若くして女王となったアリエルは、血も涙もない冷徹女王として恐れられていた。
しかしそれはあくまで自分の国を正しく導くため。厳しくも必要な政治を行うアリエルによって、王国は大きく繫栄していた。
そんなある日、アリエルは魔女と結託した姉・シエリスによって別人の姿に変えられてしまう。
女王の地位を奪われ、国外へと追放されたアリエルがまず初めに思ったこと。それは……。
「ああ、これでやっと自由になれた」
元々、自ら望んで女王になったわけではなかった。周囲に求められたから女王としての役割をこなしていただけ。
隣国に亡命し、王子の傍付きとなったアリエルは、平穏に満ちた夢のセカンドライフを満喫する。