『恋愛なんて』シリーズの最新刊を読んで、そういえばまだレビューしていなかった事を思い出して、もう一度シリーズを最初から読み返してみました。須坂先生の絵は、可愛いと綺麗の両方の特徴があって大好きです。内容をイメージで言うと「甘辛ミックス」がピ
ッタリだと思います。甘いと言ってもスイーツの甘さではなく、あくまで料理で使うお砂糖やみりんのような…辛いは唐辛子などの刺激系ではなく、あくまで醤油などの塩辛さです。例えば日本人に愛される(自分調べ)「テリヤキソース」のような感じです。メインキャラの霧島は社会人(シリーズ1では27歳)なのに、ほわほわしていて霧島サイドの話は甘くなりがちです。一方の藤堂は(同じ歳なのに)クールで口調も設定も辛口寄りなので、2人を合わせてちょうどいい味に仕上がっている気がします。作品の核となる話のアップダウンの付け方も絶妙で、ありがちな設定もひと工夫ありますし、2つの告白を同時に行なって効果的な見せ場を作るとかの手法もあっぱれで、読み進めたくなる面白さがあります。
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