呪いでエロい心の声が垂れ流しというエロファンタジーな設定が、性欲やら罪悪感やら付随する暴力性に真っ向から向き合っている姿勢とのバランスを取っていて、小説として面白く、性行為における合意への姿勢やコミュニケーションの取り方なども丁寧ではっきり
しており良かったです。そしてちゃんとエロい。
全ての脳内エロが最終的に「盛田さん」に集約されるのも非常に良い。
まあ性欲と暴力の結びつきが強化されてしまうのは、学習によるところが大きい気はしますが。
だからこそエロジャンルでお互いを尊重していく行為がきちんと描ける作品は大事かなと思います。
自分の中の性欲に含まれる加害性と向き合わざるを得ない設定と、それに対する木津氏の心理描写に深みがあります。
2人のやり取りの心理描写も、やや流れが悪いようなところもありますが丁寧で繊細で良かったです。
とにかく盛田氏がエロ可愛く、不憫な木津氏のキャラも良かったですが、盛田氏から見た木津氏への容貌やら心理展開もう少し詳しく見たかったかな?
ツイッタから飛んだのでこの小説が最初になりましたが、他の作品も読んでみたいです。
受けも攻めもそこそこガッチリタイプが好みなので良いです。
木津氏は妄想では支配欲とか加害欲も多少暴走してますが、まあ誰にでもある程度はあるもので、それをきちんと存在を認めつつ自己嫌悪と共に理解判断しており、行動としては相手を思いやる気持ちと理性で制御していて好感度高いです。
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