アビーはグレッグを愛しているけれど、彼の人間像を彼の周囲にいる女性達によって砕かれていた。彼の本当の姿、自分には見せていない本性が他に有るのではないか、いや、有ったのだと。彼女は居た堪れずにグレッグから逃げた。それから5年、妹夫婦が事故死す
るところから2人の物語は動き始める。共同監護権をめぐって対立する2人だが、各々の気持ちは作画にあふれているので展開にヤキモキする。しかし、ほとんどのコマの中で常に泣きそうな顔を見せ、監護権について弁護士として強行するグレッグに的確な言葉で反撃しないアビーにもウンザリはする。グレッグの常に冷たい視線にも。端からアビーの負けを認めた作りになっているのだ。それでも、双子に対する愛情の真価を見せてくれ、ハピエンへと辿り着く。ただ、子守を雇って子供たちの面倒を見ることがまるで「悪」のように愛情が無いものとして書かれている事には苛立ちもあるが、この際各々を手に入れたい気持ちが言わせている事として目をつぶることにする。
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