マツダ、GM、フォルクスワーゲン、アウディの4つの会社で広報を担当をした著者の広報の指南書であり、日、米、独の自動車会社の経営戦略からみたマネジメントと組織文化の考察である。第一部は、企業経営における広報の役割と責任やマーケティングとの協力、SNSやSDGsの時代における広報活動の実例を紹介し、第二部では、マツダの米国生産工場、GMの小型車ブランド「サターン」の日本進出と撤退、技術で世界の頂点を目指したVWの躍進など、巨大資本が世界を舞台に競う自動車産業の一端を紹介する。
第一部 広報という仕事
1 広報の役割と責任
2 広報の醍醐味
3 広報部長の心得
4 広報のスキルを養う
5 広報とマーケティング
6 ブランド愛を育む
7 デジタル化したコミュニケーションとどう付き合うか
8 SDGsと広報
第二部 企業戦略の栄枯盛衰
−広報パーソンの見た日、米、独の自動車会社の経営と企業文化−
1 1980年代のグローバル化の推進−マツダの米国現地生産工場−
2 「礼をつくす会社」サターンを振り返る
3 ジェネラルはなぜ破綻したか
4 ものづくりの国、ドイツへ
5 現代社会と自動車産業の展望