細部まで作り込まれた優れたファンタジー大作です。
街並みや地下道を歩くシーン等、ストーリーとは一見関係が薄いように思える部分も描写は克明です。
豊富な情報量(情景だけでなく、言語、科学、政治、音楽などなど)を含むので、自分のイマジネーシ
ョンがついていかず、悔しい思いをしています。2回読んだんですけどね。
アニメ化してほしいところですが、「美術はきれい」で終わってしまう映像化なら、この作品に失礼ですから、自分の想像力を磨いた方が早いかな。
登場人物も全てキャラが立っています。おざなりな扱いをされている人はいません。
そして登場人物達に襲いかかる多くの苦難。
(と言っても苦難の克服に魔法は出ません。それを期待する人は肩すかしを食うかも)
怒涛のクライマックス、哀感と希望のラスト。
どの場面も読み応えがあります。
人間の喜びと悲しみを描ききっています。
読んで損はありません。
特に、読書好きを自負する若い方に、ぜひ読んで頂きたい名作です。
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