「死ぬ前も、死んでからも、生まれ変わっても――愛してる」最愛の恋人・貴弘を突然の事故で失って五年。墓参りの帰り道、莉菜は足を滑らせ、増水した川へと転落する。絶望が胸を締めつけたその瞬間、誰かの手が彼女を救い上げた。莉菜は息を呑む。――そこにいたのは、亡くなったはずの貴弘だった。しかし、彼は静かに名乗る。「オレは、ルスト。侯爵家の長子だ」顔も、声も、瞳さえも貴弘と同じ青年に導かれ、莉菜は異世界で新たな生活を始めることに。「オレの腕の中で。好きなだけ泣いて」彼は本当に貴弘なのか?それとも――。運命に導かれ、再び巡り会った二人が紡ぐ、切なくも愛おしい異世界ラブストーリー。