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女性マンガ
とつくにの少女 11巻
11巻完結

とつくにの少女 11巻

580pt/638円(税込)

会員登録限定70%OFFクーポンで
174pt/191円(税込)

作品内容

行って、愛しきひとよ。そっと静かに旅立って。 宵に佇む、ふたりのお伽噺。これにて完結――。

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1巻から|最新刊から

作品ラインナップ  全11巻完結

レビュー

とつくにの少女のレビュー

平均評価:4.4 47件のレビューをみる

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高評価レビュー

神話のような宗教のような哲学のような
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ その人の持つ引き出しに合わせて、いろんな解釈が出来る作品だと思います。いろんな解釈が出来るが故に、割り切れなくてむつかしいところも…。

魂なき器(黒の子)は、欠けた魂(心)を求める。
心を持たぬ彼らは、常に飄々として悩みもなく苦しみもない。
心を持つせんせはシーヴァと出会うことで、歓びと愛しさを感じると同時に、苦しみ絶望する。時に他者をも巻き込んで、残酷な結末を迎えたりもする。
それら様々な出来事を経て、全てを受け止め、受け入れた果てに訪れる平安。その完全さ。

かつて内と外は一つだったと物語は言う。
黒の子は、全き一つの源である「母」から生まれ落ち、母から欠け落ちた魂を求めてさまよう。彼らが探す魂は、母の物=源を同一とする彼ら自身のものでもあるのだろう。
欠けた何かを求めてさまよう姿は、この世に生まれ落ちる我々自身の姿に重なっているのかもしれない。
シーヴァ(器)とせんせ(器)は、同じ魂を二つに分け合うとこで、奇しくも黒の子達が求める境地にたどり着いたのか。

最後、真っ白な光の中で、「アルベルト」と名を呼んだのはシーヴァのようでもアリ、せんせ自身のようにも見える。
もはや彼我の差はなく、相手は自分であり、自分も相手である…そんな状態なのかな。
安らぎと穏やかな調和。
でも少し、ほろ苦い。
いいね
7件
2021年6月7日
陰と陽
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ せんせと少女、異形と人間、外と中…などさまざまな対が登場します。画面も(実際は違いますが)白黒だけで構成されたようなミリペンで細かく描いてるあの感じ。
最近主流のデジタル感があまりなく、紙面との相性がいいだろうなぁと思いながらもタブレットで読んでしまいました。
人物たちの表情は全体的に曖昧なのに、目線や仕草や黒塗りだけで伝わる表現の多彩さが素敵。異形の動植物が混じり合ったデザインもかっこいいです。

どちらの神がいいとか悪いとか正しいという訳ではない描き方が真に迫るものがあります。それに伴う不条理さはモヤモヤするけど好きです。
狂信ぽい神父や兵士が出て来ますが、異形に囲まれどんどん領地は狭くなる一方の立場になれば何かに縋るのはおかしな事ではないだろうし。ましてやそれが打開策になりうるなら飛びついてしまいますよねぇ。
ラストは受け手によってかなり違う印象かと思います。私は姿の描かれないシーヴァに、先生は魂をあげたけど元の2人には戻れなかったのかなと感じました。
魂を貰っても長くは持たない、みたいな事を言っていたような?なので、すぐ消えてしまったのかもしれませんね。
いいね
0件
2025年10月6日
せんせと少女が愛おしい
異形で、人間に触れると異形にしてしまう謎のせんせと少女のお話。
最初はなんとなく、人間が本当は生きられない異世界に迷いこんだ少女と異形のせんせのほんわかファンタジーのように思ってました。が。
二人をとりまく世界はとんでも残酷で、容赦なく二人に迫ってくる。
先生の正体。少女の正体。
てっきり、と思ってたらえーという感じで。
なかなか、読めない展開でした。
あと異形達がけっこう怖い。
でもすごい綺麗でもありセンスが溢れてます。
難解なお話でもあり、自分も全部わかった、などとはとても言えないですが、そういう話もあっていいかなあ、と思います。
昔昔の本てすっごく読みづらいの多かったんでなんか感覚で読んでもいいかなあと思います。
確か作者さん、こちらの原稿凄い特殊な描き方してたような。
墨ペンだけで描いてるとかそんなような。
画力が凄いなと思います。
いいね
2件
2025年2月17日

最新のレビュー

尊い結末
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 分からない所が沢山ある。
しかし、分からないなりにも、最終話の、「自他の境界線~」以降の下りが、読んできた内容でじゅうぶん府に落ちたし、感動した。

自分達の行動、選択が、多くの犠牲を招いた。
共にいることで自分(せんせい)の心を救ったシーヴァが、自分(アルベルト)の魂を奪った者だった。
奪われたアルベルトの娘への想いがシーヴァという姿になったのだとしても、本当の娘はどうなったろう。ミスリードがエグい。

奪い合うことが世界の成り立ちであり、破滅に向かうだけのどうしようもない理不尽な世界。
そんな世界の中で、与えあった二人がたどり着いた境地は、何より尊い。

ラスト、シーヴァの姿が描かれなかったけど、私はシーヴァが、生命が人間と黒の子に分裂する前の、生命が一つであった太古の頃の姿に戻ったのかなと思います。
助けること、与えること、許すこと。奪うのではなく。これが世界が一つに戻る方法。
黒の子はアルベルトの魂を奪ったって言っているけど本当はそうじゃない。消え行く命を助けたかった。
魂を預かったというのは言い過ぎとしても、奪う行為ではなかったから、
それまで出来なかった魂取りが出来たんじゃないかなと思います。

二つのものが、魂(心)を分けあい、自他の境界線が曖昧になるほど寄り添う。
救い救われる為に。
太古にミトコンドリアが、原始細胞に取り込まれて(喰われて)一つの細胞とも言える共生関係に変化した。
そんなイメージが湧いてきたラストでした。
いいね
0件
2025年10月15日

書店員・編集者などオススメレビューをピックアップ!

内と外
営業:カレー王子(シーモアスタッフ)
触れると呪われる外のものが住む世界と、人間が暮らす内の世界。そんな中誰に会うこともなく、先生と二人きりで暮らす少女・シーヴァ。おばさんがいつか迎えに来てくれることを信じて待つのだが…。マンガよりも絵本に近い空気感と、随所にちりばめられた謎にぐいぐい引き込まれていきます。

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