(個人)編の続編。軽快で可笑しいタイプのBL作品。今度はそれぞれ想いを寄せてくる下級生が出現した。潜伏して接近中のため、国分寺は気づき、石橋は気づいていない。また別の下級生の場合、国分寺への下級生のアピールは、当人が猛アピールを仕掛けるも、
その挑発的行動は不発ばかりで、国分寺は気づいてないし、石橋に至っては、その相手が油断ならないほど危険な存在とはゆめ思ってない。
実は、両思いになったからと言って、安心できるような平和な状況にはないのだ。二人が振り払わねばならない奇襲来襲の類は、また、その偶発的な衝突の恐れは、危険を察知しきれていないステルス行為も含めて確実に増えた。仮想敵(石橋の親戚筋)には油断大敵なのだ。
という所を今読んでいて、この続編も相変わらず楽しい。
ただ、(個人)編で受けたインパクトは続編ともなるとどうしたって無くなる。国分寺のキャラクターを既に判っていて読むから、新鮮な驚きはもう持てない。そこを、どう興味を繋ぐか、ここまで読んでの話の広がりは、ある程度考えられる範囲の中だ。今は、某(防)衛大の特殊な環境に置かれたキャラ達の故に、展開が面白い、ということは引き続いてある。
笑える、という要素が、(個人)編の最大の魅力だった。今度も(個人)編に劣らぬ面白さを読み手に届けられるかどうかは、大切。今のところは以前に味わえたおかしみが減ったことを強く感じてしまっている。だが、この(公認)編の、公認とは?、というところが作者の手の内にまだあるところが、多分面白さの起爆剤となるとの期待は高まる。
基本BLの場合はレビューは気が向いたものだけにしてる。ベッドシーンが多目のジャンルなので、レビューを書く材料が余りない。本作は未完結、この先、そればっかりになる可能性は、どうなのだろうか。その他の多くと同じようにそればっかりになっていたら、恐らく私はこれ迄にもレビューはやめとこうと考えただろうが、まだ二話現在、今のところその兆しはない。いつも、そこにたどり着けないところでストーリーを作っているからだ。
比較は怒る人も居るか知れないが、田中メカ先生「キスよりも早く」(少女漫画)で、キスをしないでメインキャラのストーリーが頑張ったのを考えると、本作も、辿り着けずにどう関係を描写し、発展させていくかを見るのも、挑戦的で良いのかもしれない。
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