この作家さん得意の、容姿が良くて性格に難ありな受けと、心に重いものを抱えながらも一見ひょうひょうと生きている攻めのお話。会話のテンポが良く、最後まで間延びせずに物語が展開します。軽く交わされる会話の端々に人生の真理のようなものが詰め込まれて
いて、「うーむ」と唸っちゃう場面多数。上手いです。2人の初めてシーンもこの2人らしくてすごく良かった。潔癖症の連が、仕事帰りのものすごい悪臭の園田に抱きつく場面、キューンときます。お互いがありのままの自分を受け入れてくれる存在になっていく過程が、丁寧に綴られています。誰もがそのままの自分を受け入れてほしいと願っているけど、なかなかそんな相手を見つけることはできないよな、とちょっぴり切なく現実を思う話でもありました。
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