すべてを奪った相続人が唯一与えたもの。それは、この子を宿すという運命。
亡くなった継父はフランスにいる実の息子に全財産を遺し、ジニーと母、そして妹は一夜にして無一文になった。相続人として現れたアンドレ・ドゥシャールは屈強で傲慢な男で、母の泣き言にも、駄々をこねる妹にも聞く耳を持たない。だがジニーには、まるで値踏みするかのような視線を向けるのだ。そんな折、ジニーはアンドレのホテルから出てくる妹を目撃する。まさか、あの男は婚約者のいる妹をたぶらかそうと……!憤った彼女は彼に詰め寄るが、逆に誘惑されベッドを共にしてしまう。激しい後悔と罪の意識に苛まれるジニーに、アンドレは言った。「きみは妊娠したかもしれないから、ぼくの城に連れていく」■ハーレクイン・ロマンスの第一線を走り続けるベテラン作家、サラ・クレイヴン。クラシックで王道のロマンスを描いて根強い人気を誇ります。母娘からすべてを奪った憎むべき相続人に、まさか姉妹で恋をしてしまうとは――。驚きの展開にページを繰る手が止まりません!