男に振られるといつも転がり込んでくるゲイの友達と実はその男を好きな男の話。
最初は酔った勢いで体の関係になってしまった実咲と晴真。その時の実咲のふざけっぷりがあまりにも無邪気で、実咲の気持ちがイマイチ掴めずにいました。でも読み進めると、実
咲にとっての友達がどれほど大事なものなのか、その友達の枠に収まる唯一人の晴真がどれだけ特別なのかが自然と伝わってきてやるせない気持ちになりました。とはいえ、二人のやり取りはまるで夫夫のように息ぴったりで、長年の友情関係によって築かれた居心地の良さがとても面白く、でもだからこそ素直になれない二人が焦れったくも切なくもなりました。特に、大切な相手だからこそ別れが訪れない友達でいたいという実咲の気持ちは、たくさんのつらい思いの経験に裏打ちされたものだと思うと、実咲のチグハグな想いにも共感してしまいます。晴真も言葉足らずの割に体や行動は正直で、ガンガン攻めてくるのが切なさとヤケのどうにもならない感じが出ていて痛いほど気持ちが伝わりました。最終的にツンデレな感じでも幸せな二人が見れて良かったです。ぜひ、続編で晴真の好きが聞きたいです。
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