幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。
米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。
映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。
そんな日々が、いつしか「小説」となる……。
「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成。
全三巻を合本にした電子版。
第Ⅰ巻 『カント節』『モナドは窓がない』
第Ⅱ巻 『なやまない』『ないものの存在』
第Ⅲ巻 単行本未収録作品14篇