に気持ちの解決もしてくれるよう…
    ネタバレ
    2026年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 一巻完結にするのがもったいないと思う作品でした。『Neonと群青』に似た映画を観ているような雰囲気がありつつ、重荷を背負った者独特の憂いと、しとしとと降り続く雨の午後を思わせる空気感があった気がします。

    単なる探偵ものではなくて、心理描写は恋愛観だけでなく人生観にまで広がっていたと思うし、脇キャラたちもただの依頼ではなく何かしら「愛のテーマ」を抱えていて、彼らの想いも丁寧に綴られていたのが印象的で、素晴らしいと思いました。

    御徒町の明るく楽しそうな表情や仕草の中に感じる翳りと、川崎の淡々と冷静なようでいてここぞの場面で見せる情熱と野生みに、年齢うんぬんだけではない精神的な大人っぽさを感じてドキドキしてしまいました。

    御徒町は可愛いく川崎はカッコよく、かつ二人共に色っぽくて素敵でした。特に、P149・右上の川崎が受話器を取りながら微笑むシーンには猛烈な色気を感じました。

    探偵から連想する…謎・事件解決・人助け・人(ペット)探しなど、あらゆるものを内包していて読み応えがありました。
  • 駐在さんとわたし

    尚騎ユウ

    ハートを盗みにくるイケメン警官がやばすぎ
    ネタバレ
    2026年5月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 私は、既婚・子持ち・年齢も年齢で普段はBLばかり読んでいるので…いかにもな青春ものや単なる恋愛ものには惹かれないですけど、こちらはすごく面白くてオバサン心にもぶっ刺さりました。

    私としては、勝手に恋愛ものだと思っていて今後そういう展開も大いに期待していますが、1巻では恋愛よりはヒューマンドラマ的な要素が強い気がしました。

    …であるのに、町の皆が舐めてかかっていた(現在進行形の人もいる)駐在さんが、実は強くてカッコいいという大逆転劇にトキメキましたし、マスクの下のイケメンっぷりには、テンプレであってもキュンとさせられました。これ見よがしの自覚あるイケメンの見せ方だと白けますけど、無自覚&爽やか・ちょっぴり天然ぽい雰囲気が最高です。

    何というか…アイドル級の顔面偏差値+ボディガードのような強さ+穏やかで人間味のある性格で、身近な推しという感じで私も守って欲しくなりました。あと、老若男女幅広い層に人気がありそうな人柄も良かったです。色んな意味でかっこいいと思いました。

    駐在さんとのやり取りの中で、主人公のうららが精神的に社会的に成長していく(更に恋愛も絡んでくるといいなと思ってます)ハートフルヒューマン(ラブ)ストーリーです。
  • 悪役令息レイナルド・リモナの華麗なる退場

    遠間千早/仁神ユキタカ

    恋愛・推理の2要素が高レベルで融合してる
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 小説ではなかなか見ない評価の高さにつられて読んでみましたら、思った以上に面白かったです。まず主人公のレイナルドの為人から何から…やる事なす事どう転んでも面白い事にしかならなくて笑いしか出てこなくて楽しかったです。鈍感というか、転生者なので知らないだけという失敗もあるけど、多分そもそもの性格が鈍臭いのかな?大体のことが、レイナルドの思惑から大分外れた結果になるので可笑しかったです。

    そんなレイナルドが、明るく楽しく悪役令息を脱却しバッドエンドを回避する…よくある異世界転生ものだと思っていました。実際、わちゃわちゃしながらグウェンドルフとのラブストーリーだけでも及第点だったと思います。だけど、さすがなのは悪役令息にまつわる事件で、これがしっかり練り込まれていて予想より複雑で入り組んでいて、推理ものとしてもかなり優秀だったと思います。

    伏線に関しては数も種類も豊富で、伏線と分かるもの分からないもの・伏線としての重要度が高いもの低いもの・恋愛系と推理系、またはその両方に関係する伏線など、多種多様で「あの時の…」と思うことが何度もありました。恋愛と推理の相乗効果で満点の面白さでした。

    特に私は「不可逆的(修復不可能)設定」が面白くて斬新だなと思いました。今まで読んできたゲームの世界に転生するものは、「主人公が設定なり展開なりを熟知した上でバッドエンドを回避する」可逆的(修復可能)パターンでした。

    それが今回は「主人公なのに、そういうゲームがある事と噂程度に薄っすら結末を知っているが、ほぼ何も知らない」状態でストーリーが進むので、方向修正できてるのか、トラブル回避できてるのか全く分からない…不可逆的(修復不可能)な設定を背負わされ奮闘する点に面白さがあったと思います。
  • 星空を見つめたそのあとで

    季田ビスコ

    満天の星空を見るような気持ちで見守りたい
    ネタバレ
    2026年4月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 3巻まで読みました。久しぶりに星5つじゃ全然足りないと思うほど素晴らしい作品でした。

    満天の星空をゆったりした気持ちで眺める空気感そのままに、二人の距離の縮め方も自然でゆっくりと、まるで川の流れが行き着く先を知っているかのようでした。

    流れ星に願いごとをするお話は、切なくも温かく…願うこと自体を諦めていた過去に別れを告げ、前向きな願いをするというのが新しい習慣になる素敵なシーンでした。

    同棲から結婚と、基本、本人達の勇気や努力もありつつ、やはり周りの人達が温かく見守る目は何よりありがたく、二人にとっては不可欠なものだったのではないかなと思いました。

    ラストは、過去は過去として受け入れ、新しいスタートをきるような心が温かくなる素敵なカットでした。3巻通して悪意ある人や嫌な人物が全くいないので、終始安心して穏やかな気持ちで読めました。
    いいね
    0件
  • 巻き添えで異世界召喚されたおれは、最強騎士団に拾われる

    しもくら/滝こざかな

    謎多き設定やストーリーの主幹はいいと思う
    2026年4月12日
    1巻まで読みました。召喚神子は黒髪・黒瞳と決まっているはずなのに、鷹人は(日本人だけど何故か)白髪・黒瞳で、片方しか合致しておらず、いかにも秘密がありそうで面白そうと思いました。

    今現在4巻まで出てますし、ストーリーの主幹はいいと思うのに、いたすまでの流れが強引というか不自然な気がしてしまいました。この流れがもう少し滑らかで心情とリンクしていたなら、違和感なく楽しめた気がします。
    いいね
    0件
  • 隣の席のイケメンが俺のこと好きかもしれない【電子限定おまけ付き】

    タイプの違うイケメン二人の至宝のDKラブ
    ネタバレ
    2026年4月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ なんか凄かった…キュンと可愛いの嵐が吹き荒れて、ギュンとハートを掴まれました。これぞ至宝のDKという輝きを放っていましたよ。

    読み始めて始めのうちは、タイトルの「隣の席のイケメンて、どっち?」と分からないくらいに松雪も緋村も違うタイプのイケメンでした。

    緋村は朴訥としたスポーツマンタイプのイケメンで、松雪は可愛い系ほっこりイケメンで、それだけでも眼福なのに二人が繰り広げるピュアな空間が、もう最高ー!!でした。

    おずおずと差し出される言葉やあいあい傘の手、そこはかとなく噛み合わない会話…どれも本当に愛おしい。緋村の見た目と違う内面を知ってしまえば、野球部のキャッチャーで汗臭そうと思うのに、青春とはひと味違う清涼感を感じてしまう程でした。

    絶対に損はさせないので、DKものがお好きな人には是非読んでもらいたいです。
    いいね
    0件
  • 不器用なライオン

    中田アキラ

    サラッと読めるワンコキャラ芸能界もの
    2026年4月10日
    表題作と別作品『リフレイン』の後日談(番外編?)1話が収録されていました。単話での販売もしているので重複購入にご注意を。私は『リフレイン』は既読で、知らずにこちらを読んで得した気分になれました。

    本編は、安定の画力とストーリーで話数(少なめ)の割に十分楽しめました。先生の作品は好きで色々読んでいますが(ちなみに一番好きなのは『恋する鉄面皮』)、何となくワンコキャラが多いイメージがあります。今回もイケメンワンコ系の俳優二人が、わんわんきゃんきゃん戯れ合っているような楽しさでした。
    いいね
    0件
  • lie cry like【特典付き】

    yoshi/阿賀直己

    美術品か映画のように「鑑賞」する作品
    ネタバレ
    2026年4月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 絵も文章(セリフ)も、絵画や彫刻のように余計なものを削ぎ落とし、洗練された美しさがあったと思います。小説が元になっているということで、映画を観ているような気持ちになりました。美術品にしても映画にしても完成された世界があって、当に「鑑賞する」という言葉がしっかりくる作品でした。

    文章については、学問的なことはよく分からないけど、何となく「時事的でもあるし抒情的でもある」気がしました。淡々と事実を述べて、心を整理するかのような(小説的な)書き方と、整理した内容に感情を乗せる(漫画的な)書き方と、二つの相反する手法が良い感じに相乗効果を生み出していたと思います。低体温系の二人の熱い想いがしっかり伝わってきました。

    圧倒的な画力でもって描かれる「美」は本当に素晴らしく、誰もが見た目の「美」から入るのは仕方がないのかな…と思いますし、実際谷もそこは認めています。けど、知れば知るほど十和田の内面に惹かれていって、当たり前だけど(ていうか読者としてはそう願いたい)最終的には心の美しさを好きになったんだよなと思いました。
  • いけにえもんぜんばらい

    加藤スス

    どっちもどっちな二人のやり取りが面白い
    ネタバレ
    2026年4月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「生贄」って、なんとなく暗いとか古い因習とか、あまりプラスのイメージがなくて…実際明るい作品に出会ったことがなかったんです。それが、この作品でガラッと変わりました。

    タイトルからして面白くて…「生贄が門前払いされる(?)ってどういうこと!?って思って読んだら、予想以上に楽しかったです。前向きすぎる生贄もどうかと思うし、門前払いをする方もする方(神様)で、癖が強いし神様だけに意思も強い。二人が「生贄の在り方」について語る、ガチャガチャしたやり取りに笑ってしまいました。
  • となりの同期の恋愛事情

    スズヒロ

    時間差の両片想いやラストアイテムにキュン
    ネタバレ
    2026年4月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みの感触が良かったので読んでみました。最初にビッ◯っぽい設定がありますけど、実際のシーンはほとんどなく心理描写がメインなので、BL初級者や軽めのストーリーが好きな方におすすめです。

    時間差の両片想いの設定は、工夫があって良かったと思うし、ラストであのアイテム投入はズルイだろー(キュンとこないはずがない)と悶えてしまいました。

    どちらかと言うと王道というか展開の予想はつくしサラッと読めるのに、ちゃんと伏線もあって面白かったです。絵が綺麗可愛いのも読みやすさの要素だと思います。
    いいね
    0件
  • きら星ダイヤル

    夏目イサク

    物事は多面体として多角的に見るべきと知る
    ネタバレ
    2026年4月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 15年ほど前の作品ですが、今と変わらない綺麗な絵で全く古さを感じませんでした。それに15年も前だとBL界にも流れとか流行りとかあっただろうと思うのに、ストーリー性も今でも充分通用すると思いました。

    設定(田舎の医者)とか出会い(初対面は最悪)は王道で、特別なにかあるわけではないのですが、二人それぞれの過去と現在までの状況設定に工夫があるし、過去に絡めた展開の仕方などは「さすが」と思いました。

    最後の方で分かる「お金に関する誤解」については、目から鱗でした。大前提として、和弘の言葉が足りないというのはあると思いますが、物事(言葉の捉え方も)は多面体として見ないといけないんだなと思い知りました。私たちが生きてる世界は三次元だから、多角的に見ると全く違う景色が見えてくるのだなと、人生勉強にもなる面白さでした。
    いいね
    0件
  • 魔女と猫

    黒井よだか

    メリバ寄りの幸福感が残る深いいストーリー
    ネタバレ
    2026年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ なんか色々予想と違っていました。良い悪いとか合う合わないとかではなく…浅そうに見えたから入ったら、思った以上に深くて頭まで潜ってしまった…みたいな感じ。

    あまりあらすじを読む習慣がないので、タイトルの魔女から人外ではない不思議な力(予知能力とか人の心が読めるとか)があるのかなと軽く考えてたら、本物の魔女で。猫だって、普通の猫かと思ってましたし…試し読みの感じから、よりヤバいのは須藤だと思ってたり…運び屋だけでもヤバそうなのに、ヤク◯が絡んでくるとか、命懸け&血みどろのアクションに怖くなりました。

    敵も味方も血生臭くドロドロの、私利私欲がぶつかり合う危険極まりない中で、ただ一人宇野だけが過酷な人生でも美しい魂のままで、須藤の暗い過去までも包み込んで昇華させるようなメリバっぽい不思議な感覚になるお話でした。
    いいね
    0件
  • 王子覚醒

    麻生海/月村奎

    弟CPと性格も雰囲気も対照的で静かな二人
    ネタバレ
    2026年4月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『王子禁制』のスピンオフ…スピン元は、双子の弟(郁翔)とアイドルデュオ(ダブルムーン)の月島の話で、今回は兄(拓翔)とダブルムーンの望月の話でした。今気づきましたが、何気に短縮形の「ダブム」って言い難いなと思っていて…でも月島と望月で二人の名前に「月」が入っているからなんですね。なるほどと思いました。

    内容とはあまり関係ないかもしれないけど、私は現実世界で兄弟構成と順番って人格形成に大きく影響すると考えていて、今回のカップリング兄×兄(しかも長男同士)は、リアルでも相性が良いのでは?と思いました。

    頑張り屋でしっかり者、何かにつけて気を張りがちな長子ですから、打ち解けるにも自分の気持ちに気づくのにも何をするにも時間がかかって…その代わり積み上げた関係は強固なものになるのだなと感慨深いものがありました。

    双子の割に性格は全然似ていなくて、ブラコンの最終形態&ツンが勝って可愛げがかなり足りない気もしますけど、同じく長子の私としては、素直になれない不器用さも可愛いく思えました。

    小説家の先生とのコラボ作品なので、アイドルものといっても軽すぎることはなくて、心理描写はさすがと言える見せ方・聞かせ方が素晴らしかったです。
    いいね
    0件
  • サービスリクエスト! -スピカ不動産賃貸管理部-

    シロヒト梨太

    ハートフル不動産ヒューマンストーリー
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『砂漠の花に愛のくちづけ』(BL)が、内容的にかなり良かったので、作家さん繋がりでジャンル違いですけど読んでみました。10年前の作品なので、ちょっと絵柄は古い気がするけど、今も昔も綺麗な絵なので読みやすかったです。

    やはり同じ作家さんが書いているので、内容はとてもハートフルで人情味があって…社会的に(不動産屋として)見るとトラブルや懸念事項であっても、心情的に(一個人として)対処するので、心動かされる素敵なストーリーになっていました。

    10年前とはだいぶ世情も変化していて、人が生きていくのに必要な「衣食住」のうち「衣」と「食」は人を介さずに手に入れられても「住」だけは、人と関わらずにはいられないアイテムだと思います。不動産売買でも賃貸借でも、住んでからも故障や不具合などで人を呼びますよね。

    そう考えると今でも十分通じるし、忘れてはいけない・無くしてはいけない「まごころ」を作品を通して教えてくれた気がします。
  • 砂漠の花に愛のくちづけ【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】

    シロヒト梨太

    ◯魔のイメージを覆す鈍臭さが可愛い
    ネタバレ
    2026年4月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ とっても面白くて深いいお話もある、コメディ風味のお話でした。インキャパスものは、種族が種族なので描写が激しくなりがちで、そんな得意じゃないんですけど、今回は全然そんなことなかったです。むしろタイトル(くちづけ)にあるように、キスが多くしかも可愛い感じなので、変ないやらしさがなくて楽しく読めました。

    そのインキャパスであるリリン、登場シーンからして良い印象しかなく…綿毛の姿がとてつもなく可愛いくて愛されキャラで、人型になれば超絶イケメンて最高ですよね。そうこうする間に早速インキャパスの力を使うも、主従が逆転しちゃうという鈍臭さ。でも、それがまた可愛い。1巻ラストでリリンの涙の告白がありますが、切実な内容なのに容姿のせいで可愛いと思ってしまいました。

    一方アシャムにもリリンとは別の寂しい過去があり今があり、インキャパスに取り憑かれて?も、全く感化されない◯欲のなさで、リリンを振り回す様子がドタバタコメディっぽくて笑っちゃいました。

    2巻では、迷子の子ザハルの親を探すことになり行動を共にします。今まで二人きりだった世界にちびっ子が加わることで家族感が増して…ザハルを親元へ返した後は、お互いが今と未来に絶対に必要な相手だと気づくことになります。それはアシャムにとっては憧れで、リリンにとっても真実の姿を知っても愛してくれる唯一の人と結ばれる素敵な手段なんだろうなと心が温かくなりました。
    いいね
    0件
  • ブラック社員の転生先はDom/Subユニバースの世界でした《小説版》

    栗城偲/篁ふみ

    世界観と転生・転換の相乗効果で面白い
    ネタバレ
    2026年4月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ Dom/Subユニバースは、ずっと苦手にしていた分野で…漫画で「読みやすくてお勧め」と言われた1作品しか読んだことがなく、今回は2作品めで小説では初です。

    運の良いことに、先生も初のDom/Sub&転生ものだったそうで、痒いところに手が届くというか初心者に優しいというか、世界観に慣れない読者にも分かりやすく説明してあって助かりました。特にオメガバースに慣れすぎた私の疑問…「男性(Sub)は妊娠できるのか?」については、「できない」と分かってスッキリしました。

    とにかく先生初とは思えない充実ぶりで、「Switch」とか、「Usual」とか他にも好不調状態の名前など新しい用語も満載で、世界観の理解が深まりました。世界観の他に転生とか性転換(?)要素も合わさって、盛りだくさんで面白かったです。

    後は、主人公の幹人が普通の世界からDom/Subの世界へ転生することで、私と同じ初心者目線で話が進むので共感できたし、同じようにあたふたしながら楽しく読み進められました。

    2巻は、梁川視点からの話が6割、残りが幹人視点からの話になっていて、1巻ほどのアップダウンはなくラブ度の高い安心して読める流れでした。

    1巻で綺麗にまとまっているので、世界観に慣れない人やワクワクやドキドキを欲する人は1巻だけでもいいかもしれません。甘々ラブラブが好きな人は、よりラブが深まる2巻まで読むのがおすすめです。
    いいね
    0件
  • 大好きな先生のアシはとんでも案件でした【描き下ろしおまけ付き特装版】

    トリメ

    強烈シーンから始まる純情ストーリー
    2026年3月31日
    ストーリー性重視タイプの私としては、ちょっと…始まって数ページであの状況は衝撃というか引いてしまったんですが。『愛し方、ヘタすぎかよ!』と『なんで恋敵が気になんねん!?』が凄く良かったので、きっと最初さえクリアしたら面白くなるだろうと期待して読んでみました。

    結果、やっぱり面白かったです。意図的に(?)主人公の顔がすごいイケメンでも可愛いわけでもなく、明らかに性格重視な感じが個人的に好みでした。強烈なインパクトシーンから始まりましたが、その後は意外にも純情なストーリーでした。腐男子設定も男性BL作家設定も、多くはないので真新しくて良かったと思います。

    細かいところでは、腐男子友達とか癖強担当とか雲の話とか…所々にスパイスが効いていて、全体を程よく引き締めていた気がします。
  • 異世界でのおれへの評価がおかしいんだが

    秋山龍央/高山しのぶ

    喋り方が気になって先へ進めず…1巻止まり
    2026年3月30日
    コミカライズの方で無料分を少し読んで、面白そうだったので原作小説をまずは1巻だけ読んでみました。

    タクミの年齢が明記されていないけど、設定や会話から「高校生以上社会人未満」な印象…であるのに、所々話し方が偉そうだなと思いました。

    ノリや思考が高校生っぽいのに、言葉遣いが会社の重役みたいで少し違和感がありました。巻数もあって人気のほどが伺えますし、ストーリーも面白そうでしたが、違和感を抱えたまま読み続けるのは難しそうで…続きを読むかは未定です。

    改めてコミカライズを確認しましたら、登場シーンでは学ランを着ていたので、何年生か分からないけど高校生であるのは間違いないみたいです。
    いいね
    0件
  • やましさの熱に抱かれて 【電子限定特典付き】

    ウノハナ

    絡まった運命の赤い糸を二人で解くように…
    ネタバレ
    2026年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルからも漏れ伝わってくるものがありますが、30代男二人の大人のストーリーでした。大人ゆえに感情だけで突っ走れなかったり、変にカッコつけたことで裏目に出たり、不器用ながらも絡まった糸を解くように、少しずつ過去を精算できたようで良かったです。

    大人の恋愛って、好きなだけじゃ前に進めないし幸せにもなれなくて…過去に苦しめられ後悔を抱えて、それでも相手を求めてしまうんですね。何かと弁えてるし引き際も知っているので、双方が一線を引いてしまえば驚くほどアッサリ終わってしまう関係を、絶妙なバランスで引き留めながら、最後には手繰り寄せることができたようでホッとしました。

    上巻のラストが凄く気になる終わり方をしているので、上下巻を揃えてから読むことをおすすめします。
  • 福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました

    日野晶/花柄

    可愛くて一生懸命な忍に幸せになってほしい
    ネタバレ
    2026年3月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 原作の方を読んでいるのでコミカライズを読むつもりはなかったのですが、小説とは別の漫画家さんの絵で忍の可愛さが割り増しになっている気がしたので購入してみました。

    忍の、あのハムスターみたいな口元が本当に可愛くて癒されました。不憫な境遇なのに誰か・何かを恨むことなく、それどころか皆の為に一生懸命に頑張る姿が、健気だし前向きで立派だなと感心しました。

    見た目の幼さを可愛くアピールしながらも、中身は思いやり深く自立した精神を持っていて、大人というより人生の先輩のような徳の高さを感じました。「大人」って、冷静さとか分別とか、ある意味狡くなることでもある気がするんです。忍にはそういう良くも悪くも「大人」な面は全く感じなくて、良い意味で諦念みたいなものがある気がします。それが周りに注ぐ愛情だったり前向きな明るさに繋がって、無欲に施しをする徳になってるのかなと思いました。
    いいね
    0件
  • ノットフラット

    国谷キノ

    愛があればフラットな道でなくても大丈夫
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 絵も綺麗でストーリーにほど良い起伏もあって読みやすかったです。「フラットに生きたい」という意味のセリフが、言葉を変えて何度も出てくるので、主人公の「心を乱したくない」気持ちが強く伝わってきました。

    でも、どんなに望んでいなくて避けていても、恋は落ちるものなので…出会ってしまったら仕方ないんですよね。心とは裏腹にタイトルの『ノットフラット』へ帰結してしまう。儘ならない気持ち・状況にありながらも、殻を破って『ノットフラット』な道へ踏み出す勇気を持てで良かったです。
    いいね
    0件
  • オメガはベッドで嘘をつく

    千束るち

    魂の半身(アザーハーフ)って魅力的な響き
    ネタバレ
    2026年3月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ たくさん読んできたオメガバースの中でも初めて聞く設定があって、それだけでも興味津々で面白いと思いましたし、今後その設定がストーリー展開に関係してくるのかな?と思いました。その特殊設定の名前「魂の半身(アザーハーフ)」が、とってもロマンチックで素敵だなと思いました。「other half」って響きもいい感じ。

    なんでも、その二人が「アザーハーフ」であるならば、普通の番にはできない唯一の事ができるのですが…それを証明するには、辛い状況に置かれることが簡単に想定できるので、憧れはあるけど心配の気持ちの方が強いです。百瀬とジア、二人の魅力的なアルファが出てきた時点で、どちらかと「アザーハーフ」なんだろうなと考えられるわけで。でもそうであると証明するには前段階が必要で…今の理央をみていると辛い展開になりそうだなと身構えてしまいます。

    そして実直そうな百瀬とは対照的に、少なからずジアには黒いものを感じるのも心配の種です。執着と独占欲が強すぎて、理央を手に入れるためなら誘拐とか閉じ込めたりとかしそうな雰囲気もありますし。ハーレムのある国の人ですしね…。

    絵も綺麗で設定も斬新でストーリーも面白くて高評価も納得なんですが、もうずっと続きが出ていなくて…そこだけが残念です。
  • 青⇔オレンジ

    本間アキラ

    正反対な二人を色に例えるセンスが素敵
    ネタバレ
    2026年3月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『兎オトコ虎オトコ』から2作め、2巻まで読みました。凄く面白かったです。
    見た目の可愛さと反対に性格はまぁまぁ勝ち気だし、舞台は東京(藝大とか多摩・武蔵とか言ってるので)っぽいのに関西弁でちゃきちゃき喋る藍人と…サングラスに刺青(ただし絵はちょっと微妙)マッチョで強面なのに何故か赤ちゃんに懐かれる心優しき木綿谷、ギャップある二人のミスマッチな感じがもう、それだけで会話から何からやる事なす事笑わせてもらいました。

    2巻になると、準主役級キャラの橙真も本格的にストーリーに関わってきて三角関係の様相を見せてくるし、少なからず重要ポジションにいると思われる九重さんも絡んできたりして、将来的に何角関係になるのか?どんなカップリングになるのか?色々(勝手に)想像して楽しくなりました。何より、木綿谷の裏というか事情というか…が、ヤバそうな雰囲気を醸し出していて気になりました。

    結果は3巻以降ですけど、単純な二択だと思います。
    ①ヤバそうに見えて、まんまヤバい線
    ②ヤバそうに見えて実は…なオチの線。
    私は②だと思ってるんですけど、どっちにしても楽しませてもらえるだろうと今からワクワクしています。
  • このキスは記事にできない【小冊子付き電子特装版】

    西本ろう

    虚構の世界で互いに自分でいれる唯一の相手
    ネタバレ
    2026年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大まかな流れだけを見るなら、王道の芸能界ものだと思います。が、そこへあの凄まじい顔面圧と偏差値を誇る顔が出てくると、絵に魅せられて数倍良いものに思えました。読みながら「美しすぎる顔って、ある意味凶器だな」と思わずにはいられなく…何ヶ所か見入ってしまいました。もちろん惹かれたのは顔だけじゃないとは思いますけど、ノーマルだったマナトが変わってしまったのですから…きっかけではあったのかなという気はしました。

    龍の顔もだけど、マナトの性格もなかなか見ないタイプで良かったです。元気で勢いがあって…犬に例えるなら見た目は中型犬の柴犬、中身はポメラニアンかチワワみたいな大きなうるうるした目をした小型犬のイメージで可愛いかったです。

    芸能界も写真の世界も、全部ではないかもしれないけどほとんどが虚構の世界だと思うんです。そこに身を置く二人が出会い、「ありのままの自分」「嘘をつきたくない自分」など捨てきれずにいたものを認め合えたなら…そりゃ恋にも落ちますよね。英語や芝居を絡めた告白シーンも素敵でした。
    いいね
    0件
  • ひねくれ騎士とふわふわ姫様 古城暮らしと小さなおうち

    葵梅太郎

    小学校低学年から楽しめそうな優しいお話
    ネタバレ
    2026年3月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 正直、色々と好みが分かれるかな…と思います。キャラや話の雰囲気としてはタイトルのように「ふわふわ柔らか」時々「口が悪い(お姫様以外)」「妖精が出てくる」メルヘンな感じでしょうか。絵も内容も全体的にターゲット年齢は低そうです。小学校低学年から楽しめると思います。

    大人向けの話にあるようなすれ違いや拗れた関係もあるにはあるけど長引かないし後も引かない、傷つけ合うこともなく常に前向きで、物足りなさというよりは幼いながらも好感が持てました。

    何度かトラブルの芽らしきものは出てきて、大人向けなら「ドロドロの愛憎劇が始まるか?」「事件か?」「策略か?」となるところを、だいたい穏便に爽やかに解決していくのも心に優しく安心して読めました。
  • 悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで

    二三/緋いろ

    次々に繰り出される地名ネタが面白すぎる
    ネタバレ
    2026年3月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーそのものも、抜群の笑いセンスで披露される地名ネタもすっごく面白かったです。特に地名ネタは、住んだことがある土地だったので、とにかく笑えました。始めは繋がりに気づかず読んでいて、2つめの地名が出てきた時にピンときて、3つめでクスッとなりつつ確信を持って人物紹介に戻って確かめて、王国の名前がダメ押しとなり吹き出してしまいました。この地名ネタは合計7つ、ラストは番外編にも出てきて最後まで楽しませてもらえました。

    ストーリーも意外性があって面白かったです。全体の半分くらいで討伐の旅が終わります。思ったよりはあっさり終わったので、その時はちょっと物足りなさがありましたが大丈夫。後半は思わぬストーリー続きでなかなかスリリングでした。特にラスト1割辺りの展開は、かなりインパクトのあるドンデン返しで一気にヒートアップしました。

    番外編は、イリス・オウギュスト・イヴォンそれぞれの後日譚でした。私はオウギュストの話が一番面白かったです。本編でもそうでしたけど、オウギュストのイヴォンに対する自己評価が…やたら客観的で正確で、自虐ではなく自分で自分を変態と認識しているかのような潔さが可笑しかったです。
  • ぼくらのつづき

    アマミヤ

    羨ましさと懐かしさが混在する可愛さがある
    2026年3月21日
    『ロマンスには程遠い』が、リーマンの大人っぽさとオタクの子供っぽさ、恋の切なさとほっこりする優しさや温かさがあって、とっても良かったのでこちらも読んでみました。

    こちらはDKのお話で、前作とはまた違った良さがありました。何というか…可愛いは可愛いんだけど、可愛さの種類が違う感じです。犬猫やちびっ子の可愛いさというより天真爛漫・若さ故の過ちさえも愛おしい…みたいな、羨ましさと懐かしさが混在する親目線の「可愛い」ですかね。

    世代が違う二作のお話でしたけど、日常の中で自然とBLしていて親近感が持てましたし、優しく温かい雰囲気は共通していてほっこりしました。柊の母親はちょっと…と思いましたけど、基本、悪意ある人物が出てこないのも安心して読める要素かなと思います。
    いいね
    0件
  • 獣はひだまりに恋をする【シーモア限定版】

    にむまひろ

    絵綺麗で可愛いの無限ループに幸せしかない
    2026年3月20日
    ノアの可愛さが天井知らずで、摂取過多による幸福感でいっぱいです。ノアはキツネの半獣人ではあるけど、キツネから連想される狡猾さは全くなく、それどころか優しく思いやり・愛情に溢れる性格で、更にケモ耳ともふもふ尻尾の癒し効果もあり、可愛いの無限ループでした。

    お互いに好きを意識しながらも、年の差や何やかんやを気にして打ち明けられずにいた間も、なんとも微笑ましい両片思いのすれ違いで、ほぼノンストレスで読めました。絵も綺麗で眼福だし、あまりの可愛さと癒し効果に「幸せのお裾分け」どころか「幸せの大盤振る舞い」をしてもらった気分です。
    いいね
    0件
  • アドルフ先生と磯山くん【電子限定描き下ろし付き】

    熊猫

    時に変態・オタクっぽいアドルフ先生が最高
    2026年3月19日
    先生の仰るように、単話から繋げたという(違和感ほどではない)感じはありましたけど、先生と生徒・二人のやり取りや性格がとっても魅力的で楽しめました。

    日本語も上手いし日本の大学を出ているアドルフ先生…名前から察するに日本人ではないはずで、考え方やセリフに外国人ぽい所と日本人みたいな所があって、すごくチャーミング(この英単語が一番ぴったりと思えるよう)なキャラになってて面白かったです。

    磯山くんの言動や行動にクヨクヨ・メソメソ、時に変態ぽく時にオタクっぽい。なのに、ここぞの場面では外国人&イケメンパワーで、カッコ良く決めにくるのが最高でした。

    磯山くんは、DKらしい素直な行動で終始可愛くて…恥ずかしがってる時の表情は、アドルフ先生でなくてもキュンとくるものがあったと思います。何かにつけてすれ違ったり揉めたり、でも最後は必ず仲直りでラブラブ…とっても可愛いらしいお話でした。
  • 君主様は嫁ぎたいッ【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    遂にファイナル…最後まで楽しかったです
    ネタバレ
    2026年3月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ10作め…堂々の完結です。とうとうきてしまったこの時ですけど、最後まで存分に楽しませてもらいました。ファイナルに相応しいドタバタ感とラブコメのノリが最高でした。

    一番は、たった2日引きこもってる間に勝手に進められて開催された結婚式。なぜに当の本人たちに事後承諾なのか…最後までぶっ飛んだ展開で笑わせてもらいました。

    ヒカルの「苗字は、桜庭でも小西でもどっちでもいい」とか「当主の証である印璽を二つに割っただけでなく、溶かして結婚指輪にしてしまう」とか、言葉でも行動でも「英二と一緒にいられるなら、形には一切拘らない」という信念が伝わってきて感動しました。
    いいね
    0件
  • 君主様に溶かされたいッ【電子限定通常版】

    秋山花緒

    エ◯多めの短編&番外編集?みたいな感じ
    2026年3月17日
    シリーズ9作め。今回は、本誌に載ったり別の機会に披露された作品達を集めた短編集&番外編みたいな感じでした。そして、全ての短編にエ◯シーンがあって、そればかりを集めたようでもありました。

    内容は『君主様シリーズ』のものですけど、本編(スピンオフも)とは関係あるようなないような…本筋は追ってないと思います。なので、ストーリー性重視の方は読まなくても大丈夫かも?ただ、後半に吉野と春日部の前後編の話もあるので、二人のファンならば読んだ方がいいかもしれません。

    相変わらず4コマ漫画も面白くて、いつもより多めに収録されている気がして存分に楽しめました。先生のコメントにも「4コマが好きで、楽しんで描いてる」とあったので、なるほど…先生のノリが作品に反映されて、その熱が読者にも伝わってくるから面白いんだなと納得でした。
    いいね
    0件
  • 君主様を抱きしめたいッ【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    見た目に反し出来ない男の暴走が止まらない
    ネタバレ
    2026年3月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ8作め。高史おじさんから派遣された柳という男、これがまぁ見た目に反してできない人で…目の付け所はいい(かもしれない?)のに、短絡的で思慮深さに欠けるんですよね。だからトラブルばかり引き起こすくせに、自分をえらく過信してるものだから、当然結果も伴わないという困った人で面白かったです。

    高史おじさんといえば、どこかズレてるけど悪気はなく基本ヒカル思いのヒカル陣営の人ですから…部下も似た感じ(にしてはちょっと計算高い気がしたけど)悪意はなくて、間違いを認める素直さと謙虚さ(は、少々だけど)もあったので、ストーリーのスパイスの役目をしてくれた気がします。

    柳が色々やらかしてくれたおかげで、英二の人として・ビジネスマンとしての良さが詳らかになったし、ヒカルとの結びつきも強くなったので結果オーライなのかなと思いました。そんなゴタゴタに巻き込まれた感じの吉野と春日部の関係も楽しく変化したようで、たくさん笑わせてもらいました。
    いいね
    0件
  • 君主様と溺れたいッ【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    主CPの幸せとラブラブが周りにも伝播する
    ネタバレ
    2026年3月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ7作め。引きこもり生活から表に出て本格的に社長業を始めたヒカル。それに伴い張り切った吉野が空回りし始めて…ヒカルと英二の間に多少の波風は立ちましたが、危なげなくクリアした所を見て「さすがの安定感」を感じました。その上、なんやかんやで家族への紹介も済ませて順風満帆ぶりを見せつけられて驚きました。

    一方で、安定期には程遠い様子の吉野と春日部…拗らせながらも何とか互いに気持ちを通わせて、長年の両片思い(?)に終止符を打てたようで安心しました。主CPの幸せが周りにも伝播していくようで、嬉しい限りです。

    ここらでそろそろスピンオフの『王子様〜』の続きが読みたいなと思うのですが、あるのかしら?
    いいね
    0件
  • 捜査官 有馬礼人は初恋をこじらせている【電子限定特典付】【イラスト入り】

    釘宮つかさ/みずかねりょう

    色々とイメージの転換があって面白かった
    ネタバレ
    2026年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『喫茶探偵 綾小路〜』シリーズのスピンオフです。シリーズとして纏まってなかったので、気付くのが遅れてしまいましたが、読みたいと思っていたので良かったです。

    本編の方では、刑事で頼りになって(あくまで私の中では)男前なイメージだった礼人が、思ったより女々しくて…「なんでそんな風に曲解するかなぁ」と思ったりしました。そこでタイトルを思い出しハッとしまして、読者の思いがタイトルを彷彿とさせる手法に「なるほど上手いな」と唸ってしまいました。

    お互いに本心を曝け出して気持ちを確かめ合うシーンでも、私の中のキャラのイメージがスイッチしました。途中まで、伊織は攻めだけど引きのスタンスが多く物腰もソフトな優男で、むしろ受けの礼人の方が精神面はともかく、捜査一課の刑事でエリートだし男前では…と思っていたけど、本性を見せた(幼少期の話をする)伊織は、執着強めの策士だったのが意外でした。

    そして気になる西園寺は、当て馬的なフリだと思っていたのに大した動きもなく終わるのかなと思いかけた所で動きがありました。でも何だか可哀想なラストだったので、次回があるなら西園寺のスピンオフを読みたいです。

    他にも人間関係の妙というか裏の展開みたいな話もあって、何気にラスト付近は見どころが多かった気がします。事件の内容も浅すぎず深すぎず、実際の防犯対策にも役立つ興味深いもので勉強になりました。
  • 君主様に暴かれたいッ【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    とうとうその時が来て…ドキドキでした
    ネタバレ
    2026年3月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ6作め。長いこと引きこもっていたヒカルが、遂に表舞台に出る覚悟を決めたと同時に、その事が引き金となり英二が危険な目に遭ってしまいます。そしてまた計ったようなタイミングでヒカルの正体が知らされます。その時の英二の動揺は予想以上に大きくて驚きましたけど、最終的には一緒に闘う決意を固めてくれて安心しました。

    そうして飛び込んだ桜庭の次期当主決定会議の場で、現当主(ヒカルの祖父)の正体を知ることとなり…英二の驚きをよそに、4作めのあのトラブルがここへ繋がったのが分かって面白かったです。

    いつかはその時(正体を明かす&当社になる日)が来るとは思っていましが、シリーズ序盤か終盤かと思っていたので、完全に読みが外れたけど楽しかったです。
    いいね
    0件
  • 痕にも先にも 君主様の熱い夜【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    宇田川の無自覚な小悪魔っぷりにやられた…
    2026年3月12日
    シリーズ5作め。シリーズだからと今までと同じ調子で読み始めたら、迷子になりかけました。というのもこちら…シリーズですけど、ちょっと変則的な感じで「英二が元いた部署の上司(宇田川)の話」と「君主様CPの番外編+短編(別作品)」が半々くらいの割合で収録されています。それを反映して?、タイトルもイレギュラーな感じなんですかね。

    前半の宇田川課長の話は、シリーズの雰囲気とは少し違って良くも悪くも世知辛さがなくて、のんびり・ふわふわ平和な感じでした。宇田川課長の無自覚に小悪魔的な言動で、周りが勝手に誤解してバッタバッタと靡いていく様が楽しかったです。

    後半の君主様CPの番外編は、安定の面白さで特に猫の話が面白かったです。そして4コマ漫画もいつもながら楽しかったです。4コマだしおまけみたいな立ち位置だと思うのに、毎回全力で笑わせてくれるので、本編ストーリーと同じかそれ以上に楽しみだし楽しませてもらっています。
    いいね
    0件
  • 君主様には誤魔化せないッ!【電子限定おまけ付き】

    秋山花緒

    新キャラ登場でますます面白くなってきた
    ネタバレ
    2026年3月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ4作め。主CPの二人(ヒカルと英二)以外にも側仕えの吉野と春日部の話もあったし、何やらやらかしてくれそうな曲者っぽい新キャラ(高史おじさん)も登場して、ますますシリーズの深みが増した感じの内容でした。

    今後に大きく関わってくる気がした接遇試験日のトラブル…キーワードは「大島」さんだと思います。名刺の大島さんと吉野の憧れの大島さんは多分同一人物で、後々大いに関わってくるような気がしました。

    シリーズ4作めにして、ラストの4コマ漫画の面白さにハマりました。痒い所に手が届くような、隙間を突くような絶妙な着眼点から繰り広げられる特有の世界観が最高です。
    いいね
    0件
  • 君主様の言うとおりッ

    秋山花緒

    引きこもりの殻を破ったはいいけど…何で?
    ネタバレ
    2026年3月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ3作め。要素としてはあるものの…単なるシンデレラストーリーでも、笑えるだけのドタバタコメディでもないところが、長く続く秘訣なのかなと思いました。

    誰が何を言おうと・しようと引きこもり生活から抜け出そうとしなかった(できなかった?)ヒカルが、流れで英二が本社復帰したのを契機に、なぜか…本当になぜか(社長なのに)クリーニングスタッフとして働き始めたことには驚きました。引きこもり脱却よりも、何故クリーニングスタッフなのかって所に。

    そして案の定色々やらかすヒカルを庇う英二と、その他の面々とのやり取りが面白かったです。それもこれも英二がヒカルの正体を知らない事で起こる笑いで…。普通は「無知は罪」とか「知らないという事は恐ろしい」などと、あまり良い意味に取られないけど、英二が「(ヒカルの正体を)知らない」ことは、値千金の面白さがあるしストーリーの核でもあると思います。この事実はいつかバレるのでしょうか…いつになるのか、そのシチュエーション、英二の反応など色々と気になります。
    いいね
    0件
  • ダイヤのA act2

    寺嶋裕二

    作者様と全高校球児達へ…感動をありがとう
    2026年3月9日
    アニメから入り(ちなみに通しで6回観ました)漫画はアニメの続きから購入しました。本日、最終巻まで読み、いい歳をしたオバサン(なので野球経験は皆無)にも関わらず、ここまでの道のりに寄り添ってきた自負もあり…決勝戦のラスト、実況の言葉を聞いたら感無量になり泣いてしまいました。

    全ての巻に読み応えがあって感動が詰まっていました。敵・味方、レギュラー・控え関係なくどの子にも熱い想いや覚悟・譲れない気持ちや悔しさがあって、それぞれに素晴らしさがあり輝いていました。

    この作品から高校野球にハマり、実際の甲子園の闘いも応援するようになりました。昔と比べて野球界の常識も随分変わりましたよね。球種や捕球の技術面でも配球など心理面でもたくさん新しい事が出てきて勉強になり面白かったです。こんなに熱くなったのは久しぶりで、これほど大きな感動を受け取ったのも久しぶりです。

    魅力的な作品を描いてくださった作者さんへ、そして春夏と多くの感動を届けてくれる全ての高校球児たちへ…心から感謝の気持ちを送りたいです。
    いいね
    0件
  • 王子様には敵わないッ

    秋山花緒

    人間ドラマ×ラブコメ=心温まる面白さ
    2026年3月8日
    シリーズ2作め。前作のクリスが主役のスピンオフです。前回同様に、色々とあらゆる意味で時代を感じる内容でした。特にクリスほどの地位と肩書きがある(ある意味)国の重要人物が、取り壊し間近のボロ(すみません)アパートの一室に収まるとか、ありえへんと思いましたが…これは後々納得の説明がありました。

    なんだかんだツッコミどころはある気がしましたが、家族とか近所付き合い(大家さん)とか、心温まるシーンが多くて長く続くシリーズだけあるなと感心しました。ボロボロの携帯を使う理由にはジンときました。人に歴史があるように、大切に使ってきた物にも思い出があるのだなと思いました。

    2作読んでガッチリ心掴まれましたので、残りの8冊も購入しました。シリーズ全制覇するのが楽しみです。
    いいね
    0件
  • 君主様には敵わないッ

    秋山花緒

    本人は知らないが実はシンデレラストーリー
    ネタバレ
    2026年3月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『密事は後宮の中で』が面白かったので、作家さん繋がりでまずは一冊読んでみて、シリーズ買いするか決めようと思い読んでみました。何冊も出ているだけあって…シリーズ1作めは干支ひと回りも前のものなのに、色褪せない楽しさと何とも言えない懐かしさがありました。

    時代が変わっても、形を変えて残り続けるのが「シンデレラストーリー」だと思います。今回は、本人が知らないままにシンデレラになっていた…という流れ。

    相手が御曹司だろうが何だろうが臆する事なく意見を言い、常識的な言動で正しい道を示し、誰に対しても誠実であろうとする小西と御曹司(ヒカル)=社長(光圀)という設定に、若干昭和っぽさを感じましたが、同時に古き良き時代の人情味みたいなものも感じて、ちょっとノスタルジックな気持ちになりました。

    面白さと温かさの両方楽しめるお話で、シリーズ買いする価値ありの判断をしました。
    いいね
    0件
  • Re:dial

    二一/伊藤モネ

    生に繋ぎ止めてくれた奇跡の出会いに感謝
    2026年3月6日
    凄く良いお話でした。長いとも短いとも言えない絶妙なページ数の中に、お互いに辛い過去を持ち苦しみながらも奇跡的な縁で繋がれた二人。特に秦に関しては、「命を繋ぎ止められた」と言っても間違いではない、正に九死に一生・重要な出会いだったと思います。

    お互いがお互いの再生の役割を担う存在となり、離れないのは必然だと思えましたが、寿郎の中では路也を忘れらない事が一種の負い目か重荷になっていたのでしょうか。葛藤する気持ちがよく理解できたし、しっかり伝わってきました。

    主役の二人以外にも脇役のパートさんや路也の細かい設定などから、為人や温かい空気感が感じ取れて温かい気持ちになれました。程よい切なさで穏やかな気持ちで読める素敵な作品です。
    いいね
    0件
  • 色情

    鳥海よう子/岩本薫

    幸福な未来しか感じさせない大団円の第4弾
    2026年3月5日
    シリーズ4作め。ちびっ子好きなので、シリーズで一番楽しめました。泣き顔も笑顔も全部丸ごと双子の全てが、本当に可愛くてメロメロになりました。双子につられて周りも読者も笑顔に、幸せになれる癒しの作品だと思います。

    双子の話の後に、敵対していた都築(大神組み)と杜央(賀門の仲間)の短編2話もありました。正直、都築については読む前も読んだ後もあまり良い印象はありませんが…杜央には真っ当な未来を見つけてほしいと思っていたので、カップリングとしては意外でも良かったと思いました。最初の頃の荒んだ目が、ラストの頃には険がとれて安心したように穏やかになっていたのでホッとしました。

    先生のSNSで、シリーズの続きが連載開始になると聞いて「また可愛い(成長してたらカッコいい)双子に会える」と、嬉しくて小躍りしてしまいました。
    いいね
    0件
  • お気楽領主の楽しい領地防衛

    青色まろ/赤池宗/

    ラノベらしい世界観がまんま漫画になってる
    ネタバレ
    2026年3月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 8巻まで読みました。スポーツや歴史もの以外はあまり読まないジャンルですが、絵が綺麗でちびっ子も可愛くて2巻無料で読めるというのもあり、とりあえず読んでみたら面白かったです。

    【少年マンガ】というジャンルだからか、普段読んでる少女・女性・BLに比べてストーリー展開が速い気がします。でもそれが小気味よくサクサク読めました。ただ…3巻で出てくるカイエン子爵というのが女性で、それはいいんですけど、胸が…ね、これがまぁあり得ないくらいデカいんですよ。そこだけは少年(青年)マンガ特有かなと思いました。そういう絵が苦手で積極的に読んでこなかったんですけど、ストーリーは面白いので気にせず読みました。

    7巻までは、タイトル通り領地防衛に徹して悪意ある事から善意しかない事まで、幅広く色々起きるしヴァンの活躍シーンもてんこ盛りです。8巻で領地を出て戦争に参戦するので「防衛オンリーじゃないんかい」と、小さくツッコミは入れてしまいましたが、父侯爵と国王まで巻き込んでの更なる活躍が見られそうで楽しみです。

    ストーリーと全然関係ないところで、領内に高い2つの塔を建てたヴァンが命名した「ブドウ塔」と「オリゴ塔」に笑ってしまいました。センスがあるんだかないんだか微妙すぎてでも最高でした。
  • もう好きって言っていい?【電子限定描き下ろしイラスト付き】

    伊達きよ/衣田ぬぬ

    100%フレッシュジュースのようにピュア
    2026年3月3日
    なんだか…色んな意味で沁みたというか効き目が強い作品でした。先生の作品は、可愛いくて楽しくてそれでいてシリアスさもあって大好きなのですが、ここまでピュアッピュアなお話は多分初めてで、眩しすぎて目がチカチカ…あまりに可愛い反応に昔の自分を思い出してこちらまで恥ずかしくなるような…100%フレッシュジュースを飲んだような刺激がありました。

    あまりの純朴さと糠漬けという古風な要素に昭和的な雰囲気を感じてしまい親近感が湧きつつも、スマホやアミューズメント施設で現代に引き戻される…この和洋折衷みたいなバランスの取り方が良かったです。

    特に時代を感じたのは、奏をキラキラにする時に女子達が参考にした海外俳優達で…二人とも結構前の人で、私も全然知らなかったので、それぞれ調べてビジュアル的には納得しましたが、内心「いやいや、こんな昔の人を令和のJKが知ってるわけなくない?」と思っちゃいました。
  • 蜜情

    鳥海よう子/岩本薫

    驚きの抜け道・展開が斬新で面白い
    ネタバレ
    2026年3月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ3作め。前回までで疑問だったこと…「跡取り息子の兄弟二人ともが同性とカップリングしたら、子供はどうするんだろう?」については、やはり問題提起されました。でも、ビックリするような抜け道というか展開が用意されていて、フィクションにしても若干無理があるような…気がしないでもなかったけれど、とにかく万事解決して良かったです。

    ちびっ子好きなので、双子の誕生は私まで嬉しく思いました。それはそうと、前作でどなたかのレビューにありましたが、「まだ若いんだし、組長(兄弟の父)が後妻をもらって子供を作ればいいんじゃない」の意見に、私も全面的に乗っかりたい気分です。

    この巻を読むまでは、御三家の誰かでもいいんじゃなかろうか…と思ってましたけど、どうやら直系でなくてはならないみたいなので、それなら父親が再婚するのもアリだなと。もし前妻を愛するが故に再婚などあり得ないと言うのなら、息子達のただ一人を思う気持ちも汲んでやるべきだよねと、結果オーライとはいえ色々考えさせられました。
    いいね
    0件
  • 欲情

    鳥海よう子/岩本薫

    兄弟で対照的なカップリング…私は兄が好き
    ネタバレ
    2026年3月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ2作め。1作めの峻王のお兄ちゃん迅人の話です。弟の峻王が男臭くて俺様気質なのに対して、お兄ちゃんの迅人は優しく線の細い美人タイプでした。

    1作め同様に、やっぱり急展開だなと感じるところはあって…頭の片隅で「出会って数日で『愛してる』までの感情を持てるものかな」という思いはありました。でも絵の綺麗さと人狼という神秘的な存在、「運命の相手」「つがい」という言葉に引き込まれてしっかり楽しめました。

    あと余計なお世話でしょうけども、代々続いた人狼一族で、後継ぎの兄弟二人が同性と番ってしまったら…血が途絶えちゃうよね?と思ってしまいました。
    いいね
    0件
  • 先生の背中は悩ましい【描き下ろしおまけ付き特装版】

    加森キキ

    教師というお仕事BLとしては読み応えあり
    ネタバレ
    2026年2月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ お互いにノンケだと思われる二人がBLするには、きっかけとか流れとかがちょっと弱かったかなと思います。異性愛者の恋愛の始まりとしてはアリだと思うけど、同性相手にあまり葛藤もなく…このような展開にはならない気がしました。

    一方で、教師というお仕事面ではかなり掘り下げてあり、エピソードもいくつもあって読み応えがありました。BL<<お仕事という割合だったので、過去の教え子とか兄弟の話は、ストーリーにアップダウンをつけたりメリハリやスパイスにはインパクトが弱かったように思いました。

    いっそのことBLは最後に取っておいて、里見の兄弟関係と有村のトラウマや数年後の教え子達の様子など、お仕事や心理面を深掘りしても良かったような気がします。
    いいね
    0件
  • アンチボーイフレンド【電子限定描き下ろし付き】

    黒井よだか

    拗らせるのも程々に…素直さが幸せへの近道
    ネタバレ
    2026年2月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ケンカップルの究極の拗らせ愛を見た気がしました。最終的にうまいこと纏まったから良かったものの…そうならなかった未来もあったかもしれないと思うと色々と深読みしてしまいました。

    作品を読んでの感想の大部分は「人間、素直が一番」だなということでした。最初に目の前の相手に好きだと言っていたら…相手の言葉に焦ることはあっても惑わされず自分の思いを貫けていたら…長いこと誤解したまま嘘に嘘を重ねることはなかったんじゃないかな…と。

    あとは、ボタンのかけ違い(セ◯レ関係なんて間違ってるという思い)に気がついたなら、すぐにでも最初からやり直すのが最善の最適解で、幸せへの最短距離なのでは?と考えてしました。そうすれば必要以上に苦しい時間を過ごさずに済んだかもしれませんし。

    今回は主役の二人だけでなく、それぞれの脇を固めるキャラたち全員に人間味と思いやりがあったから、優しく見守られて正しい答えに行き着けたのだなと思えました。
  • お兄ちゃんはオメガかもしれない 【電子限定特典付き】

    真行寺ツミコ

    妄想オメガバと真剣さのGAPが最強で最高
    2026年2月26日
    これは…もしかしたら読む人を選ぶ作品なのかもしれません。試し読みから予想した内容とは徐々に路線が変わっていく気はしましたが、私には合ったみたいで凄く凄〜く面白かったです。パッと見したレビューから「タイトルにオメガの文字はあってもオメガバースではない」と分かっていましたが、軽く錯覚してしまうくらいの世界観への没入具合に笑っちゃいました。

    妄想オメガバースで暴走したり、騙し絵みたいな拗らせ両片思いで周りを巻き込んでみたりと、どんな茶番も大真面目にやるので、その真剣さとのギャップがたまりません。

    先生は「等身が長い方のむぎをもっと多く描くべきと反省した」と仰っていて…確かに割合にして6:4か7:3くらい(かもっと?)の割合で、ちっちゃいむぎの絵の方が多かったと思います。なので、普通じゃないといえばそうかもしれませんけど、そもそもの設定がず抜けて斬新なのであまり気にならなくて、可愛いし面白いしで最高!!と私は思いました。

    逆に言えば、その辺が好みの分かれる所なのかもしれません。
    いいね
    0件
  • リセット

    谷崎泉/奈良千春

    それぞれの「リセット」とリスタートの物語
    ネタバレ
    2026年2月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ こちらは、大前提として上下セットで完結なので、購入前にある程度傾向を知ってから入るのが得策だと思います。判断要素としては、BLシーンはなくはないけど少なめ、ミステリー要素が強めで、主人公達の仕事柄?事件がストーリーの軸にあります。心理的には、心が削がれるほど辛いシーンはないと思うけど、やや重めで明るい雰囲気はほぼありません。

    そもそも事件が起きなければBL展開もなかった気がする、複雑な関係性のストーリーで、共依存なのか唯一無二の存在なのか…良くも悪くも離れられない二人の長く苦しい道のりを一緒に辿ります。そこへ義弟も加わって更に複雑な関係性になり、ある者にとっては三角関係のようであり、ある者にとっては形を成してさえいない曖昧な関係を解きほぐしていきます。

    事件と事件の関係があるのかないのか、複雑な人間関係は何処で?いつ?交錯するのかしないのか、あらゆる事が絶妙に絡み合って単純にミステリーものとしての読み応えもありましたし、BL面では心理面の描写が丁寧でストーリー性重視の人には楽しめると思いました。

    タイトルの『リセット』は、要所要所で存在感を示してきて、ふとした時に読者に思い起こさせる巧さがあったと思います。最終的に登場人物(脇役も含め)それぞれのリセットを見届ける事ができました。

    ラストで一真は二人のどちらかを選ぶのか否か、事件は解決するのか…最後まで気が抜けず、一気に読みこむ面白さでした。と、ここまで色々書いておきながら、本当は「ネタバレ・レビューを見ずに読んでほしい」作品です。
    いいね
    0件
  • 発情

    鳥海よう子/岩本薫

    「人狼」シリーズ…絵が綺麗で読みやすい
    2026年2月24日
    『発情シリーズ』1作め。岩本薫先生のファンで、こちらも読んでみました。約10年前の作品なので、多少昔っぽさを感じないでもありませんでした。何というか…昔の作品って、いたすまでの流れが強引な気がするんですよね。最近のはゆっくり丁寧なのが多いと思うので、違和感までいかない違いでしょうか。

    だけど絵が綺麗なので十分今でも通用しますし、何といっても「人狼」設定がロマンがあっていいですよね。私は、獣人とか半獣設定よりは完全に人から狼(なり何なり)に変身する方が好きなので、その2点がすごく良かったです。

    あと大神組や父親にもまだまだ何らかの秘密がありそうなので、深掘りしてもらえたら嬉しいです。
    いいね
    0件
  • 乙女ゲームの悪役が、隠しキャラを恋人になんかするもんじゃない

    森キヨウ/村井なお

    背の低ささえも魅力にしてしまう攻めが素敵
    2026年2月23日
    小説でも漫画でも異世界・転生・悪役・バッドエンド回避もの
    などをたくさん読んでいますが、設定なり展開なり真新しい所があって面白かったです。

    犬猿の仲…と言いつつ「大好きじゃん」「どう見ても両思い」感が溢れてて全く隠せてないとか、出生の秘密・ふと見せる慈悲深さなど心情面で感動するシーンが多くありました。事件やぶっ飛びのセリフや展開など見どころもあって、更にギャグっぽい一面もあって楽しかったです。

    あと、個人的に「受けより背が低い攻め」にキュンときました。見た目の大きさでは受けより小さくても、人間的にも仕事上の能力的にも頼りになる偉大さを感じました。背の高さは必ずしもかっこ良さと直結する訳ではなく、むしろそれこそが魅力だと思わせるところが凄いなと思いました。
  • 化学探偵Mr.キュリー

    喜多喜久

    あの有名ドラマに近い面白さがあります
    2026年2月22日
    理系の子供の為に何か面白い作品はないかと探していた時に見つけました。2巻まで読んで…1巻に短編5話入っていて、1話完結なので区切りよく読めるし、それぞれに違ったアプローチの化学知識も得られて楽しいです。実際に高校で習う範囲の内容に沿っていて身近に感じるのか、子供も面白いと言っています。

    私は文系の頭ですけど、ストーリーとしても凝っているので楽しく読めました。単純に主要キャラがそれぞれに濃いので、それだけでも面白いというのもあります。あと、本の構成上(短編集)ちょっとした隙間時間に読めるので、出かける時のお供として重宝しています。

    2冊読んだ感覚として…内容は『名探偵コ◯ン』より上で、『ガリ◯オ』と同じか少し下くらいの難易度でしょうか。事件?もギリギリ警察沙汰にはならないものもあるので、本格的な話が好きな人もそうでもない人も、化学的知識のある人もない人も、色んな意味で幅広い人に楽しんでもらえると思います。
    いいね
    0件
  • 田舎の美少年

    右野マコ

    ブロマンス未満の空気感とギャグが最高
    2026年2月21日
    こんな爽やかでアホっぽく、それでいて中身もあって猛烈に面白いギャグ漫画は、なかなかないと思います。少女ではなく女性漫画ジャンルの作品というだけあって、オバサンでも目いっぱい楽しめました。絵やセリフ・ストーリーと、あらゆる手段を使って笑いを引き出しにくるので、笑い通しでした。

    2巻は、1巻のノリで走り続けるのかと思いきや、上京する話が進んでいて驚きました。一成の顔芸にも慣れたつもりでいたけど全然で…1巻よりも面白さがパワーアップしていて最高でした。

    3巻は、2巻よりも更に上をいく面白さでした。出会った頃の感動はそのままに、ひろを思う気持ちと挙動不審さが増すばかりの一成。有名人になってもひろへの情熱を隠さず、大っぴらにし続ける一成は最高でした。

    一成からひろへの執着も面白いけど、ひろから一成への感情?もなかなか興味深くて、ブロマンス未満の空気感に超絶キュンとしました。
    いいね
    0件
  • 3番線のカンパネルラ

    京山あつき

    人それぞれに見えるものが違う奥深さがある
    2026年2月20日
    割とこだわりが強い私は、基本的に自分好みの作品を読むことが多いのですが、多数派の意見に乗ってみる事の偉大さを実感する作品でした。

    以前と今回と二度の試し読みを経て、ただただ評価の高さにつられて読んでみたらば…とんでもなく感動する深いい話でした。ふとした時に内容を思い出してしまう余韻がある作品だと思います。

    ずっと加納を苛む過去の相手…ここでは元カレの方が悪いみたいな描かれ方をしていて、実際、加納の心情と過去のやり取りを見たらそう取れなくもないです。でも、自分に置き換えてみると、交際に限らず友達・仕事関係で似たような経験をした記憶があって、「加納と元カレ、どちらの立場にも立ったことがある」んです。

    私の人生は、私中心で私のものなので…当然、傷ついた自分に優しくすれば相手を責める結果になります。加納も同じで、加納サイドから見たら元カレは攻められるべきなんでしょうけど、本当はそうでもないのかも…と、勝手に深読みしてみたり。そんな風に、行間を読むどころか考えが小宇宙のように広がっていって、ストーリー以上の読み応えがありました。人によって様々に思い巡らせられる、幅なり懐の深さなりがある作品でした。

    私は読み終わってからあらすじを読みましたが、過不足なく見どころを抑えてあってかなり優秀だと思いましたし、特に「トリップ・ラブ」という言葉にセンスの良さを感じました。ただ…あらすじを先に読むと多少のネタバレも含まれるので、純粋にストーリーを楽しみたい人は、後から読んだ方がいいかもしれません。

    店長との絡み・高校生との出会いと過ごした時間、どちらも加納にとって大切なもので、過去に受けた傷を癒す効果はあったのだと思います。ずっと望んで憧れていた目的地に辿り着けて、自分の事のように安心できたし嬉しく思いました。
無料会員登録でもっと見る