暗いよ〜〜もーー!なにーこれーー?
というのが第一の感想。
この作者の本はこれで3冊目になるが、その範囲でどれを取っても陰鬱。変に美化せずに、不気味なリアルさを持つキャラクター、現実を想起させる緻密な背景、過度な脚色を消した淡々とした息
苦しい独白。
リアルなことはいいけど、何もこんなに暗黒ばかりを描かないでいいじゃない、と言いたい。
正直読むのがキツいのだけど、なんかスゴい!という気持ちにはなる。こういうインパクトを残してくれる本は貴重だと思う。
この本の話の構造は難しく、ネットの考察も参考に何度か読み直した方が、楽しみは広がると思う。
2人の兄妹を巡る、残酷な世界のループ。その先に何を見出せるのかは読み手次第の、深くこんがらがった作品。
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