無理矢理収めたけれど、一つ一つのエピソードに頁をかけられない為に、熟成が間に合わずに心情描写に踏み込みが足りない気がした。
私生児、戦争、悪い親、看病、宿屋経営難、人質、身代金交渉、そして、ラブそれも複数に至るラブ。
どれも簡単に済むも
のではない。人間関係は、関係者達は浅からぬ繋がりがあるのに、イベント消化にストーリーが振り回されて、説明臭の愛情描写に陥っている。HQの生命線なのに味わいが足りない。
そして、時間をかけていないように見える絵がたまにある。もっともっとバックを描いて欲しくなる。
どう考えても、与えられた時間が少ない中で制作したとしか思えない。
挙げ句に、モテそうもない父親があちこちに、とは、人物として汚ならしい以前に、肩書きだけだとかの補足要素のサポートを見せてくれないと、ビジュアル的な納得感が男の外見に湧かない。。。
借金と、学費=投資とのバランスもさっぱりわからない。借金返済と子女教育の長短期間のギャップに「?」。
元々ストーリーが省けない広がりを持っているものを、お尻の結末頁の使用数から逆算して、どうしてもギュッと縮めなければならない点は、気の毒な気がするけれども、これだけの人数が出ていて端役はそこそこ存在感ある。船乗りを好きになると殆ど留守番というのはそれはそうで、ましてや実戦にあたる海軍となれば、より待たされる方の立場はより過酷。
そこに焦点を当てるならそれも良かった訳だし、身代金の武勇伝ならそれもいい、ひどい親が痛い目に遭う痛快さがあるならそれでもいい。
兎に角何処かにウエイトをしっかり持たせたメリハリは欲しかった。
ストーリーがあちこち食い荒らした割には、不思議とラストに止まることできたのは、陸に上がったから?
何かとしっかり伝わってこず、星3.5と思って欲しい。
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