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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • せんせいの金曜日【単行本版】

    ダヨオ

    ハム村のストレートな素直さがダサカワイイ
    ネタバレ
    2026年4月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 27年間恋もエッチも縁がなかった数学教師が、マチアプで出会った男にトロトロにされ幸せを感じていたら、その男が赴任先の学校の同僚の先生だったお話。
    大好物の先生BL、その中でも過去最高と言っても過言ではないくらいすごく良かったです。最高の出会いからのまさかの展開、感情がジェットコースターのようにバクバクする読者の気持ちを、同じ様に体全部で表現してくれる花村。一喜一憂が体の動きだったり表情にダダ漏れてしまうところが、とにかく可愛いし面白い。また、えちに対して興味津々で、勉強意欲満々。ギャンギャン喚くところとアンアン喘ぐところのバランスが良く、何だか目が離せない小動物感が本当に最高に可愛かったです。そして、そんな花村と対照的なクールな時田も良かった。途中までは何考えてるのか分からない系かなと思ったけれど、彼のため息を聞くたびに、どんどん深みにハマっていくのが伝わりました。焦って合鍵を渡し、花村を囲い込みし始める姿はまさに溺愛。意地悪しちゃいたいくらい可愛くて仕方ない、そんな彼の心の声がひしひしと伝わってきました。
    二人のえちなやりとりだけでなく、先生として生徒に一生懸命に向き合う姿も描かれ、彼らの素のカッコ良さもストーリーに盛り込まれていて、読みごたえは抜群。恋愛だけじゃない、人としての一面は、より深く彼らを理解する助けになっていたと思います。
    ようやく恋人になった二人。ここまでのやりとりも十分面白かったですが、ラブラブな彼らをもっともっと見てみたいです。続編、熱望します!
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  • マンガ家先生と座敷わらし

    ぬっく

    ほのぼのしたい気分の時にオススメ
    ネタバレ
    2026年4月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 引っ越し先にいた座敷わらしと、そこに住む漫画家との優しいやりとりを描いたお話。
    引っ越し先に自分にしか見えない、とっても可愛いモノがいた。普通ならもっと不思議な気持ちになる気がしますが、可愛さゆえにあっさりと受け入れる先生。そこから彼らの奇妙な同居?生活が始まります。見えているけど見えないフリをする先生と、見えているとは思わずに、甲斐甲斐しく世話を焼く座敷わらし。お互いをさりげなく思いやる優しさが溢れています。そんな優しい日常が描かれていて、幸せな気持ちになること間違いなし。癒やしが欲しい時にはオススメです。漫画としてはもう少し展開があったら良かったなとは思いますが、いつまでもこんな日常が続くというのも素敵だなと思います。
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  • 嘘つきセンセーション

    鳩屋タマ

    恋はやっぱりタイミング
    ネタバレ
    2026年4月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 同棲中の彼氏にフラれて家を飛び出した男が、見知らぬバーの前で愚痴を叫んだ時に、その店の店主と偶然出会い、流れでワンナイトしたことから始まる恋のお話。
    出会った時の運命的な恋の予感が、本当に恋をスタートさせる。ありふれたお話ではあるけれど、読んでいくうちに夜久さんのいじらしさと溺愛っぷりにタマ先生らしさを感じました。最初のイケメンぶりでは、もっとスマートな大人かと思いましたが、どんどん角田に惹かれていくにつれ、イケメンが剥がれて好き好きオーラ溢れるようになるのがとても楽しくて、幸せな気持ちになりました。やっぱり恋はタイミングが重要だよなぁとしみじみと実感。また、顔の好みも大事だよねと改めて認識しました。最初の口説きが吸血鬼というのも、恋に不慣れな感じがして良かったです。
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  • 雪は墨にとける

    上田つむぐ

    身分違いの恋
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 皇族の三男と、その誕生日に芸者としてやってきた男娼が身分違いの恋に落ちるお話。
    箱入り息子として大事に育てられてきた皇子ユキが、自分が知らなかった世界を教えてくれるスミに惹かれていく。生まれ育った環境や立場の違いこそあれ、素直でまっすぐなユキと自分らしく気ままに生きるスミは、本質的な部分が似ているような気がしました。身分の差がありすぎて、ここからどうやって展開していくのかなと思っていましたが、護衛という立場に上手く収まって側にいられるようにするのは良かったです。ユキの家族も何だかんだでユキに甘く、兄は協力的だし、父も自立するならと意見を聞いてくれる優しい展開。思っていたよりもすんなりスミが認められていくのは多少物足りなさもありましたが、全体的に優しい人たちの多いお話で面白かったです。
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  • 未亡人のロボット[単話版]

    クリスティーヌ中島

    正解は人それぞれ
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 夫のお葬式を終えた女性のもとに、夫そっくりのロボットが帰ってきたお話。
    夫の死後、夫の記憶と人格を載せたロボットが家に帰ってきた。妻はそれを喜ぶべきか悲しむべきか、戸惑い模索する。何のために帰ってきたのか、どう接したらいいのかと悩む妻の姿は、私としてはとても普通の感覚だと思いました。
    友人のように、今の寂しさを新しい子が埋めてくれるならそれでいいというのも一つの答えだし、ちゃんと死んでほしかったと思うのも、それはそれで一つの答えだと思います。この奥さんは夫がロボットに託した想いを聞いて、新しい名前をつけて新しい関係性を築こうと努力する。故人との関係は千差万別だからこそ、答えもそれぞれであっていいのではと思いました。
    大切な人が突然死んでしまった場合などは、こういうロボットがゆっくりと現実を受け止める時間を作り、喪失感を和らげてくれるという点で意味があるような気がしますが、年を取ってからの別れであれば、自然に受け止めたいなと感じました。死があるからこそ、生きている時間が輝いているのだということを忘れてはいけないような気がします。
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  • 私の愛する圧制者

    STUDIOLICO/Cersei

    4巻までは不幸だらけ、この先に希望を
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きな家族と素敵な夫からの愛を一身に受ける侯爵令嬢が、革命によって幸せな生活が崩壊した後、どのように生きていくかを描いたお話。
    普段はカラーの作品はあまり読まないのですが、無料開放があったので、4巻まで読了しました。4巻までは本当に不幸の連続で、鬱展開が多いです。
    革命後のハイナーとアネットの関係性は、夫婦でありながらも、互いに自分を不幸へと突き落とした相手という複雑なもの。特にハイナーのアネットへの執着に似た愛憎は、一種のストーカーのように感じました。崇拝してしまうくらいの想いから歪んだ愛情への変化。それは彼の過酷な過去を考えると仕方ないですが、そんな過去を知り得ないアネットに対して抱く感情としては八つ当たりに近いものではないでしょうか。その辺は多少理不尽にも思いますが、そういう体制を知らないことへの怒りは理解できます。また、自分の幸せが多数の犠牲の上に成り立っていたことを知らなかったアネットが、立場的には仕方ないことですが、あまりにものほほんとしていて、ハイナーがそこまで執着するほどの魅力を感じませんでした。むしろ、典型的なお嬢様すぎて、世間への無知と不勉強が気に障る感じがしました。ただ、そんな愛憎がぶつかり合い、互いに壊れていく展開はなかなかツライものがあります。
    4巻でようやく離婚し、互いに離れた二人が、今後どのように交わるのか。アネットも今までとは違った環境でどんな風に変わっていくのか。最終的にはハピエンだと信じていますが、今度こそ互いのすべてをさらけ出し、本当の意味で二人が愛し合えたらいいなと思います。
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  • ひとを編むひと

    あべまりな

    人を救うことでしか生きられないジーク
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「ジークの左手」の続編とも言える本作、ジークが少し大人になってからが描かれたお話。
    前作は戦争中の人の酷さが徹底的に描かれていて、そんな中で役立たずのジークが誰かを救うことを諦めない一筋の光にみえました。戦争が終わり、コッカ人はいなくなってしまったのでしょうか。その力を託されたジークは、コッカ人のように人を救うことで生き続けていました。
    とはいえ、戦争中とは違い、死体は掘り返して見つけなければならない。そこにある後ろ暗さがジークを廃れた大人にしてしまったような気もしました。人の役に立っても親は考えを変えない、そう言い放ったジークからは希望がなくなっていたように思います。
    それでも人を救い続けるジーク。その生き方しか知らないようでもあり、そうすることしか生きる術がないようにもみえました。人を救い続けるジークの人生に、これで良かったと思える日が来てほしいと願わずにはいられません。ジークとティアに幸あれと思うばかりです。
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  • ジークの左手

    あべまりな

    戦争のやるせなさが苦しい
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 人を治す力を持つコッカ人はシトール人の戦争の道具として囚われていた。そこで力を失い周りから疎まれていたジークは、自分一人でも出来ることを探すお話。
    戦争というものの残虐さ、兵士たちだけでなくそれに関わる人たちが疲弊していく様子が読んでいてもとてもツライです。誰かが始めた戦争の最前線に立つ人たちの本当の心の叫び、その小さな思いをジークは繋いでいくことが出来るのか。心に消えない灯火を持ち続ける勇気が、誰かを助ける力になることを願ってやまない、そんな気持ちになる作品です。
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  • うそつきあくま

    雁須磨子

    グダグダとモヤモヤの狭間の愛
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 嫉妬深い毒舌の先輩作家と健気な元アシの売れっ子作家、漫画家同士の何とも言えないやるせない恋愛愛憎劇を描いたお話。
    クセ強な漫画家宇郷とイケメン売れっ子漫画家の余利。元々宇郷に憧れていた余利は、ずっと宇郷に好き勝手にされる状態に甘んじてきた。それでも余利は自分は宇郷にとって特別だと長年思ってきたのに、宇郷が屋良や千葉などと仲良くしているのを見て、嫉妬心から愛憎へと変化していく。
    名前のないはっきりしない関係性や、漫画家というプライドの塊同士のぶつかり合い。相手より優位に立って、ダメになった相手を庇護したいというねじ曲がった愛情が互いにあり、その力関係をずっとグダグダとやっているのが面白くもあり、やるせなくもあり、イライラもする。スッキリ解決という終わり方ではないですが、宇郷が同人誌でもあっても漫画を描けるようになったのを知った時、余利がホッとして泣けたことは、漫画家同士だからこその思いだろうなと感じました。この二人のグダグダしたやりとりが楽しかったです。
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  • 兄弟失格【完全版】【電子限定描き下ろし付き】

    りんごの実

    この複雑な感情の正体は
    ネタバレ
    2026年3月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 部活の友達から送られてきた動画に映っていた兄を見て以来、眠れぬ夜を過ごしていた高校生。その兄弟の関係性が少しずつ変化していく様を描いたお話。
    実の兄弟モノは道徳的な意味からも賛否両論集まる場合が多いのですが、この作品は家庭環境の背景やこれまでの関係性からか、ただの兄弟モノとは違った印象を受けました。私自身も、エロさや背徳感よりも、切なさや兄弟の情愛を感じました。その複雑さがこの作品の魅力であるとも感じます。
    ヤヒロとキハチの気持ちは恋愛なのでしょうか。読んでいて感じたのはときめきとかではなく、安心感や庇護愛だと思いました。キハチは兄としてヤヒロを守ることに一生懸命で、ヤヒロは常に兄に守られて生きてきました。その特別な絆には性的なものは一切なく、動画を見るまでヤヒロはキハチに対して性的欲望はなかったように思います。ただ、あの動画がヤヒロの性的欲求と独占欲を刺激して、キハチへの歪んだ愛情に繋がったような気がします。二人のえちシーンでは、欲求をぶつけたい弟と欲求を受け入れたい兄の深い思いは感じましたが、いまだ恋愛感情とは違うような気がしました。
    逃げ出してしまった兄とそれを追いかけたい弟。今後二人の関係はどう変わっていくのでしょうか。続きが楽しみです。
  • In These Words

    Guilt|Pleasure

    海外ドラマさながらのサスペンス
    ネタバレ
    2026年3月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 精神科医の男と連続殺人犯の手に汗握るやりとりから始まるクライムサスペンスなお話。
    作者様は海外在住の二人組。日本を舞台にした日本人のお話にはなってますが、海外ドラマのような疾走感とスケールの大きさを感じさせてくれるストーリーです。1巻を読んだ時は何が何だかさっぱり分からないのに、読み進めていくうちに少しずつ紐解かれ、壮大さを見せてくる。過去を辿り、ようやく現在に追いついた4巻で、1巻の全てが理解出来るという緻密な作りになっています。
    展開としては、クライムサスペンスの要素が強く、BL要素は彼らのプライベートの一片であり、犯罪の一片としても描かれています。そのため、残虐なシーンも多いですが、お話的にはサスペンス要素がメインなので、風味だけでも十分楽しめます。とにかく何よりも殺人犯の謎が最大の謎なので、その部分がどんな展開でどんな風に明かされていくのか、また殺人犯の狙いは一体何なのかが気になって仕方ないです。
    サスペンスの展開の仕方も日本のものとは違っていて、とにかくハラハラドキドキさせる物語です。今後がとても楽しみなのですが、次巻まで時間がかかるのがちょっと難点ですが、のんびり気長に待ちたいと思います。
  • 日曜日にパウンドケーキ

    阿弥陀しずく

    とことん日常、それゆえにイオン最高
    ネタバレ
    2026年3月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 父子家庭で家事を切り盛りする男子高校生が、お父さんの会社に最近転勤してきた部下の美人リーマンと恋をするお話。
    独特の空気感で展開されるストーリー、だけど描かれるのはとことん日常。家にご飯を食べにやってきた西田に恋をし、あれやこれやの手法でグイグイ攻める年下武義。ともすれば劇的でドラマチックなのに、全くそんなことない何気ない日常とのギャップが面白いです。
    冴えない親父が常識人で面倒見のいいチート上司として描かれたり、商店街をちょっと遠回りしたことが普段とは違ったデート風景になったり、ささやかな幸せを上手く取り上げているのにとにかく感心しました。そんな私たちの身近にありそうなありふれた日常に詰まっている武義の幸せ視点にキュンとします。その最たるものがイオンのフードコート。そこでこんなに楽しそうな二人に出会えたら最高だなと思います。素直でポジティブな武義の日常を大切にする姿勢がとにかく良かったです。
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  • 涯外殻の番人

    星野リリィ

    練り込まれたストーリー
    ネタバレ
    2026年3月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 城下から遠いところの警備隊に左遷された名門貴族の男と、同じく番人としてそこの閑職を任されていた魔術師の男が惹かれ合うお話。
    とにかくストーリーが面白いです。ファンタジー世界の設定が緻密で、序盤で示されていた内容を徐々に回収する形でストーリーが深く濃くなっていくのがとても良かったです。
    また、アシュアスとデュラント共に立場が違えど孤独な立ち位置で、優しさや寂しさが際立っていて切なくなりました。そんな二人の信頼が親愛として描かれていて、BL要素は薄めですが、理解できる関係性でした。
    ファンタジーとしてとても面白い内容だったので、最後がやけに駆け足で物語が終わってしまったのが少々残念でした。BLとしてはハピエンですが、ファンタジーとしてはもう少し続きが欲しかったなと思います。
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  • 恋地獄で待つ

    ダヨオ

    明るく楽しい地獄の世界
    ネタバレ
    2026年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 事故死した詐欺師の男と、彼に恋していたその同級生とのドタバタ地獄ライフを描いたお話。
    物語が始まってすぐに即死してしまう主人公楽。そしてその楽を地獄で待ち構えていた学。地獄での再会からスタートするお話がこんなに面白くていいんでしょうかと思ってしまうくらい明るく楽しい作品です。地獄というと、そこはかとない暗さや陰湿な雰囲気が漂いますが、この作品の地獄はまさにしっぺ返し。タバコのポイ捨てをした楽の仕事はゴミ拾いだし、嘘をつけばたらいが降ってくる。学が一緒じゃなければ、お湯も出ないしご飯も美味しくないし、寝ることも出来ない。きっと現世で一番したくなかったことを嫌と言うほど味わわせてくる精神的ダメージが、とてもいい薬に思えました。この細かい設定の一つ一つがナイスアイデアだし、罰が分かっていながら抵抗してたらいを降らせる楽の天の邪鬼っぷりが楽しかったです。
    恋に未練がある人が来る恋地獄。シリーズ化してたくさんのCPを生み出してほしいなと思いました。
  • CURE BLOOD

    戸ヶ谷新

    人生におけるたった一人の人に出会えた
    ネタバレ
    2026年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ある日突然吸血鬼のような体になってしまった新人医師が、先輩医師と共に人生を生きるお話。
    BLジャンルにたまにある、えちもキスもない人生の愛を描いたストーリー。ブロマンスとも違う、忠雪と十字の篤い信頼関係に焦点を当てた素敵なお話でした。
    突然忠雪の体に起こった異変は、世界でたった一人自分だけが異質なものになったような孤独そのもの。死ぬことすらできない日々は残酷なのに、それでも人を傷つけない生き方を模索した忠雪は、ちゃんと医師だなと感じました。その上で、自分の異質さを受け入れ、理解し、一番近くで共に生きてくれた十字の存在の大きさが、溢れんばかりに伝わってきました。ただ一緒に生きるということ、側にいるということが難しいからこそ、当たり前の日常が幸せの連続だったんだなと気付かされます。恋ではないし、愛と呼ぶのも違う、だけどとてつもなく胸が温かくなる作品でした。
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  • 姫野くんはときめきたい

    ハルモト紺

    まさに少女漫画の王道路線ラブ
    ネタバレ
    2026年3月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 崖っぷち少年漫画家の変人高校生が、クラスメイトで少女漫画オタクの王子様にときめきとは何かを教えてもらうお話。
    姫野くんと王子は男同士ではあるものの、設定や展開、ときめきを知る過程などがまさに王道の少女漫画。ここまで少女漫画に寄せたお話も珍しいなと思いました。でも、言い合いの喧嘩をする姿や大好きな漫画に夢中になる姿などはまさに青春を謳歌する高校生男子らしく、少女漫画らしさと男の子らしさの両方が活かされた作品でした。ごもっとも〜強欲の言葉遊びの辺りは一番可愛くて特に好きなシーンでした。
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  • 私がオジさんになっても

    村上キャンプ

    興味の矛先が変わっていく面白さ
    ネタバレ
    2026年3月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 自分の可愛さに酔ってるナルシストの男と朴訥な男が、体の関係を持ったことをきっかけに細く長く関係が続き、最終的に一緒にいるようになるまでを描いたお話。
    物語としては山もなくオチもなく、ぬるい日常と時間の経過をなぞっている作品です。だけど、三角と吉丸の変化がとても丁寧に描かれていて、そのニッチな感じが面白いです。
    最初の三角のナルシストっぷりは本当に痛くて、吉丸とのえちでも、自分の可愛さにしか興味がなく、全ての行為が自分本位でした。そんな三角が、年月を経て現実を突きつけられ、ようやく向かう興味の矛先が細く長く関係が続いている吉丸。彼の気持ちを知ろうとすることで、ようやく自分の気持ちに気付いていく。この過程を、自分の外見の変化と共に気付くという時間のかけ方が上手いなぁと思いました。外見はオジさんになっても、三角の内面は変わらずに可愛いと褒め続けた吉丸の愛を感じることができます。
    そんな三角の相手吉丸も私から見ればなかなかの変人です。不思議な流れで体の関係を持った相手を好きになっておきながら、自分からはあまり動かず、常に三角のいいような展開になることを素直に受け入れている。朴訥すぎて何を考えているのか私も分からなかったです。
    でも二人の何気ない関係性を見ていると、自分を受け入れてくれる相手がいることの安心感がいつの間にか二人の間には生まれていて、それが普遍的な愛情になるのかなと感じました。穏やかな日常しかないお話だけど、実際の男同士のCPはこんな人たちも多いだろうなと思いました。
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  • 十二支色恋草子・外伝

    待緒イサミ

    恋に特化したシリーズ3作目
    ネタバレ
    2026年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「十二支色恋草子」のシリーズ3作目、各CPに注目したお話がメインの外伝です。
    正隆と胡太朗以外のCPも数多く存在するこの作品、別のCPの様子もじっくり楽しめるお話が読めて嬉しいです。様々なCPにも歴史があり、それぞれの深い思いがあることを知ることで、よりこのシリーズの世界観が楽しめるようになっていると思います。
    特に2巻の小波と黒太は意外で驚きました。前作までで小波の面倒見の良さは伝わっていましたが、それが特別な感情だとは思ってもいなかったので全てが新鮮で面白かったです。
    今まで出てきたCPのお話もいいですが、また新たなCPが生まれるのも楽しみです。そういう意味でも長く続いてほしい作品です。
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  • 十二支色恋草子~蜜月の章~

    待緒イサミ

    縁が深まるシリーズ2作目
    ネタバレ
    2026年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「十二支色恋草子」の続編、それぞれの縁が深まったり、仲間が増えていく様子を描いたシリーズ2作目です。
    前作で一通り登場した十二支たちのキャラがより一層強くなった今作。コマと颯介の恋模様のみならず、様々な縁が繋がって深まる様子が描かれています。一つ一つのお話は相変わらずバタバタと騒がしいですが、その結果幸せが広がっていくのが読んでいてとても素敵だなと感じました。恋もえちも幸せも全部入った作品です。
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  • 十二支色恋草子

    待緒イサミ

    動物たちが可愛すぎる
    ネタバレ
    2026年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 猫を祀る神社のご祭神と猫憑きの本家の息子が、神使たちのお休み処の宮司と惹かれ合い恋をするお話。
    神使たちがたくさんやってくるお休み処という設定と、十二支の動物の神使が毎月交代で宮司に憑くという展開がものすごくマッチしていてとても面白いです。そして何より動物たちがとても可愛い!ふわふわモフモフの感じがちゃんと絵から伝わってきます。
    干支に関するお話や、コマたちの本殿が火事にあったお話、正隆と胡太朗が番になって認められるまでのお話など、干支とお話の流れを上手く組み合わせているところが自然で良かったです。キャラ一人一人も動物の特徴を捉えていて、十二支もコマも素敵でした。和やかなお話が多いのに、意外とえちが多いのも驚きでした。見ごたえ、読みごたえありの作品です。
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  • さんかく窓の外側は夜

    ヤマシタトモコ

    オカルト?ホラー?いいえ、愛です
    ネタバレ
    2026年3月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 霊感が強い体質の書店員の男が、除霊師の男にその才能を見出され、コンビとなって様々な事件を解決していくことから始まるお話。
    以前から気になっていたこちらの作品が無料キャンペーンになったことをきっかけに読みました。ただ、読み応えがものすごい上に、霊感・除霊など一般人には難しい内容なこともあり、全部読みきれず購入に至りました。
    最初はオカルトやホラーの要素が強く、冷川の力が謎めいていたこともあり、ゾクッとする怖さがあります。しかし、徐々に登場人物が繋がっていったり、彼らの過去が紐解かれるうちに、ミステリー的な側面が強くなり、全体像が見えた時には全面戦争に。ストーリー展開が進むにつれて印象がどんどん変わっていくので、とにかく最後まで飽きることなく読めました。
    そして、最後まで読むと、このお話が実はとても愛に満ちたお話だったんだなと気付かされます。人とは違った能力を持っていたことで孤独な思いをしてきた彼らが、三角康介という人物に出会うことで、少しずつ変化していく。彼の澄んだ真っ当な考え方が、じわじわと広がって、巻き込んでいく。その変化の過程を知るために見せられた彼らの過去は壮絶で、悲しく切ないものでしたが、ちゃんと愛を受けて育った康介がいたから、彼らの中に信頼だったり、同調だったりという他者に対する愛情が芽生えていく。愛を知り、愛のために闘う物語へと成長していくお話でした。
    どのキャラもとても個性的でしたが、私が印象的だったのは系多の大人としての目線でした。エリカに対しても、小さい冷川に対しても、何も知らない子供は不憫であり、救われるべきだと一貫して主張しています。そんな常識的な愛が当然だときちんと真正面から言葉で伝えてくれる、唯一無二の存在だったと思います。
    冷川と康介の関係性をBLのように捉える向きもあるようですが、私は違うと感じました。冷川の語彙が少ないことと、精神的な幼さからストレートな物言いになってしまうだけで、彼らの間にあるのはもっと人間的な愛情だと思います。除霊時のエロ要素というのは斬新で面白かったです。
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  • シャンピニオンの魔女

    樋口橘

    絵本のような優しいファンタジー
    ネタバレ
    2026年2月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 黒い森の奥深くにある毒キノコのお家に住む孤独な黒魔女に訪れた出会いを描いたお話。
    絵の雰囲気、世界観がとにかく素敵です。ファンタジーの世界とはまさにコレだと思わせてくれる、絵本のような作品です。絵の細部までみっちり描きこまれているし、衣装一つ一つへのこだわりもすごく、解説などで作者様の細かい意図を知ることが出来るのも嬉しいです。
    そんな優しい絵とは対照的に、ストーリーはとてもシリアスでなかなかに重い展開です。優しいルーナが感情を押し殺して過ごしていた日々から少しずつ変化していく様が面白くもあり、とても切ないです。ルーナに幸せな日々が訪れることを祈りながら、今後も楽しみたいと思います。
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  • 恋をするならひれ伏して

    ハルモト紺

    ひれ伏してに愛を込めて
    ネタバレ
    2026年2月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 地方出身で負けず嫌いの男が、営業のトップを争うライバル同期で御曹司の男と、会社の式典で泥酔し介抱してもらったことをきっかけに、意識するようになるお話。
    同期でライバル同士、酔った勢いなど、よくある設定、展開であるにも関わらず、とても良いお話でした。物語のストーリー運びが上手く、こまめに変わる視点で過去の互いへの印象を少しずつ紐解き、意識していく過程を丁寧に描写していることで、彼らの心の移り変わりがこれでもかと伝わってきます。早瀬、時藤共に、ここでもう一押し欲しいというところで、欲しい言葉、行動をくれる。かゆいところに手が届きまくって満足しか残らない展開でした。
    そして、えちの頻度も良かったです。大体は最後に濃厚なえちを見せるストーリーが多いですが、合間合間にちょこちょこえちがあり、それがまたねっとりとエロい。全体的にバランスが最高だなと思いました。
    いわゆるありきたりな設定でも、丁寧な心理描写とそれを伝える丁寧な流れがあれば、とてもいい作品になるというのが証明されたようなお話でした。時藤の御曹司としての立場など難しい問題は山積みですが、この二人がそれをどう乗り越えていくのか、続編が今から楽しみです。
  • シャンパンタワーの向こう側

    りんこ/三原しらゆき

    ホストが主役とは思えない程重いお話
    ネタバレ
    2026年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大阪から歌舞伎町にやってきたナンバーワンホストが、歌舞伎町のホスト四天王の一人に一目惚れし、真の恋人になるまでの紆余曲折を描いたお話。
    ホストを題材にしたBLは今までもたくさんありましたが、こんなに重くてシリアスな展開の多いホストBLは初めてで驚きました。ホストというと、チャラかったり軽かったりするイメージが強いですが、どちらかと言うとこの作品ではキラキラした光の裏側にある影の部分をメインに描いているので、苦しくてツライ場面が多いです。でもその光と影のギャップにホストらしくない人間臭さや弱さを感じられて、重い展開の良さが光ったと思います。
    ただ、その重さゆえの難しさがあり、リューズの危機に恋人とはいえ優雅がなぜそこまで身を切らなければいけなかったのか、紫音には蓄えはなかったのか、それこそ腕時計や資産を整理すれば何とかなったのではないか、などの設定に関する甘さが気になりました。恋人としての別れを選択し、さらにリューズに優雅を縛り付けるという責任を負わせるのは、紫音の甘えだったと思います。そういう多少の疑問点はありましたが、煌夜のブレない人柄や嘘をつかない姿勢は、ホストというより王子様のようで、彼が常に一途にまっすぐな気持ちを優雅に注いでいることがこの作品の最大の見せ場だと思いました。経営の危機が終わったら、三人の密約がバレ、EDになるなどツライ展開が続きますが、煌夜が常に優雅を側で支えていたことにとても愛を感じました。この煌夜の愛が物語の核であり、一本芯を通したような強さであり、未来への幸せへと繋がったような気がしました。とても難しく重いテーマを最後まで描ききった作者様に感謝したくなる作品です。
  • #50日後に離れるBL

    りんこ/三原しらゆき

    4コマ形式の漫画
    ネタバレ
    2026年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 百貨店の婦人服店オーナーと外商を担当する男、友人同士であった二人の関係に変化が訪れ、その後別れるまでのお話。
    有名になったワニ作品と同じ形式で作られた作品。なぜ50日であるかに気付いた後は、読むのが少しつらかったです。また、不思議系のお話ではありますが、洋ちゃんの存在は一体どうなってるんだろうと考えてしまい、入り込めない部分もありました。こういったお話は当事者と近い関係の人にしかその存在が見えていないという場合が多いので、多くの人の目に触れ、普通に存在していた洋ちゃんがいなくなる不自然さが気になってしまいました。ただ、50日の間に関係性が変わるほど濃密な時間が過ごせたのは、洋ちゃんにとっても雅美にとってもとても幸せな時間だったのかなと思うととても切ないです。最後の手紙には愛と切なさがたくさん詰まっていて、生きることの尊さを改めて実感しました。
    いいね
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  • 円仁ちゃんがだいぼうけんする本まとめ~九尾の狐と子連れの坊主~

    りんこ/三原しらゆき

    フワフワモフモフ多め
    ネタバレ
    2026年2月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「九尾の狐」シリーズに登場する円仁をメインにしたお話やシリーズの特典などがたっぷり入った描き下ろし集です。
    円仁ちゃんの可愛さと九尾のフワモフがいっぱい詰まった一冊です。ラブラブなお話から始まった二人の物語が本当に家族のお話になり、その幸せっぷりがたくさん見れて幸せな気持ちになれます。可愛さが欲しくなったら円仁ちゃんを見にこようと思います。
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  • ネガ

    はらだ

    ゾクッとするようなお話たち
    ネタバレ
    2026年2月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 幼馴染み同士の三角関係を描いたお話を含めた短編集です。
    私が印象に残ったのはやっぱり最初の幼馴染みのお話。若さゆえ、初恋ゆえの難しさと、残忍さ、したたかさが三者三様の生き方に反映されていました。黒髪攻めは白髪が告白を断るように仕向け、黒髪受けを慰めつつ、自分の想いを成就させた罪悪感と虚しさに心を痛め、白髪は周りの人の反応を怖がって酷い言葉で幼馴染みを傷つけたことを後悔して過ごす。黒髪攻めと白髪は、好きという想いや相手を大切にする気持ちよりも、自分の気持ち最優先での行動ばかりで、でもこれが若気の至りなのかなと感じました。白髪は時を経て黒髪受けに告白しますが、あれも仲間はずれにされた悔しさと自分の罪悪感を軽くするためで、友達としては好きだっただろうけど、恋愛とは違っただろうと思います。黒髪受けの視点はありませんでしたが、同性を好きになったことに悩み、ツライ時側にいてくれた人を愛そうとする、一番大人の考え方を持っていたのではと思いました。そこを描かないというはらだ先生の思惑をひしひしと感じずにはいられない作品でした。
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  • ひーくんと昴さんは犬猿の仲

    表ではケンカ、裏ではラブラブ
    ネタバレ
    2026年2月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 叩き上げの組対の刑事と警察庁のキャリア組、相性最悪の犬猿の仲と見せかけて、実は半同棲中のラブラブな恋人同士というお話。
    設定がとても活きる程、表と裏が全く別人の2人。表では口が悪く喧嘩っ早い昴と、冷酷無比で嫌味たっぷりな巌谷。それが二人っきりになると、「ひーくん」「昴さん」と呼び合い、甘々に。声のトーンの違いを想像するだけで、そのギャップの高低差が伝わります。
    同じ職場のやりづらさを解消しようと仕事に励むにつれ、昴がひーくんの気持ちを疑うという展開ですが、読んでいると二人の想いは疑いようがないので、その考えは少し違うかなと感じました。疑うなら、あの出会いは偶然ではなく仕事の延長だったということ、そしてひーくんがそのことを隠していたということ。そのことにショックを受ける方がしっくりいくような気がしましたが、どちらにしても丸く収まって良かったなと思いました。
    続編があるようなので、続きを楽しみに待ちたいと思います。
  • 太郎 DON’T ESCAPE!

    mememe

    何がこんなに惹きつけるのか
    ネタバレ
    2026年2月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 内気な高校生が、寂しさから始めたSNSで知り合った男と仲良くなり、その相手と恋に落ちるお話。
    発売からあまり時間が経っていないのに、レビューが1000件を超えるという驚異の人気作。独特な絵柄の表紙から人気の秘密を知りたくなって購入しました。
    まず面白いのが構成。SNSで知り合ったアイくんと対面する、この一点に注目して物語が展開されるのです。そして、その対面が摩訶不思議。アイくんは着ぐるみで最後まで素顔を晒さないという一種ホラーのような出会いの中に、アイくんの優しさと思いやりが詰まっている。そしてそんな不思議な状況の中でも、彼の愛情を着ぐるみごしにしっかりと感じ取る太郎。ハチャメチャなのに溢れるばかりの幸せが読み取れる。特にたびたびアップになる太郎の表情は最高でした。
    そして、BLなんだけど、ものすごく少女漫画っぽさがある気がしました。えちがない、エロさが皆無だからではなく、恋をするピュアな気持ちや恋をした高揚感などが丁寧に描かれているからなのでしょうか。太郎編、鉄編でそれぞれの視点が分かるので、怪しさ満点なのにいつの間にか応援したくなってしまっている感じでした。
    太郎と鉄のラブラブっぷりをもっと見ていたかったです。ぜひ二人の続編を読みたいです。
  • またね、神様

    ヴヤマ

    執着からの救済へ
    ネタバレ
    2026年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 怪しい噂のある美しい同級生に惹かれた男子が、闇落ちしていくが、時を経ることで執着が浄化され救済に繋がるお話。
    男子高校生の日常から始まったお話が、まさかこんなに闇へと繋がるお話に展開するとは思えないほど爽やかな始まりでした。それゆえに、幸太郎の家の怪しすぎる宗教には驚いたし、一度は逃げ出したものの、幸太郎を救うためという正論をぶちかまして闇落ちしていく両の姿は圧巻でした。闇をさらなる真っ黒い闇で覆い尽くすようなストーリーに漂う危機感は、ゾクゾクするという言葉では物足りなさを感じてしまうような狂気だったと思います。
    それでもそんな両の危うさに気付き、冷静になろうと距離を取った幸太郎はすごいです。誰よりも傷つき、つらかったはずだけど、彼の人生の歩みにあったのはやっぱり愛情で、母も両も後にそれが歪んでしまったとしても、まっすぐに向かってきたほんの一握りの愛情を彼がしっかりと受け取っていたからこそ、立ち直れたのだろうと感じました。そんな幸太郎の素直さが、彼の屈託のない笑顔に表現されていたと思います。
    なぜ突然両に電話してきたかなど物語としての疑問点もありましたが、救いようのない展開からの切り替えは見事でした。ハピエンなので、闇BLが苦手な方にも手に取りやすい作品だと思います。
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  • シェパードくんはあきらめない

    佐倉リコ

    新CP爆誕
    ネタバレ
    2026年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「オオカミくんはこわくない」のスピンオフ、けもみみシリーズ6作目のお話。
    志狼の兄として登場していた美人で優しい雅綺と、宇佐美のサークルの先輩直生。過去に知り合っていた二人の劇的な再会からスタートしたこのお話が、シリーズの中で一番複雑で練られたストーリーで、一番良かったです。
    完璧だと思っていた雅綺のポヤポヤした一面はとにかく可愛くて魅力的。年長者としてしっかりしなきゃと気を張ってきた雅綺が、年下ワンコの一途で真っすぐな想いを受けて、ようやく安心して甘えられる場所を見つけられて、何だかとてもホッとしました。直生も決して勢いだけじゃなく、とても思慮深い子で良かったです。あれこれ世話を焼かれたり手塩にかけて面倒をみてもらえる、そんなまっすぐな愛情の心地良さが伝わる素敵な作品だと思いました。
  • オオカミくんはゆずらない

    佐倉リコ

    宇佐美の方が男らしい
    ネタバレ
    2026年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「オオカミくんはこわくない」の3作目、けもみみシリーズでは5作目のお話です。
    志狼と宇佐美の大学生編。相変わらず宇佐美を溺愛し、自分のヤキモチに翻弄される志狼と、そんな面倒な独占欲すら理解して受け入れる宇佐美の男らしさが光るお話です。シリーズを重ねるごとに、肉食なのにウジウジしてすぐにへこむ志狼のダサさが面白く、草食だけど考え方がハッキリしていて男らしい宇佐美の性格がとてもマッチしたCPになったと思いました。独占欲やヤキモチなどを肉食の本能だと片付けず、常に宇佐美の邪魔にならないように気を付ける志狼の優しさ、そしてそれをきちんと理解して愛情として受け入れる宇佐美の懐の深さが伝わってきます。問題が起こっても安心して楽しめるストーリーに成長したなと感じました。
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  • サラブレッドはゆるがない

    佐倉リコ

    歩み寄ろうとするのも愛
    ネタバレ
    2026年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「サラブレッドはなびかない」の続編、けもみみシリーズ4作目です。
    ライオンの王我とサラブレッドの駿匡。今作では同じサラブレッドの冬馬との婚約話が持ち上がるなど、二人の将来に向けて親や周りを巻き込んでのお話でした。それでも二人の想いはまさに揺るがないの一言。対外的には俺様な王我も駿匡の為なら恋人らしいことをしようとするし、肉食の王我の性欲を受け入れ駿匡はどんどんエロくなる。当て馬も反対する親にも負けずに愛を貫く姿勢がとても素敵でした。
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  • オオカミくんははなさない

    佐倉リコ

    前作よりもキャラの良さが目立つ展開
    ネタバレ
    2026年2月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「オオカミくんはこわくない」の続編、けもみみシリーズ3作目です。
    前作より、志狼の優柔不断さや惚れっぷり、宇佐美のハッキリとした性格がより際立ったストーリーで熟成度が上がった気がしました。今回は志狼の家族が登場しましたが、宇佐美家も吠崎家も子供の決断に理解があるご家族で素敵でした。全体的なほのぼのとした雰囲気は変わらずで、可愛いお話が好きな人にはオススメです。
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  • サラブレッドはなびかない

    佐倉リコ

    ケンカしてでも構いたい
    ネタバレ
    2026年2月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「オオカミくんはこわくない」のスピンオフ、司馬と獅子堂のお話。
    前作に登場した司馬と獅子堂。顔を合わせれば一触即発状態の二人が実は幼なじみでとても仲が良かったが、肉食・草食の関係性の難しさゆえ仲違いしてしまったというのがとてもリアルで、前作の志狼&宇佐美CPよりストーリーがあって、面白かったです。互いに惹かれ合い、大切だったからこその拗れっぷりが切なく、そこから仲直りするまでの過程に二人のキャラの良さがとても良く表現されていたと思います。また、司馬のソックスガーターなどはサラブレッドの上品さと司馬のエロさを伝える最高のアイテムでした。
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  • オオカミくんはこわくない

    佐倉リコ

    設定がカワイイ
    ネタバレ
    2026年2月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 動物から独自の進化を遂げた獣人が暮らす世界で、カワイイものが好きなオオカミの肉食獣人がウサギの草食獣人に恋をするお話。
    獣人姿のキャラたちがとにかく可愛くて癒される世界観です。ただ、設定が全てでそれ以上の深みはありません。肉食と草食が暮らす世界あるあるの問題点を恋の力で乗り切ってしまう勢いだけなのがちょっと残念。動物の可愛さはとても伝わるし、志狼の一途さや優しさは良かったです。
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  • 辺境ぐらしの魔王、転生して最強の魔術師になる

    村市/千月さかき/吉武

    未来への転生
    ネタバレ
    2026年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 生まれ持った強大な魔力を恐れられ「魔王」として討伐された魔術師が、200年後の未来に人間として転生するお話。
    自分が生きていた世界の未来への転生。タイムスリップ的な転生話は珍しく、とても面白かったです。自分が知っている過去と今生きている現在、両方の知恵を活かしながら今度こそ誰にも迷惑をかけずにしようと心に決めるユウキ。しかし、類稀なる魔力とフィーラ村の人達への深い愛情が、彼の運命を翻弄していく。自分が死んだ後の世界に何があったのかというミステリー的要素と、フィーラ村の人たちのマイロードへの深い愛情、そして魔王と恐れられていたが実はものすごくいい人なディーンの性格が上手く混じり合って、面白いだけでなく心にしみるストーリーになっていると思います。出てくる人たちの強さと優しさが、読者に心地良さを与えてくれ、冒険ファンタジーとしても秀逸です。マイロードが本当に平穏な日々を過ごせるように、色々な人の想いや成長が丁寧に描かれた素敵な作品です。
  • 悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される

    ほしな/ぷにちゃん/成瀬あけの

    ゲーム展開に固執しすぎ
    ネタバレ
    2026年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きな乙女ゲームの悪役令嬢に転生し、国外追放となるはずだったが、隣国の王子にプロポーズされるという予想外の出来事が起こることから様々に展開するお話。
    いきなり自分が断罪されるというクライマックスのイベントから描かれているのは面白いですが、あっさりとその場を救ってくれる別の王子が現れ、後はすっかり溺愛されるだけのお話が続くので、展開に飽きてしまいます。また、アクアとくっついてからも、ゲームのイベントだとこうなるはず、ゲームのヒロインには勝てない、など、ゲームの展開ばかりを気にして、目の前の相手を信じようとしないティアラの姿勢に共感できず、それでも周りの人にチヤホヤされることにイマイチ納得できませんでした。主人公が魅力的ではないのが物語として大きくマイナスだったと思います。
  • 聖女の魔力は万能です

    藤小豆/橘由華/珠梨やすゆき

    巻数の割に内容は薄め
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 仕事中毒な20代OLが異世界に召喚され、暇を持て余していたので研究所に勤め、ポーション作りに精を出すうちに聖女であることが明らかになっていくお話。
    間違って2人同時に召喚、聖女なのでスキルがチート、いつの間にかモテモテ、という異世界転生にはよくある設定です。新鮮味はありませんが、異世界に召喚されたことで気落ちすることなく、持て余した時間を目的を持って過ごそうとするセイの姿勢は前向きで好感が持てます。元々薬草などに興味があり、それゆえによりよいポーション作りを目指す研究者気質の展開はなかなかに面白いですが、10巻もその内容だけで続けると少々飽きてしまうところ。最終的に目指すゴールはどこなのか、もう戻れないから異世界で生きていくという心持ちなのか、イマイチ見えてこないのでモヤモヤしてしまいます。恋愛に対しても、いくら喪女設定とはいえ、20代がする行動ではないような部分が多いです。展開がスローすぎて内容が薄くなってしまっているのが残念でした。
  • 触らないで、抱きしめて

    理解して受け入れる優しさが光る
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 潔癖症と噂される大学の同級生をゼミの飲み会で介抱したことをきっかけに、その同級生と仲良くなり、恋人になっていくお話。
    強迫性障害を患う鷲園と彼を理解しようとしていくうちに惹かれていく梅谷。ともすればとても重いテーマで、暗くなりがちなお話ですが、梅谷の明るい性格と鷲園の素直さが悲壮感を払拭してくれます。新しい世界を知るたびにキラキラとした顔で喜ぶ鷲園はとても可愛く、また、彼のペースに合わせながらあえて踏み込まない優しい距離感を保つ梅谷は彼の良き理解者。この二人が少しずつ距離を縮めていくのが、丁寧に描かれています。
    鷲園の母の反応は少し前のBL的拒否反応あるある。あそこまで酷い仕打ちをされながらもお母さんを嫌いになりたくないという鷲園の優しさに胸が痛みました。実家を離れ、自分を理解してくれる大切な人が出来て初めて、親への反抗期を迎えられたのかなと思いました。何にせよ、梅谷の真っすぐな優しさが光る展開でした。
    上巻、下巻共に最後はえちなシーンがあって、それは少々強引な展開にも感じましたが、最後は無事に結ばれて良かったなと思います。
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  • くち嘘 Memories collection‐くちづけは嘘の味完結記念‐

    サガミワカ

    完結記念、ボリュームたっぷり
    ネタバレ
    2026年1月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「くちづけは嘘の味」完結記念、各種特典ペーパーや短編が入った大ボリュームの1冊です。
    1巻からの特典ペーパーや小冊子、短編などが単行本1冊分たっぷり楽しめます。基本は和智と槙尾二人のイチャイチャですが、槙尾とママとの出会いからの関係性(特に槙尾の子供時代)や、杜江と白州との腐れ縁など本編では知り得なかった様子が見られたのがとても良かったです。くち嘘ファンなら必見の1冊です。
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  • やましさの熱に抱かれて 【電子限定特典付き】

    ウノハナ

    これぞ大人のBL恋愛漫画
    ネタバレ
    2026年1月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ドイツに海外赴任していた製薬会社のトップ営業が、帰国直前のクリスマスマーケットで大きなぬいぐるみを抱えた日本人に出会い、期間限定の彼氏として共に過ごす。その相手が実は因縁のある相手だったが、日本に帰ってからも互いに忘れられず続いた関係が本物の恋になるお話。
    異国の地で運命的に出会った相手が、自分が蹴落とした因縁の男だった。まるでドラマのような風景と設定で話が進みますが、これぞ王道の恋愛と言える展開で胸が熱くなりました。仕事に邁進してきた大人の男が、本気の恋に落ち、良心の呵責に苛まれながらも相手に誠実でいようとする。東湖の苦悩と忍への真剣な想いに揺れ動く様子が痛いくらいに伝わってきました。
    このお話の東湖と忍、キャラがとてもいいです。東湖は本当はとても甘えん坊でまっすぐな人。兄が亡くなったことで、目的を達成するために自分を作ってでも無理をしてきた自分をやましいと言って苦しんでしまう真面目な人です。また、忍は冷静で落ち着いているけど、時に強引なほど情熱的で、嘘のつけないまっすぐな人。そんな二人が、共に最愛の相手になっていく様子にキュンキュンしました。
    お話は一見するとシリアスな展開ですが、二人のほっこりするやり取りだったり、たまに入るポップな絵がいい塩梅で物語を明るくしてくれます。こういう所はさすがウノハナ先生だなぁと感じました。ストーリーも雰囲気も展開もこれぞ王道、最高のBL恋愛漫画だと思います。
    この二人、これだけではもったいないです。忍の教授選だったり、時々匂わせられた過去だったりと、まだまだ面白い展開が残っています。ぜひ続編描いてほしいです。もっとイチャイチャしてる幸せな二人が見たいです。
  • fish - フィッシュ -

    三宅乱丈

    予想を超えた結末
    ネタバレ
    2026年1月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「pet」の続編、司とメイリンの奪還を狙う悟とヒロキと、社長代理として会社を動かすジンたちとの長い闘いを描いたお話。
    とにかく難解だけど、どっぷりとハマってしまう独特な世界観。「pet」を読んでからでないと理解をするのが難しいので、必ずそちらから読んで欲しいです。
    物語はジンを主軸とした会社側のお話と、奪還を目指した悟とヒロキの話の二つのお話で展開されます。大きな組織の全てを背負うジンの苦悩と、命からがらギリギリの生活を続けるpetたち。両者の緊迫した闘いが中心に描かれますが、その中で彼らの心を支えてくれた人たちとの絆が徐々に深く大きく影響を残していきます。そしてその闘いは急な直接対決からの両者の和解という急展開で幕を閉じました。前作「pet」でもそうでしたが、起承転結の結の部分がものすごく短く、余韻なくブツっと終わるのが物語としてはとても斬新。それでも最後皆が安堵した顔を見て納得してしまうのは作者様の力量だろうなと思います。
    あんなに激しく闘ってきて、和解なんて考えは1ミリも浮かばなかった展開での結末には、やはり代替わりというのが大きく影響したように感じました。ジンが司やメイリンと一緒にいた時間で築いた絆や周囲の人たちとの信頼が会社の利益よりも大事だと思えたのは、やっぱりジンが女性であり、彼らを家族のように大切に想う母性本能ゆえではないでしょうか。女性ならではの愛と度胸、それがこの根深い闇を解決する糸口になったのは間違いないと思います。彼らが穏やかな幸せを手に入れていることを願う、心揺さぶられる物語です。
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  • ペット リマスター・エディション

    三宅乱丈

    難解な設定だが面白い
    ネタバレ
    2026年1月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 人の脳内に潜り込み、記憶を操る能力者。彼らの力を使って裏の世界で暗躍する会社は、彼らをpetと呼び蔑んでいた。その能力をいいように利用されていたpetたちが自立する過程を描いたお話。
    人の記憶には「ヤマ」と「タニ」と呼ばれる場所があり、petたちは「イメージ」を使って他人の記憶を操作する。この独自の設定がとにかく難解で、その世界観を理解するのにとても時間がかかりました。2巻くらいまでは設定を理解することに頭をフル回転させますが、序盤から物語の伏線も多数練り込まれているので、何度も読み返しながら伏線を復習していく、という独特な読み方になりました。設定は複雑で分かりにくいですが、それはこの独自の世界観が他の誰にも思いつかないような突飛なもので、今まで読んだことのない唯一無二の世界を表現しているからだと思います。一度理解してしまえば、三宅ワールドにどっぷりとハマってしまうことは間違いなしです。
    今作は作者様が言うには三部作の1部と2部とのこと。物語の全てが終わった訳ではないので、最後は悟の強い意思表明で終わっています。今作だけでは消化不良の部分もありますが、petたちがヤマ親から離れ、自分たちで物事を考えていくようになる。そんな彼らの成長と葛藤を見届けると、一つの大きな節目を迎えたのかなとは思いました。
    ヤマ親・林の巧みな戦略と子を想う気持ちがサイキックロマンとして壮大に描かれたこの世界を存分に楽しんで欲しいです。
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  • 穏やか貴族の休暇のすすめ。@COMIC

    百地//さんど/8KEY/孫之手ランプ

    穏やかな異世界冒険ファンタジー
    ネタバレ
    2026年1月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ある日突然異世界に飛ばされた宰相の男が、頭脳と話術を活かして冒険者に転身し、強力な相棒や仲間と共に異世界生活を満喫するお話。
    異世界に飛ばされたという設定で物語が始まるお話で、こんなにもあっさりと現状を受け止め、穏やかにスタートするお話は初めてで新鮮でした。そして、今現在までとにかく話の展開がひたすら穏やかです。魔物との戦いがあっても、偉い人たちとの難しい交流であっても、リゼルは常に冷静で落ち着いていて、難なく問題をクリアしていく。波乱万丈なワクワク感などがないので物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが、平穏な幸せを感じられる物語です。
    BLっぽいというレビューもたくさんありましたが、BLとは違います。描かれているのは男同士の親愛や信頼であり、人間性への尊敬や憧れです。好意を公言し競い合うのは恋愛ではありません。女性の登場も少なく、恋愛要素がないというのも、いざこざが少ない要因だと思います。
    異世界に飛ばされてしまっても、「休暇だと思って楽しみます」と言えるリゼルの心意気が詰まった楽しいお話です。
  • 線上の犬

    墨田モト

    設定活かせず物足りない
    ネタバレ
    2026年1月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 人と人ならざるものの均衡を守る法務省特類種管理局で働く職員と、特類種と呼ばれる吸血族。交わらない世界が交錯していく世界観を描いたお話。
    人と特類種とが共存する世界、そしてそれを管理する松葉と、イギリスから出向してきた謎の吸血族特類種ネイト。設定や世界観の作り込みがとても上手く、そんな二人が相棒となっていくということで、謎の機関エリアスや特類種の力の秘密、二人のバディとしての熟成が同時進行で楽しめるとても面白いお話です。ただ、様々な特類種が登場する割にそれぞれの力などは明かされず、ネイトの特殊な力も、危険性の高さばかりが注目され、実際の力の解明などは全く行われないという不明瞭さのせいで何となくモヤモヤが残る展開でした。設定などを考えるともっと壮大なお話だったのでしょうか。3巻でサクッと終わらせてしまうのでは物足りないし、とてももったいないと思いました。松葉とネイトがバディとしてたくさんの事件を解決していくお話ももっと見たかったです。
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  • ハレとモノノケ

    民俗学の知識は豊富で面白い
    ネタバレ
    2025年12月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 山で一人で暮らす高校生の元に、祖父の知り合いだという不老不死のモノノケが現れ、ケガレを取るために同居するお話。
    ケガレが気枯れという発想の転換はとても面白く、気が枯れないように日常の生活を丁寧に行い、ハレの日という非日常を大切にするという、民俗学的な丁寧な暮らしを送る日々が描かれています。その一つ一つの知識がとても詳しく、一昔前には当たり前に行われてきた日本人の暮らしぶりにも、きちんと意味があるんだということが伝わってきました。
    ただ、ストーリーは相変わらず多くを語らないスタイルなので、キャラの心情だったり、トキと八潮がその後どうなったのかなどは読者の想像に委ねられている部分が多く、受け取り方に幅があるのが気になりました。山に魅入られた血筋のせいで、小さい頃から寂しい思いをしていたことや、それでも自分の側にいてくれたミツや山奥にある実家そのものを大切に思う気持ちなど、八潮の心情を一つ一つ丁寧に汲み取ってきた読者としては、何となく消化不良な部分が残ってしまうのが残念に思います。八潮とトキの恋も少々唐突に感じました。恋愛という枠に収めないという選択もあっても良かったかなと思います。
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  • それは春の終わりに

    野白ぐり

    穏やかな人が情熱を感じるように
    ネタバレ
    2025年12月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 入社2年目の若者が異動初日に出会った先輩社員に心奪われ、恋人になるまでのお話。
    穏やかでThe・いい人の春。人当たりの良さや常に凪いだ感情は、他人への興味のなさからくる無関心でした。そんな春が心奪われたのは一風変わった先輩、中原。遊びから始まった関係性が急速に熱を帯びる様子が丁寧に描かれています。
    中原がなぜ軽い恋愛しかしてこなかったのかや、春の隣人との関係性など、バックボーンや細かい人間関係で気になる部分はありますが、二人の恋心に焦点をビタっと当てたストーリーはなかなかに珍しく面白かったです。何よりも、穏やかな春の恋の駆け引きが何とも上手くて感心しきりでした。相手を追う視線でその気にさせ、子犬のような表情で気持ちをダダ漏れにしてしまう恋愛下手かと思いきや、相手のNOの雰囲気を感じ取るとサッと身を引く潔さ。これは中原も虜になってしまうのも時間の問題だったと思います。本当は甘えたい中原との相性は抜群、二人の甘いやりとりが最高でした。
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  • 君に降る言の葉は【単行本版】【シーモア限定特典付き】

    イズミハルカ

    言葉の選び方が素敵
    ネタバレ
    2025年12月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 本好きの高校生が通学電車の中で偶然出会った自分の大好きな小説の作者が、一度も学校に来ていないクラスメイトで、彼から突然の告白をされたことから始まる恋のお話。
    主人公は恋愛経験のない高校生同士ですが、若さや勢い、ノリとは無縁の、とても不器用で真面目な二人です。本が好きということもあり、落ち着いた静かな世界観が描かれています。
    特に雪人は小説を書くだけあって、自分の気持ちを言語化する為に考えていることがモノローグになっていて、その言葉の一つ一つが迷って悩んで選ばれた言葉たちだからか、とても綺麗に聞こえました。自分が知らない感情を表すために納得できる言葉を探しているその姿は、言葉をとても大切にしていると感じられます。そんな雪人が書いた小説を私も読んでみたいと思いました。
    高校生同士の恋愛で「愛してる」は普通なら違和感を感じてしまうところですが、何だかこの二人にはとても合っていたような気がしました。えちもなく、キスのみの淡い恋模様ですが、こういうのもいいなぁと思える作品でした。
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  • 飴とキス

    秋平しろ

    カワイイお話
    ネタバレ
    2025年12月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 自分に自信がないショップ店員と、そのファッションビルの本部社員が恋をするお話。
    いつもカワイイお話のしろ先生のデビュー作品。やっぱりカワイイ男子の真摯な想いが伝わるキュンが詰まっていました。前田くんはちょっぴり卑屈過ぎるところもありますが、真面目で一生懸命でまっすぐな子。そんな前田くんが可愛くて仕方ない楊井さん。二人の想いが通じ合い、トラブルを乗り越えてラブラブになるまでが丁寧に描かれています。
    前田くんの自信のなさでお付き合いがなかなか上手くいきませんが、憧れていた大好きな人と付き合えても不安な気持ちや、自信が持てない気持ちなど、痛いほど伝わってきました。それを一つ一つ愛情で埋めていく楊井さんはやっぱりとても紳士だなぁと思います。しろ先生の作品の攻めはいつも紳士だし、男同士ということに疑問を持たない真摯な姿勢が素敵です。そして紳士な部分だけでなく、人間らしさもあってとても良かったです。
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  • Subになれたら褒めてやる【単行本版】

    まっけ

    エロさがどんどんパワーアップ
    ネタバレ
    2025年12月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 高級クラブで黒服として働くSwitchの男が、サブドロップしたキャストにかわってVIPの相手をしたことから始まる恋のお話。
    Switch×Domという珍しい組み合わせのドムサブユニバース。東乃がSwitchの要素を活かして黒服として働く設定は上手いなと思いました。元々Sub性が強いのか、Dom値が高い西條と出会い、Sub性が開花していく様子がじっくり描かれ、それがとてもエロくて良かったです。ストーリー的にもSwitchであるが故に互いに躊躇してしまう展開ももどかしくも切なさに溢れて、一筋縄では行かない関係性が伝わってきました。
    ストーリーはとても良かったしエロもたくさんあって満足でしたが、Switchであった悩みの根源やSwitchらしさみたいなものがあまり活かされていないのが少々残念。また、タイトルも西條目線でのセリフのようですが、西條のキャラ設定とこのセリフは不釣り合い。傲慢な感じのこのタイトルが内容とは少しズレているように感じました。とても面白かっただけにタイトルはもう少し吟味しても良かった気がします。
  • たったひとつのことしか知らない

    本田

    友情のカタチは多種多様
    ネタバレ
    2025年12月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 平凡なサラリーマンは、小学生だった時に同級生だった男からの不定期にかかってくる電話にいつも応じている。20年以上も会っていない男との奇妙な友情関係を描いたお話。
    男同士の友情っていいなぁと心から思えるようなストーリー。同級生だったのはたったの3週間なのに、その後20年以上も他愛もない会話をする電話だけで成り立つ友情に男同士らしい関係性が詰まっていました。非通知で不定期にかけてくる赤岩に、どこで何をしているかなんて野暮なことは一切聞かず、ただの世間話を話す藤ノ木。そのことに違和感を感じない藤ノ木の素直さが、危ない橋を渡る仕事をしている赤岩にとっては安心感であり、普通の日常との唯一の接点だったのだと思います。相手のことは詳しく知らないけど、過去に培った友情は本物で、その場限りの会話を楽しむ二人の間には、間違いなく信頼と親愛がある。それがちゃんと伝わるお話でした。特に最後の赤岩の昔と変わらない泣き方を見て、ホッとする気持ちになりました。
  • トレース 科捜研法医研究員の追想

    古賀慶

    最後があっさり、スッキリしない
    ネタバレ
    2025年12月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 科捜研で働く被害者遺族である男が、実の家族が殺された本当の犯人、真相を追い求めながら、日々の仕事に真摯に取り組む姿を描いたお話。
    以前から気になっていたこの作品、全巻無料キャンペーンで一気読みさせていただきました。元科捜研で働いていた方が描いた漫画ということで、科捜研での仕事の様子がとても細かく描写されていて、真実味がありとても面白かったです。
    それとは対称的に、なかなか見えてこない事件の真相と犯人。ミステリーな事件と日々の細かい業務、それが少しずつ真実に近づいていく様子にハラハラドキドキしました。途中で犯人が分かり事件の真相にはたどり着きますが、壇が最終的に捕まっても何だかスッキリしない最後だったのが少し残念でした。事件の真実にはたどり着いたけど、壇のことについては全く謎のままだったからかもしれません。結局彼の考えはブルータルで語られていくのかもしれませんが、こちらでももっと納得出来る解決が欲しかった気がします。
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  • 猫かぶりの恋煩い【電子限定描き下ろし付き】

    園瀬もち

    猫をかぶっても側にいたい健気さがいい
    ネタバレ
    2025年12月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 社内で有名な営業部のエースとこっそりお付き合いしているデザイン部の男が、自宅の水漏れ被害により彼の家に居候することになり、猫被りに耐えられなくなるお話。
    大人の落ち着きがあり公私ともに完璧な亮二と、亮二の理想のタイプである大人っぽくて綺麗な人を演じる瑛。二人のお付き合いはまさに大人の恋愛。だけど実は瑛はコテコテの関西弁を喋るズボラなおこちゃま。亮二に好かれるために一生懸命猫を被っている姿はとてもいじらしいです。
    24時間一緒にいる日々が続き、猫被りが限界になり、ついにはバラしてしまうものの、それすらも実は亮二の掌の上。全てを知って付き合ってたのなら、もっと早く教えてあげてよと思ってしまいましたが、そんないじらしさを楽しんでいたのかと思うと、亮二はなかなかに独占欲の強いタイプだなと思いました。
    激甘スパダリな亮二とまっすぐで素直な瑛。二人の恋愛は可愛くてとても良かったですが、亮二の愛が重めな黒い部分をもっと見てみたかったと思いました。ぜひ、続編でもっと感情を露にする亮二を描いてほしいです。
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  • 牢獄の王子と騎士の密約

    案丸

    BL要素は薄め
    ネタバレ
    2025年12月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 貧しさを理由に兵士に志願した男が第二王子の世話係になり、その王子と共に国家を再建するために奔走するファンタジーのお話。
    前作「籠の中のアステラ」がとても良く、ファンタジーBL作品を描くのが上手い作家様だなと期待して購入しました。前作に比べると、えちシーンは少なく、BL要素も薄め。国家再建のお話が中心で、フェルノとユリウスが互いに惹かれ合っていても、国が安定していないので、恋愛している場合じゃない感が強かったです。ある意味とても現実的だし、抑圧的なんですが、もう少しイチャイチャが挟めたらより良かったのになぁと思いました。
    ただ、やっぱりお話作りがとても上手く、仲間の子供をユリウスの養子にしたり(男同士CPによる跡継ぎ問題)、有力貴族が最後に自爆して反乱解決など、そこに至るまでの伏線作りから回収まで、問題をうまく乗り越えていくストーリーに齟齬がなく、納得の道筋が作られていることに感心しました。ファンタジー世界の作り方も上手いので、今後もぜひファンタジー作品を描いてほしいと思います。
  • 君の夢を見ている

    コウキ。/ARUKU

    SF要素がちょっと突飛に感じる
    ネタバレ
    2025年12月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カフェで偶然出会った男に突然愛の告白をされた出版社の男が、旅行ライターとしてその男と再会し、「予知夢で出会った」と言われ続けるうちに惹かれていく不思議なSFBLのお話。
    予知夢で出会ったと雨森の熱烈なアプローチを受ける由比。雨森が苦労しながらも、由比に会うための旅を続け、その旅が縁で出会い、惹かれ合うというストーリーは運命的なものを感じさせます。ただ、途中からのタイムトラベラー的なお話が出てきてからは、ちょっとSF要素が強すぎて、予知夢という不思議なものはあるけれど、地に足をつけた現実的だった物語が、一気にファンタジーっぽくなってしまってリアルさから遠ざかってしまったような気がしました。
    それでも、由比が、過去の雨森がしてきたことと同じ様に雨森に接していくというお話には健気さや想いの強さが見えて、良かったなと思います。最後の熱烈な告白、そして照れる二人は何だか初々しくて可愛かったです。
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  • 嫌い、大嫌い、愛してる。

    ARUKU

    壮絶すぎる人生が穏やかな笑顔に
    ネタバレ
    2025年12月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 寂れた地方都市でつつましく暮らす作業員の男が、東京から赴任してきたエリート所長に出会い、脅し脅される関係から特別な関係になるまでのお話。
    ストーリーがとにかく壮絶で、劇的な物語です。小さな田舎で優しく素直に生きてきた湊が都会のクズ男凍月に性的搾取されることから始まる地獄。罠を仕掛け、堕ちたところをさらに追い込んで脅し、無理やり関係を続ける日々が描かれた最初の方は、かなり心苦しく、地雷の人もいるでしょう。湊が復讐に舵を切ったことで物語の様相は変わっていき、クズ男だった凍月が自らの恋心を認識し始めると少しずつ二人の空気に甘さが加わります。手段は最悪だったものの、唯一自分を本当に愛してくれる凍月に心を許し始める湊ですが、当初の予定通り凍月の告白を無惨に断って復讐を果たした彼を襲った不慮の事故。そこからの凍月の行動は、自分勝手ではあるものの、湊のために全身全霊で介護する姿には、もうクズ男の影はありませんでした。こんな関係性からでも愛が芽生えていくなんて、無茶ではあるものの、ありえなくもない彼らの背景がちゃんとあって、その全部が設定として上手く活きていて、世界観の作り方がものすごく上手い作者様だなと感心しました。
    最後の描写は夢か現実か意見が分かれるところのようですが、私は現実であると信じたいです。壮絶な湊の人生が、少しでも穏やかで幸せなものであること、またその側には凍月が誰よりも尽くしてくれていることを願います。
  • 0パーセントの花束【電子版限定特典付き】

    三上志乃

    スッキリまとまったとてもいいお話
    ネタバレ
    2025年12月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大企業の社長子息であるが、出来損ないだと言われて自宅の離れで暮らす男と、その世話役の男が、想いを通わせ幸せに暮らすまでのお話。
    出来損ないと言われて父親に放ったらかしにされていた巴と、施設で育ち世話役になった南雲。共に親に見捨てられ、安心を知らずに育った二人が、身を寄せ合って生きている様子に心が苦しくなりました。それでも二人が仲睦まじく暮らす日々にはささやかな幸せを感じました。その日常が壊されつつある苦しさを、笑顔の間に挟む淋しい表情の一コマで伝える手法に胸が締め付けられました。大切な人だからこそ自分に縛り付けてはいけないという巴の優しさ、切なさ。巴を守るために思い悩む南雲。二人の想いは通じているのに、交錯してしまう展開がじっくりと描かれていて良かったです。
    二人の恋は偶然の再会によって、また共に歩む道を選んで幸せに向かっていきますが、多くの人が疑問に思ったのが巴がなぜそこまで蔑まれなきゃいけないのかということ。父親の思いが少し後悔へと傾いたきっかけは何なのでしょうか。親の期待に応えなきゃいけなかった長男の思いや、花を愛でる優しい気持ちを持った巴への長年の対応など、彼ら目線の話もあったらもっと理解が深まったかなと思いました。とはいえ、辛い状況を乗り越え、前向きに生きる巴と南雲が幸せになってホッとしました。
  • まことしやかに舞う花は

    束原さき

    難しい時代のBL作品らしい切なさ
    ネタバレ
    2025年12月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 留学帰りの御曹司と幼馴染みで踊り手の男が、再会し、恋心を再燃させるお話。
    戦争前後の難しい時代、御曹司と花街の踊り手が幼馴染みとして育ち、ちょっとしたすれ違いで疎遠になってしまった幼少期から、互いに成長して再会し、許しを請い、再び想いを募らせる展開。最初はわだかまりをなくすために颯太郎が必死になり、途中からは恋心を意識して互いに惹かれ合っていく姿が印象的です。何と言っても戦争が絡む難しい時代では、男同士結ばれることもとても難しいですが、生きていくことも難しい時代。その儚さが絵柄からとても伝わります。
    許しを請うまでにページ数をかなり取っているのに、その後二人が恋を認識し、戦後会うまではあっという間。同じくらいの時間軸でじっくりと描いて欲しかったなぁとちょっと残念に思いました。また、描き下ろしは不思議系ではなく、その後の二人の幸せぶり、甘さを存分に見たかったです。
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  • Powder Snow Melancholy

    束原さき

    ストーリー上の時間の長さが分かりにくい
    ネタバレ
    2025年12月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大学のミスタコンをきっかけに知り合った二人が、ナンパ目的で参加したスノボ合宿で急接近し、恋人になるお話。
    表紙の儚さと雪山をきっかけにした恋のお話が上手くマッチしていました。イケメンの美しさがとても際立っていると思います。
    ストーリー的に分かりづらいところはなかったですが、知り合ってから3年後に急接近したことなど、サラッと描かれていた部分に膨大な時間が流れていたことに驚きました。仲良しだったわけではないのにスノボ合宿に一緒に行くという今更感が拭えず、そこでノンケの男同士がいきなりえちまでしちゃうことには違和感があります。現実的に考えて、性欲旺盛でも気持ちがついていかない段階でのえちは特殊設定ではない限り少々無理があるかなと思うし、梁井もいきなりは無理なのではと思いました。成川も隙あらばえちなことをしてくるので、二人の想いは真剣なんだろうけど、チャラい大学生のお話に見えてしまうのが残念でした。
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  • 続きはまた夜に

    千葉リョウコ

    会えない時間が愛を育てる
    ネタバレ
    2025年12月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「続きはまた夜に」旧版発売から10年経っての続編。恋人同士として復活してからのその後の二人のお話。
    2巻のみ購入させて頂きましたが、10年後に続編ということもあるんだなと感慨深くなりました。文と崇晴が再び恋人同士になってからがじっくりと描かれています。とはいえ、やっとまた恋人になったのに、二人の様子は相変わらず。憎まれ口をたたき合いながら、仕事に振り回される様は1巻とあまり変わりないかなという印象です。ただ、ほんの少しだけ素直になったり、周りに2人の関係を話したりと、恋人として出来うる限りの努力をしているのが伝わりました。互いに仕事にプライドを持っている2人だからこその関係性が焦れったいけど素敵です。2人が一緒に暮らしたり出来るようになるのはきっと互いの仕事を引退した後なのかなとそんなことまで想像してしまいました。糖度が増した2人が見れて良かったです。
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  • 明日はどっちだ!

    山本小鉄子

    ケンカとエチと友情と…DKらしい勢い
    ネタバレ
    2025年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ おバカだけど明るく可愛い美少年と、その隣に住む無口で無愛想な幼馴染みが恋人になるお話。
    今回も小鉄子ワールド最高です。チビで可愛い星とイケメンだけど無愛想な狂犬兄弟の弟顕。片想いの時間は焦れったい場面も多くエロも少なめですが、恋人になってからの甘々なイチャイチャは本当に眼福です。ストーリー的には高校生が主人公なので、ケンカに明け暮れたり色々な人と友情が芽生えたり学校生活を楽しんだりと、若者向けなお話が多いですが、基本的には星と顕の互いの長年の片想いからの好き好き度が高いので、飽きることなく楽しく読めると思います。小鉄子先生が描く受け男子は、可愛いのに漢気があり、えちな雰囲気では小悪魔のように煽ってくる最強のクソかわ男子。それに振り回される顕もイイし、背中に飛びついちゃうくらい好きが溢れる星もとっても可愛いです。
    兄CPの今後や土佐山田家の親の問題などまだまだ気になる要素はたくさんあり、今後の展開が楽しみです。
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  • お参りですよ

    山本小鉄子

    美形兄弟僧侶の恋模様
    ネタバレ
    2025年11月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 商店街の端にあるお寺のお坊さん兄弟のそれぞれの恋模様が描かれたお話。
    今回の小鉄子先生ワールドはお坊さんが主役。とは言っても堅苦しいものではありません。全10巻とおまけの1冊、あっという間に読んでしまいました。毎回違った世界観なのに、どっぷりとハマって、夢中で読み進められる勢いがあるのは素晴らしいです。
    優しくて可愛い天使のような優慈と三郎のほんわかカップルももちろん素敵でしたが、やっぱり注目は賢慈とよっちゃんの恋模様ではないでしょうか。あんなに横暴でわがままな賢慈を一途に想い続けるよっちゃんが最初こそ不憫で仕方なかったですが、少しずつ賢慈の気持ちが分かりやすくなってきて、「よっちゃん、頑張ったね」と皆が心から思ったはずです。ラブラブな弟CPとは全く違った二人の恋にハラハラドキドキさせてもらいました。商店街の青年団という生活に密着した設定だったのもとても良かったと思います。
    こんなに素敵なお話が完結してしまったのがとても残念です。たまにでいいので、2CPの様子を見れたら嬉しいです。
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  • 父の愛人 【電子限定特典付き】

    塩味ちる

    ノスタルジックな表紙に一目惚れ
    ネタバレ
    2025年11月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 小説家の父と高校生の息子の父子家庭の元にやってきた優しく料理上手な家政夫。男三人で過ごす平穏な生活の裏に隠された秘密の関係を描いたお話。
    タイトルは不穏ですが、不倫や浮気の話ではなく、大人のしっとりとした純愛を描いています。ストーリー的にいきなりエロいシーンから始まりますが、そこに至るまでの純平の働きぶりはとても真面目で、仁井名父子を支えるための行動で互いにいい信頼関係が築けているのが伝わります。
    ただ、純平と國彦の関係は、時間の経過と共に爛れたものになっていて、お互いの気持ちに齟齬が生じていました。そこで起こったのが息子晴輝に関係がバレるという一大事。でも、それをきっかけに、無口な國彦の本音を晴輝も純平も知ることが出来て、より関係性が深くなったと思います。國彦が無口で無表情なので、気持ちが分かりにくい部分はありますが、その静かさが落ち着いた大人の艶っぽさを上手く表現していると思いました。晴輝も純平の周りの友達もとても理解のある人たちで、二人の幸せを共に喜んでくれているのが良かったです。年下のガチムチ男子が、乙女で一途という設定が最高でした。
  • 捨てる紙、拾う春【単行本版】

    三河尻あび/.Poika編集部

    恋というより人間愛
    ネタバレ
    2025年11月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 不摂生な生活を送る中年の脚本家と料理と本が大好きな高校生が、スーパーでの偶然の出会いをきっかけに人生のパートナーとして共に歩んでいくお話。
    中年のくたびれたおじさん南雲と世話好きな爽やか高校生春来。普通に生活をしていたら接点がなかった二人が不思議な縁で仲良くなっていく過程に心が温かくなります。おせっかいで人懐こいけどたまに強引な春来と、優しく全てを受け入れる南雲の性格がとにかく相性が良く、のんびりまったりとした日常に幸せを感じます。
    二人は最終的に恋人になりますが、エロさや恋愛独特のドキドキなどはほとんどありません。それでも、共に過ごす時間に幸せな空気が流れているのは感じ取れます。穏やかで温かな二人に心癒される作品です。
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  • 新刊、刷り上がりました!

    藤峰式

    印刷所のお仕事が勉強になる
    ネタバレ
    2025年11月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 憧れの印刷所で営業として働く男が大好きな月刊誌の担当に。意外と知らない漫画の出来る工程を印刷所で働く人の目線で描いたお話。
    漫画家や編集さんのお仕事話は色々読んだことがありましたが、印刷所目線のお話は初めてで新鮮でした。印刷所のお仕事もこんなに漫画と密接に繋がっているとは思わず、驚くことが多かったです。
    お仕事の流れも興味深かったですが、子撫川の仕事に対する姿勢にも刺激を受けました。彼のように大好きな仕事に就けた人の多幸感も伝わってきたし、後輩の氷見のように望んだ仕事ではなくても、熱く指導してくれる先輩に出会えた幸せを感じることも出来ました。とても面白く、前向きな気持ちになれる作品です。
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  • どっちもどっち

    柊のぞむ

    ギャグ要素強め
    ネタバレ
    2025年11月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大手企業ツインタワーのA棟B棟それぞれのトップに君臨するイケメン二人。正反対な性格の二人が出会い、恋人になる過程が描かれたお話。
    元々は短編、読み切りの形式だったのでしょうか。最初の方はストーリー性は薄く、尾崎・円谷のケンカップルぶりをギャグ要素強めな展開で短く描いたお話が多かったです。そのため、ノリや絵柄の好みが合わないと脱落しやすい作りになっていると思います。
    ただ、長く続いたことで、周囲の人のキャラやそれぞれのバックボーンなどが肉厚に語られるようになり、どんどん面白くなってきました。基本的に明るいストーリーなので読みやすい作品です。
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  • ほんと野獣

    山本小鉄子

    ただイチャイチャしてるだけなのに
    ネタバレ
    2025年11月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 実直な警察官と可愛い顔をしてるけど凶暴なヤクザとの究極のロミジュリ愛を描いたお話。
    絶対ありえない警察官とヤクザの恋愛。輝の一目惚れから始まり、猪突猛進でアタックし、あっという間に恋人に。くっつくのも早く、そこからはずっと二人のイチャイチャを見ているだけなのに、不思議なことに全く飽きないのがすごいです。一般的にありえない組み合わせだからこその難題が次々と降りかかるのに、二人は難なくそれを乗り越えて最後は甘くイチャイチャする。そして少しずつ周りの人を巻き込みながらどんどん愛が深くなっていく過程が本当に素敵で、読んでいて面白いし幸せを感じられるお話です。もはや永遠に続いて欲しい作品です。今後の二人にも期待しています。
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  • 医學生 神戸朔太郎の解剖カルテ

    綾峰けう

    とても面白いのに
    ネタバレ
    2025年11月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 奇怪な事件に遭遇した警部が、帝大医学生の死体を愛する少年と共に事件を解決していくお話。
    ちょっと昔の時代設定に、警察官と医学生が相棒を組んで摩訶不思議な事件を解決していくミステリー。良くありそうな設定と展開ですが、随所に工夫があって、とても面白い作品に仕上がっています。中でも、内臓や死体をこれでもかというくらい丁寧に細密に描いていて、グロテスクな反面、ストーリーに重みや厚みを出していて、作者様のこだわりを感じました。
    天野が女人禁制の警官になっていることや、朔太郎が母の頭部を持ち続ける理由など、謎をたくさん残したままで2巻完結。打ち切りなのか、作者様の体調不良なのかは分かりませんが、とても面白かったので本当に残念です。今後、続きが読める機会があったらぜひ読みたい作品です。
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  • SEX PISTOLS

    寿たらこ

    唯一無二の設定が面白い
    ネタバレ
    2025年11月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 突然「斑類」に目覚めてしまった普通の高校生が、野獣と言われる先輩に目をつけられ、どんどん深淵にハマっていくお話。
    昔からあるこの作品が今でも多くの人に好まれる理由が分かる、唯一無二の設定が面白いです。オメガバースやドムサブに負けないセクピスの世界観。ヒトには「人類」と「斑類」がいて、斑類にも種類があり、ヒエラルキーがある。そんな設定と個々のキャラの性格が上手く溶け合って、ハチャメチャでドタバタな展開も楽しめるストーリーになっています。
    ただ、ノリ夫と国政の話から周囲の人たちの話へと次々と広がっていき、過去の話まで入ってくる風呂敷の広げ方には少々疑問が残りました。作者様にははじめから想定していたお話かもしれませんが、人魚が出てきた辺りから世界観が広がりすぎて、壮大になりすぎてしまったように感じます。ようやくノリ夫と国政に話が戻ってきたかと思ったら、想定外の初エッチとノリ夫の恋心はゼロに。振り出しに戻ったような気分で、全然進んでない二人にヤキモキしてしまいました。せっかくの唯一無二の設定、もっと純粋に楽しみたいです。
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  • 酒と涙と男とニャンコ

    小野ユーレイ

    渋い男たちとニャンコの戯れ
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 猫ロスから立ち直れない「葬儀屋」と呼ばれる殺し屋と、突如転がり込んできた頬に傷のある男。ハードボイルドな男たちと猫が贈るハートフルなお話。
    小野浜こわし先生の別名義作品、BL要素はないですが、渋いイケオジばかりが登場するお話です。殺し屋と訳アリの元刑事が、猫好きが集まるバーで偶然出会ったところからお話が始まります。
    ストーリー展開はミステリー調で、少しずつ内容が明らかになっていくシリアスなものですが、そこに猫と周りのサブキャラたちがいい味を出して参加してくるので、ギャグ調で進んでいきます。そのため、最後はだいぶハードですが重くなりすぎず、読後感はニャンコを愛する男たちの悲哀と一途なニャンコ愛が印象に残り、嫌な感じはありません。
    イケオジな男が猫にメロメロになる姿が可愛くて、こんな男たちにも癒しは必要だよなと思わせてくれる作品でした。
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  • シティ・ライツ・バースデイ【電子限定描き下ろし付き】

    本郷地下

    世界にオメガバース設定が本当にあったら
    ネタバレ
    2025年11月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 幼少期に出会った運命の番を捜すΩの男と、そのΩの役に立ちたいと、一緒に捜すことを提案したβの男。運命を否定しない二人の運命ではない本物の恋のお話。
    今までオメガバースを色々と読んできましたが、一番私たちの世界に近い世界線が描かれていると思いました。偏見や差別が強く描かれることもなく、発情に左右されすぎることもない。その他の部分を普通の世界に溶け込ませ、強烈な性設定を排除したからこそ、運命だけが色濃く残り、特別なものとして印象づける。そして、その運命にまっすぐに向かうからこそ生まれる、運命ではない感情。運命と現実の狭間で起こる切ない想いが悲しくて優しい。感情が揺さぶられ、考えさせられるお話でした。
    運命の相手に会いたいという希望を頼りに生きてきたまほろ。それは蓮も同じで、二人にとって運命は生きる糧だった。だけど、生きていく過程で得たかけがえのないものを大切にしよう、そんな選択ももちろんあるんだという当たり前のことに気付かせてくれる温かいストーリーが胸に響きました。
    そして、この作品の素晴らしさをあとがきで作者様自らが簡潔にまとめられていて、その言葉選びがまたとても素敵でした。今まで読んだどのオメガバースよりも全てが現実的な作品だと思います。
  • 恋する暴君

    高永ひなこ

    3歩進んで2歩下がる
    ネタバレ
    2025年11月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ホモが大嫌いで凶悪強暴な先輩に4年も片想いを続ける大学生が、千載一遇のチャンスを利用して先輩と一線を越えたことをきっかけに恋人になろうと努力するお話。
    何かの続きものなのかなと思わせるストーリーの始まりでビックリしましたが、「チャレンジャーズ」という先輩の弟が主人公だったお話が先にあるようです。なので、森永の長い片想いの始まりは不明でしたが、距離を少しずつ縮めようとする過程が描かれています。
    猪突猛進な森永と、暴力と暴言で真っ向拒否の先輩。こんなに拒絶を公言している人は初めてでした。ただ、拒絶はしているものの、森永という人の能力や真面目さ、人としての良さにはちゃんと向き合い、恋愛とは切り離して人付き合いをする先輩の優しさに、彼の真っ直ぐな人柄を感じました。とはいえ、ちょっと近づいたかと思えば、その倍以上の残酷さで反発があるので、森永も良くめげないなぁと呆れるくらいでした。
    それでも寄り添って歩もうとする二人の姿には、愛と互いへの深い思いやりが感じられました。恥ずかしがり屋で天の邪鬼な先輩が、大嫌いだと拒絶する男同士の関係に思い悩みながらも受け入れることへの勇気や、公私ともに先輩に尽くし、先輩の気持ちを取りこぼすことのないようにいつも想像し、絶対的な愛で側にいる森永の一途すぎる想い。本当に少しずつですが、変わっていく関係性にハラハラドキドキさせられました。我慢強さと根負け具合、その絶妙なバランスに多くの人が魅了されると思います。いつかは、先輩の口から「好きだ」と言う言葉が聞ける日を、森永と共にのんびり待ちたいと思います。
  • 恋知らずの神様に捧ぐ 番外編 Night Wear Challenge!

    滝端

    何だこの可愛すぎる生き物は!!
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「恋知らずの神様に捧ぐ」の同人誌番外編、彼パジャマに緊張する佐後と、その姿に静かに興奮する浮津のお話。
    とにかく佐後が可愛すぎます。神様と崇める浮津とのイチャイチャに慣れず、全てにおいてメロメロになる姿。そしてその姿に可愛いがダダ漏れているのに全く気付いていない鈍感な佐後。それを「何だこの可愛い生き物は…」という愛しい目で見る浮津。どこを読んでも幸せが溢れていて、読んでいるこっちが恥ずかしくなるくらいのラブラブっぷりが描かれていました。ページ数が多くなくても、こんなにも幸せで満足した気持ちになれるんだなと改めて実感しました。もっともっと二人の幸せな姿がみたいです。待ってます!
  • わが美しきヴィクター【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

    鹿島こたる

    これぞ耽美絵
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 財閥の御曹司が暇つぶしに闘技場にいた野蛮な獣のような男を買い取り、理想の人間に調教できるかの賭けをする。そんなゲームのような日々から、互いに焦がれる相手になるまでを描いたお話。
    これぞまさに耽美BLとでも言うのでしょうか。まつげバサバサで、ギリシャ彫刻のような身体、上流階級の優雅さを表した日々の中で、エロティックに交わるブラッドとヴィクター。ストーリーは少々ありきたりですが、ブラッドの振り切ったワガママぶりと、ヴィクターの妄信的な想いが熱く交錯して、甘美で激しいえちの数々として描かれています。そのえちの美しさと、力のこもった数ページにも及ぶ愛の営みが本当にエロくて、読み終わる頃には世界観にどっぷりと浸かっていました。ワガママブラッドの顔が優しくなったところに、彼の愛が見えたかなと思います。
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  • 僕と魔女についての備忘録

    三つ葉優雨

    坊の成長備忘録
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃、森で魔女に拾われた男の子が、「備忘録」として魔女と過ごす愛おしい日々を綴った成長記録を描いたお話。
    可愛くて雰囲気のある絵とストーリーがとてもマッチしていて素敵でした。冒頭の流れから、坊がいつか先に死んでしまうのは分かっていましたが、そこに至るまでの思いがけない僕の過去に驚きました。そんなに深い話になるとは思わなかったので、展開としては意外性があると思います。
    最後は涙なしでは読めないお話になりますが、何と言ってもこの作品の良さは坊が小さい頃から結ばれるくらいまでの若年期にあります。小さい頃はとにかく可愛い坊。しっかり者で優しくて冷静なところも素敵ですが、やっぱり一番は紳士なところでしょうか。坊の精神的な大人っぽさが紳士的な姿で見事に表現されていました。可愛くてカッコよくて一途な坊。そんな坊を見てるだけでとても幸せな気持ちになれました。幼少期の坊と魔女さんと蛍の3人の姿をいつまでも見ていたかったです。
    いいね
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  • The Movie

    中田アキラ

    それぞれの好きポイントの違い
    ネタバレ
    2025年11月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「リフレイン」のその後の二人を描いた短編です。
    本編よりもだいぶ距離感が近くなり、恋人同士の雰囲気が漂っていて、とても良かったです。
    内容的には、えちのムービーなんて喧嘩の一端になりそうなものですが、朝日は意外な反応を示します。優は普段と違うエロエロな朝日の姿が好きだし、朝日は最中の優の声が好き。とても興味深い性癖だなと思いました。
    いいね
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  • リフレイン

    中田アキラ

    運命のいたずら
    ネタバレ
    2025年11月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 財布を落として困っていたところを助けた年下の大学生が、かつて好きだった相手の弟だと知って戸惑うものの、互いに惹かれ合い恋に落ちるお話。
    こういうのを運命のいたずらとでも言うのでしょうか。かつて好きだった人の弟と偶然知り合い、何故か懐かれ親しくなってしまう。出会ったことが奇跡的なものですが、朝日は早々に気付きながらも仲良くなっていくのには複雑な思いがあっただろうなと感じました。優の方も、偶然出会った人との恋の予感は普通なら楽しめるものなのに、また兄に負けてしまうのかと、ツライ思いを抱えてしまうのが切ない展開でした。
    知ってしまった現実はとても苦しいものでしたが、彼らの未来が明るいことに救われました。過去は複雑であっても、皆が好きな人と結ばれたのだから、きっと幸せになれるだろうと思います。
    兄弟はあまり似ていませんが、恋愛に対してフラットな考え方を持っていたり、好きなタイプが同じだったり、やっぱり血は争えないなぁと感じてしまいました。
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  • 落花と破鏡の

    里つばめ

    それぞれに抱えるものは暗くても
    ネタバレ
    2025年11月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 仕事で体調を崩した男が友人の勧めをきっかけに長年離れていた地元に戻り、そこで幼馴染みの男と再会することから再燃する恋と人生のお話。
    「GAPS」などスタイリッシュな大人たちのテンポのいいお話が印象深い里先生。こちらの作品はイメージが180°変わるしっとりとしたお話です。
    自分の不注意で姉が死んでしまったことに負い目を抱える真智と自分を捨てた母親からお金をせびられることに苦しむ然。まさに、「落下枝に帰らず破鏡再び照らさず」の二人。死んだ人は生き返らないそのツラさと、一度壊れた関係は二度と戻らないことに藻掻く二人の姿が見事に表現されていました。
    幸せになっていいのかと悩み、幸せから目を背けていた二人が、再会し、互いの想いを自然と受け入れるようになり、ようやく前を向けるようになって安心しました。相手を幸せにしたいという目標が二人を幸せに向かわせてくれると思うと、恋愛する気持ちのパワーは計り知れないなと思います。多くを語る二人ではないですが、想い合う気持ちがじんわりと伝わってきました。
    もしわがままを言えるならば、二人の学生時代が見てみたいです。当時の二人の想いや距離感など垣間見れたら、この数年後に二人がくっついた話の解像度が上がる気がします。
  • 東京似非紳士倶楽部

    里つばめ

    今後に期待
    ネタバレ
    2025年11月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 名家の御曹司たちが集う会員制の紳士倶楽部を舞台にしたお話。
    大好きな里つばめ先生の作品、相変わらずイケメン揃いでした。ただ、いつものようなストーリー性はあまりない作品で、お金持ちの御曹司たちの道楽をただ眺めているような感覚だったのが残念です。登場人物も多すぎて、誰がどんな人なのか、どんな関係性なのかを把握する前に物語が終わってしまった気がします。もはや、本編は別にあり、長い描き下ろし作品を見ているかのようでした。
    せっかくのイケメン勢揃い、一つ一つのCPにもっとスポットを当てた短編集だったら、関係性も見えて面白いかなと思います。今後、彼ら全員が幸せになるまでを見届けられるよう続編を描いてほしいです。
  • 誰か夢だと言ってくれ

    みっしぇる

    ファンタジーな夢物語を少女漫画路線で
    ネタバレ
    2025年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 低身長がコンプレックスの高校生が、高身長イケメンに可愛いと言われムカついていた矢先、夢の中でそのイケメンに抱きしめられるような不思議な感覚を持つようになり、恋に発展するお話。
    ファンタジーな少女漫画に近いBL作品です。眠るとぬいぐるみの中に意識が入ってしまうという不思議なストーリーを中心にした高校生CPのほのぼのとした日常が描かれています。男同士ということや摩訶不思議な体験については深く触れられず、少女漫画的なノリでお話が展開されます。途中で兄CPの話が中心になったり、父の少々暗い過去も出てきますが、基本的には明るく軽く読めるので、BL初心者さんには読みやすい作品だと思いました。
    ただ、ファンタジーな部分は深掘りされず、そういう展開を楽しめるノリがないと面白さを味わうのは難しいと思います。BL読者様はリアルを求める傾向が強いので、少女漫画が好きな方の方がハマるかも。ファンタジーもエロも好きな方にはオススメです。
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  • 大好きな妻だった

    武田登竜門

    こんな別れは嫌だ
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いつも仲の良かった夫婦に訪れた妻の病気。残された命の時間を過ごす夫婦のそれぞれの想いを描いたお話。
    レビュー件数も多く、評価も高いこの作品。短編で高い評価を受けることはとても難しいので、ずっと気になっていました。読んだ感想としては、賛否両論あるだろうなというのが率直な思いでした。
    色々な考え方はあると思いますが、私が昴ならこんな風にして欲しくなかったと思いました。真実を知らないまま千香が亡くなったら、確かにその一瞬はホッとしてしまうでしょう。でも、時間が経てば経つほど、後悔する気がします。大好きだった人との楽しい思い出すらツラく、彼女を好きになったことまでもを悔いて、幸せな最期を迎えてやれなかった自分を責めて、いつまでも前に進めないのではとすら思います。大切な人を失うことは確かに辛いことです。でも、その人との別れが予想より早く来てしまっても、楽しい思い出、素敵な思い出がたくさんあればあるほど、前を向いた時に強くなれる気がするのです。良い昇華は嫌な思い出よりもいい思い出の方がしやすいのではと思います。
    最後に千香の本音を知ることが出来て、二人がちゃんと向き合えたのは良かったですが、千香の行動には賛同できません。昴のことを本当に思いやるなら、最後までいつもの千香で一生懸命生きる姿を見せ、一緒に闘って欲しかったです。
  • SV、恋の進捗について。

    中田アキラ

    優柔不断は優しさか逃げか
    ネタバレ
    2025年10月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「店長、恋です。」のスピンオフ、米村と安藤のその後が描かれたお話です。
    前作から、関係性をはっきりさせないまま付かず離れずの米村にずっとモヤモヤしていました。西山の時も、安藤の時も、今作登場の三津原の時も、いつも世話を焼くだけ焼いて、自分の気持ちに鈍感なフリをしたり、自分の気持ちをはっきりと告げない米村の姿勢は、本気で向かってきている安藤には腹立たしくてしょうがないのが痛いくらい分かります。好きだと言ったり恋人同士になることに極端に臆病で、優柔不断に振る舞うことを歳のせいにする米村にズルさを感じたくらいです。確かに最後は大人の責任になりますが、責任逃れをするような姿ばかりを見せて、自分で追うことを諦めてはダメでしょう!?、と私も米村を叱りたくなりました。今作でやっと一歩前進しましたが、安藤の成長の方が目立ちました。もっと大事なことは言葉にして相手に伝えて欲しいです。そうじゃないと、いつか安藤に捨てられてしまうのではと心配になるくらい、米村は困ったさんだなと思いました。イラッとはするけど、あれこれ口を出したくなるようなキャラ作りはある意味とても魅力的。作者様の作り込みに感心しました。
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  • 店長、恋です。

    中田アキラ

    こんなコンビニ近くに欲しい
    ネタバレ
    2025年10月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 新米コンビニ店長が古株バイトに手を焼いていたが、共に行動するようになって急接近した二人の関係性が変わっていくお話。
    コンビニ店員の恋が3CP入っています。最初の西山と東野の話が面白く、もっと二人のラブラブが見たかったです。2つ目はSVの米村のお話。最初の東野×西山の時は当て馬だった米村が新人バイトの安藤とイイ感じになるというもの。1つ目の登場も含め、全体的に米村率が高い一冊でした。作者様のお気に入りキャラなんでしょうか。私は東野×西山CPが好きだったので、読めば読むほど印象が薄くなっていくのが残念でした。もっと西山を掘り下げて欲しかったです。
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  • レディ&オールドマン

    オノ・ナツメ

    兄弟喧嘩の行く末
    ネタバレ
    2025年10月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ロサンゼルス郊外のダイナーの娘が、100年の刑を終えて出所したという男と出会ったことから始まる摩訶不思議なオカルトと様々な人たちに出会うお話。
    ストーリーが面白いと評判のオノ・ナツメ先生。オールドアメリカンな舞台と謎が謎を呼ぶストーリー展開が、絵の雰囲気ととてもマッチしていて良かったです。内容的には登場人物がやや多く、警察だけでなく、裏の組織や政治家なども絡む複雑なもので、人物相関図が欲しくなるような展開でした。また、シンプルなイラストが素敵ですが、人物が似たりよったりになり、見分けるのが少々難しかったです。
    不死ではないが不老のロブとその弟のラス。最終的には彼らの兄弟喧嘩を謎の不老集団がごちゃごちゃにしたことが一連のきっかけでした。まさに世紀を股にかける無言の兄弟喧嘩。その答えにたどり着くまでの長いやり取りにそれぞれの人生が詰まっていて面白かったです。
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  • クソアンチ・ラブデストロイ 【電子限定特典付き】[デジタル修正・コミックス版]

    さきしたせんむ

    クソアンチシリーズは面白かった
    ネタバレ
    2025年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 粘着気質の過激なアンチファンとイケメン作家のエッチでひねくれた愛のお話。その他、短編集です。
    とってもエロくてとっても過激な一冊とのことで興味が湧いて購入しました。最初に入っているクソアンチシリーズはぶっ飛んでるのに、お互いの愛情を感じられる変態さが最高でした。浩平はアンチだと言いながら、好きがダダ漏れで、だけど最強に口が悪くていつも罵詈雑言ばかり。それを簡単に丸め込む氷室には懐の深ささえ感じました。一冊全部このシリーズで読みたかったです。その他の短編はえちの為の短編でストーリー要素はほぼないのが残念。それでもクソアンチの二人が読めたので楽しかったです。
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  • Perfect Crime

    梨里緒/月島綾

    完全犯罪というには軽すぎる
    ネタバレ
    2025年10月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 社内の上司と7年も不倫を続けている住宅メーカーのプランナーが、香港から異動してきたデザイナーに不倫を見抜かれ、やめるように言われ続けるうちに、その男に恋に落ちるお話。
    全巻無料キャンペーンで最後まで読みましたが、とにかく恋愛まみれの会社で嫌だなと思いました。香織と遥斗、冬木と沙織の四角関係だけならまだしも、周りにいる人全てが恋愛感情ありきの思惑で行動していて、自分の知らないところで様々な人が繋がっていて情報がダダ漏れなのが恐いと思います。香織と冬木の不倫も、本人たちは隠し通していたつもりのようですが、周りの人皆が気付いていたかと思うと恥ずかしいです。
    ただ、7年も不倫を続けていたのに、遥斗の横やりであっさりと別れたことに尻軽感を感じた人も多いようですが、それについては私は納得感もありました。7年も不毛な恋愛を続けていると、鬱屈としてくる想いもあるだろうし、私はこれで幸せなんだと意地のように思い込みたくなるのだと思います。そして、やめるように進言してくれる人もいない中で、強引な手法ではありますが、やめるきっかけを与えてくれた遥斗の存在がある程度大きくなるのは必然だと感じました。
    とはいえ、いい大人が恋愛に振り回されすぎているのは残念。登場人物全員が恋愛脳なので疲れてしまいます。完全犯罪というよりは恋の罠くらいが妥当かなと思いました。
  • おしどり縁結び商会へようこそ

    阿部あかね

    縁結び商会としての仕事は少なめ
    ネタバレ
    2025年10月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ゲイのカップルが営むゲイ専門の恋活相談所での様々な出会いを描いたお話。
    上巻は主に縁結び商会で出会った人々が幸せを掴むお話、下巻は縁結び商会で働く豪と宇楽の出会いを描いたお話がメインです。ストーリー自体は面白いし、人と人との奇妙な縁の繋がりを感じられて良かったです。
    ただ気になる点もありました。まず、『マッチング率120%』を謳う理由や根拠がなく、縁結びのお仕事自体はあまり描かれていないこと。その仕事ぶりや、人を見抜く力など秘密があるのかなと思っていたのですが、特にそういった要素はなく、偶然の出会いが上手くいったように感じられました。そして、下巻は主に島田、豪、宇楽の3人のお話であること。確かに豪と宇楽の馴れ初めは気になりましたが、思っていた以上にその話が長い。更には、島田の存在感が強すぎて、豪と宇楽のラブラブが希薄に感じられました。3Pシーンも多く、地雷の人は要注意です。縁結び商会を開いた経緯なども分からず、お話のテーマが中途半端になってしまったのが残念でした。面白いテーマだったので、たくさんのCPが成立するところが見たかったです。
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  • KING IS DEAD【単行本版】

    芽玖いろは

    3CP勢揃いのホスト祭り
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ホストシリーズ4作目、邑のホスト引退までのお話と3CPのその後が描かれたお話。
    前作「ウルフハウンド」で消化不良だった邑のお話が読めると期待しましたが、描いてあるのは彼らの日常でした。邑と弥勒の関係性が確実なものになったのか、ちゃんと愛が生まれたのかを確認したかった思いが強かったので、何となく拍子抜けしてしまいました。しかも、オーナーになったはずなのに、何だかんだでお店に出ている邑。2号店を出すにしても、結局自分が表に出てしまっては引退したという話も霞んでしまうのではと思います。弥勒も経済学部だったのに弁護士になっていて、あちこちにお話の齟齬があったのが気になりました。
    邑のお話は疑問が残りましたが、赤と青のCPのその後はラブラブでとても良かったです。
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  • ウルフハウンド【単行本版】【シーモア限定特典付】

    芽玖いろは

    新宿No.1の男とその忠犬
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ホストシリーズ3作目、「青くて苦い」に出てきた天王寺邑と黒服弥勒との忠実な主従関係から特別な存在になるまでのお話。
    ついにラスボス邑にたどり着いたホストシリーズ。「青くて苦い」より更に昔の、邑がホストNo.1に君臨していた時代のお話です。前作のミヤとのやりとりから、精神的にも性格的にも一番ねじれ曲がった人だと感じていた邑。母親に殺されかけた経験から、信じられるものがお金だけになってしまった悲しい過去がありました。過去の出来事は同情に値しますが、何よりも悲しいのは感情が死んでしまったこと。人を魅了したり、人に寄り添ったり出来るのに、そこには彼の温かい感情が存在していないのが切なかったです。
    そんな邑にとって、絶対の主従関係を誓う弥勒と一緒にいることは、やっと得られた安心感なのかもしれません。愛を怖がる邑に、忠実に付き従う弥勒。その構図への信頼感が特別を生んだのかなと思いました。
    とはいえ、ラスボス感ありありの邑のお話だっただけに、もっと彼の心が動いたところが見たかったです。何となくパートナーに昇格して終わりでは、ちょっと物足りなく感じてしまいました。また、最初に現在の弥勒を見かけたという描写があったので、最後は同じように現在の二人の様子が分かる描写が欲しかったです。
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  • 青くて苦い

    芽玖いろは

    名前をつけるなら「好き」と
    ネタバレ
    2025年10月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「赤くて甘い」のスピンオフ、有朋が居候していた同僚のタマとミヤの二人の恋のお話。
    ホストシリーズ2作目ですが、スピンオフでは珍しくスピン元よりも過去のお話です。その為、スピン元を読んでいなくても全く問題なく読めるし、最終的に二人が仲良く暮らしているのが分かった上でのお話なので、仄暗いストーリーですが安心して読めます。
    前作の明るい雰囲気とは違い、タマとミヤが徐々にギスギスしていくのが苦しい展開です。ミヤの一途な好きが献身的だけど自虐的で、自分に向けられた好意ではないと誤解しているタマがイライラする気持ちが分かります。自分が立ち入れない過去を軸にして生きているミヤを見ていると、邑との間の深い絆を感じてしまうのは当然のこと。このモヤモヤでタマはミヤを一度は突き放しますが、本当のミヤの想いに気付いてからは再び必死に追いかけて心配してくれて、タマの優しさにジンとしました。結局、ミヤもタマも求めていたものは愛で、きちんと向き合える相手で良かったなと思います。
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  • 赤くて甘い

    芽玖いろは

    赤面症とホスト
    ネタバレ
    2025年10月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 自分の太客を逃すことになったホストが、その原因となる歯科医の顔を見に行くと、その男は赤面症だった。常に隠していた素顔が可愛かったことがきっかけで、特別な感情を抱くようになるお話。
    ホストシリーズ1作目、赤面症の歯科医野田とそれを治そうとするホストの有朋のお話です。医者とホストという組み合わせは珍しくありませんが、赤面症で縮こまる医者と、その赤面症を治そうと尽力するホストというチグハグな関係性が面白いです。二人がお互いを特別に思う過程がややあっさりとしていますが、自分の赤面症に苦言を呈すのではなく、きちんと向き合ってくれた有朋に対する野田の信頼や、ホストという職業故に自分の言動の信頼度が薄いことに思い悩む有朋の様子などからは、お互いを大切に想う気持ちが伝わってきました。気持ちが通じ合ってからのちょっとたくましくなった野田も良かったです。
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  • 闇金紳士のキケンな悪癖【単行本版/電子限定おまけ付き】

    さとう蜂子

    ドSな闇金社長は溺愛紳士
    ネタバレ
    2025年10月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ No.1売り専ボーイが元カレの借金の保証人になっていたことから、怪しげな闇金社長に目をつけられ、一緒に仕事をするうちに自然と惹かれていくお話。
    売り専ボーイ純也は、体を売っている割にあっけらかんとしていて明るい性格。闇金社長の恩田も限りなく裏の世界に近いところにはいるけど、ヤクザではなくカタギ。設定から考えると薄暗い雰囲気が漂いますが、意外にざっくばらんとしたお話です。
    ストーリーはあっさりとしていますが、キャラはとても作り込まれていて良かったです。特に恩田のカッコ良さ。俺様気質の中に優しさがあり、純也に対しての独占欲は愛情の表れで、熱のこもった目で見つめてくるえちは完全に恋人仕様。そんな恩田も、純也の天然な煽り発言に度々メロメロにされていて可愛かったです。
    ただ一つ、タイトルの「危険な悪癖」というのがイマイチどの部分を言っているのかが分からなかったのが残念。もっと溺愛や俺様など、内容に沿ったタイトルの方が分かりやすかったのではと思いました。
  • 好きになったらダメですか?

    文川じみ

    甘酸っぱい青春ストーリー
    ネタバレ
    2025年10月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 明るく一途な男子高校生が真面目な数学教師に恋をし、毎日見つめているうちに先生もまたゲイであることに気付く。互いにゲイであるという秘密を共有するうちに二人の心の距離が縮まっていくお話。
    要の一途でピュアな恋心がとても丁寧に描かれています。見ていただけの恋が、秘密を共有することで一歩も二歩も近づき、色々な話をしたり、一緒に様々なことを経験して相手を知って更に好きになる。そんな過程の一つ一つが積み重なって恋になっていく。そして、その気持ちを大切に温めようとする甘酸っぱさはまさに高校生らしい青春の1ページだなと思いました。
    名取が先生として要の高校生らしい青春を守りたいと強く思う気持ちもものすごく分かります。先生と生徒だからこその慎重さがものすごく伝わると同時に、滲み出てしまう好きの欠片がとても切なくて、卒業まで待とうという選択に互いを大切に思う気持ちが伺えました。禁断の恋ではなく、世間のルールを守ってという真面目な姿勢がとにかく好印象だったと思います。
  • Knife【電子限定特典付き】

    千葉リョウコ

    刑事にとっての特別な相棒
    ネタバレ
    2025年10月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 何よりも事件捜査が好きな捜査一課の変人刑事と、半年前に所轄からやってきた新人刑事が、ある事件をきっかけに特別な関係になるお話。
    相棒となって半年の津積と佐久間。佐久間の過去に繋がる事件をきっかけに仕事の相棒だけでなく、身体関係も持つようになります。事件の入り組んだ作りや徐々に真相に近づく感じなどはとても面白く、かつ、仕事熱心な二人がえちに溺れる姿とのギャップが意外性があって良かったです。ただ、佐久間の豹変ぶりがPTSD由来というのがちょっと腑に落ちない感じはありました。
    2巻はリブートというように全く新しい事件を追うその後の二人。事件の作り込みは1巻に劣りますが、その分佐久間の恋する気持ちと津積の天の邪鬼な愛情表現が光りました。事件にはキレキレの津積も、自分の気持ちには鈍感なんだなと思いました。津積が好きだと自覚して、佐久間に告白するシーンが見たいです。続きがあるならぜひお願いします。
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  • 坂の上の魔法使い

    明治カナ子

    幸せな日常が訪れたその後
    ネタバレ
    2025年10月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「坂の上の魔法使い」本編その後の後日譚です。
    総督になったラベルと顧問になったリーのその後の生活が描かれた外伝。人と魔法使いとの共存に注力するラベルの頭の良さが光り、相対するように、本編よりちょっと力が抜けて、自由気ままに過ごすリーのやりとりが面白いです。本編では暗く思い過去があっただけに、クスッと笑える部分もあるこのお話は安心して楽しめる一冊でした。ラベルの王族の目の使い方に、魔法使いの長もようやく一目置いてくれて、明るい未来が見えたと思います。楽しいシリーズでした。
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  • 坂の上の魔法使い

    明治カナ子

    ファンタジー世界の作り込みが素晴らしい
    ネタバレ
    2025年10月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 魔法使いが多く住む街の外れの山に住む魔法使いとその弟子。二人の過去の物語と、弟子の成長を綴ったお話。
    人との交流が苦手な大魔法使いリーとその弟子で幼いラベルの物語。とにかく、ファンタジーとして秀逸な作品です。異世界転生や令嬢系などの流行りでファンタジー的な作品は多くなっていますが、どれも設定は似たりよったり。それに比べると、この作者様の創ったファンタジー世界はまるで童話のように独創的で繊細で緻密。魔法使いを従える力のある王族の目や、魔法使いの脱皮、使役は入れ物であるなど、どれも特殊な設定ですが、斬新で面白いアイディアが詰まっていると感じました。この世界観にどっぷり浸れるだけで読む価値があると思います。
    そして、世界観が面白いだけでなく、リーとラベル、はたまたラベルの親の王様やリーの使役のリリドなど、多くの愛の形が存在し、それを一つずつ噛み締められるのが素晴らしいです。特にリーと王様の叶わぬ愛の形が、リーとラベルの不変であり唯一無二の愛に繋がるのかと思うと、変わるものと変わらぬものの良さを感じさせます。親子のようでありながら、主従関係にもあり、ラベルの成長と共に相棒のようになっていく、そんな二人の関係性がとにかく素敵でした。
    BLジャンルになっていますが、ほとんどそういう描写はありません。せっかくこれだけ素晴らしい作品なので、もっと多くの人の目にとまって、読んでほしいです。
  • ロスタイムに餞を 特典小冊子

    ココミ

    二人をもれなく見たい方に
    ネタバレ
    2025年10月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「ロスタイムに餞を」1巻発売時の書店特典ペーパーを収録したもの。
    尽と桐生の二人が大好きで書店ペーパーが気になる人向けです。ショート漫画は1つだけで、あとは1ページ漫画。中身も10ページちょっとしかなく、この内容では少し割高な値段設定かなと思いました。
    私的には、とらのあなさんのペーパーがお気に入りです。セリフはなく、二人の表情のみでその時の気持ちがギュンと伝わってきて切なさが滲み出ていたと思います。
  • 秘密ありきの僕たちですが

    櫻井ナナコ

    ヤクザ本来の狂気が見えてダークが増した
    ネタバレ
    2025年10月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「お金ありきの関係ですが」のスピンオフ、2巻で登場した巡の恋のお話。
    前作では、見た目は完全にヤクザだけど恋人には溺愛スパダリタイプの牧と、訳アリ美人真が主人公。世界観はヤクザものだけど、牧がとにかく優しいのでダークさはあまりなかったですが、今作の主人公キャラ巡は前作登場時よりダーク感マシマシで、私的にはとても面白かったです。
    普段は優しく大人の雰囲気を纏う皆の人気者が、裏では睨みをきかせ、やりたい放題。その手法も強引で、凶暴さが一度顔を出すと抑えられない。牧とは違って、ヤクザの血筋たる狂気が常に見え隠れする巡の冷たい視線にゾクゾクしました。自分勝手な行動やワガママな考え方にはうーんと思うところもありましたが、ヤクザの息子としてチヤホヤされてきた気分屋の一面と若さをより表現してるのかなと思いました。
    そんな巡のお相手が、全方位いい子ちゃんで隙がありまくるゆるふわな倫太郎というのも面白い。世間知らずの甘チャンですが、前向きでとても芯の通った人。倫太郎と一緒にいる巡は、凶暴さは抑えられなくても、毒気が抜かれる気がしました。
    独占欲も強く、倫太郎のことを死ぬまで離す気もないくせに、いつも「俺との関係続けられそう?」と聞く巡の愛情。愛だけでなく覚悟も試されるこのセリフが、巡にとてもよく合っていて印象に残りました。
  • 寺野くんと熊崎くん 【電子限定特典付き】

    依子

    読み続けるといつの間にかハマる
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 校内の人気者な生徒会長と学校一の不良でコワモテな男、接点がなさそうな二人が恋人同士としてイチャイチャラブラブするお話。
    元々はショートエッセイとして始まったお話なので、恋人同士の二人のラブラブっぷりを楽しむショート漫画。その為、いきなり恋人同士の展開だったので、最初は何かの続編かなと思いました。読切として描かれたものなので、全体的なストーリー展開という意味では浅く、1巻は特に寺野と熊崎の日常短編集といった感じでした。
    でも読み続けると、二人の好きという気持ちが大きくなっていく様子や、恋人としての絆が深まっていく成長が感じ取れて、何だかこの先の二人ももっと見たいなと思わせてくれるようになっているから不思議です。それくらいふたりのラブラブっぷりに幸せの安心感があるのかなと思いました。寺野のようにあんなに毎回「かわいい」「好き」と言ってくれたら、喧嘩にもならないくらい幸せになれるよなと納得してしまいました。
    真面目だけどむっつりで、重たいくらいの愛情をアピールしまくる寺野と、元ヤンの割に大人しく、ウブで照れ屋な熊崎。キャラ作りの巧さが際立った作品だと思います。
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