◆ビジネスにおいては「お金の動き」を常に把握することが重要です。
「お金の動き」は会計という共通ルールで記録され、そのルールに基づいて会社同士の取引が行なわれます。
また、このルールがあるおかげで、同じ会社内でも各部署が連携して動くことができます。
つまり、会計はビジネスに携わるすべての人たちが知っておくべき「共通ルール」なので
◆会計の勉強をしてもなかなか現場で活かせない方へ
・とにかく数字が苦手!会社の売上計算書、書類や、会計の入門書などを見ただけでめまいがしてしまい、とても勉強する気になれない
・自分の仕事に役立つ実践的な会計知識を身につけたいとかねがね思っているが、どこからどう手をつけてよいものやら見当がつかない
・がんばって簿記3級を取得したものの、仕事で使えていない
など。
著者のマスカワさんは今でこそ、ある外資系企業でFP&A(Financial Planning & Analysis Senior Manager)という、
会社の財務状況を分析したり、戦略を立案する要職に就いていますが、会計職に就いたばかりの頃は
「資格試験に合格したものの現場で活かせていない。実務と直結しないので、知識を役立てられない」
という悩みを抱えていたそうです。
会計の勉強は非常に効率が悪いことに気づきました。
そこで本書の前半では、マスカワさんが転職を繰り返す中で、
職場で必ず見られた必須の会計知識「発生主義」「費用収益対応の原則」「保守主義」の3つに絞り込み、
それぞれ実際のエピソードとともに解説します。
この発生主義、費用収益対応の原則、保守主義のいずれも、
現金の受領・支払と、収益・費用を記録するタイミングが異なるため、多くの人が戸惑うポイントです。
(実は、会社における、一般社員と経理部員との間で起こるトラブルのほとんどがこの3つが原因です)
◆財務三表(決算書)の学習も9割捨てて問題なし!
本書の後半では、財務三表について解説します。
多くの人が数字だらけの財務三表のせいで、会計の学習に挫折してしまう難所中の難所です。
そこで本書では、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の3つを1つずつではなく、
あえて3つをまとめ、「お金の動き」をベースに見ていきます。
前半の会計知識の解説と同じように、財務三表に関する知識の9割を捨てて、
1割の必要なことだけをできるだけわかりやすく丁寧に解説します。
◆本書の内容
・第1部 基本中の基本、会計の3つの原則を理解する
第1章 経理職・会計職以外の人には会計知識の9割は必要ない
第2章 発生主義にまつわる3つのストーリー
第3章 費用収益対応の原則にまつわる3つのストーリー
第4章 保守主義にまつわる2つのストーリー
・第2部 9割捨てる財務三表(決算書)の読み方
第5章 財務三表(決算書)の基本的な「お金の動き」だけを理解する
第6章 ヒカルさんのフルーツ飴屋さん 開業1年目の決算
第7章 ヒカルさんのフルーツ飴屋さん 開業2年目の決算
第8章 ヒカルさんのフルーツ飴屋さん 開業3年目の決算
第9章 練習問題
これまで学んだ会計知識を確認しましょう