「愛とは、高尚な存在に捧げられる、美しい感情のことばかりをいうのではないよ」
―孤独な王とひとりぼっちになったエルフの、憎しみと激しい愛の物語―
賊によって村を焼かれ、ひとりぼっちになった美しいエルフのリーアム。
偶然近くを通りかかった若き国王・アルヴァーに助けられ、リーアムはアルヴァーの城で暮らし始める。
しかし、なぜ自分一人が生き残ったのかと嘆き悲しむ日々を過ごす。
「わたしを喜ばせるために……あなたは生き残ったのだと、考えてはくれませんか」
そう言ってアルヴァーはリーアムをやさしく包み込む。
“なぜ自分ひとりが生き残ってしまったのか…”
葛藤するリーアムの心の中に芽生えたのは仇を討ちたいという復讐心だった。
だが、聖なるエルフのままでは人を傷つけるための剣さえ持つことができない。
そこでリーアムはエルフであることをやめる決意をしてアルヴァーに自分を抱いて穢すように頼み込むが…