1巻のみ読了。過去作「つまさきおとしと私」「ふたりモノローグ」などと比べると、キャラクターの圧は控えめ。基本的に登場キャラは良い子ばかりで、自分の本音をうまく隠していて、欲望に流されて暴走するようなこともない。突き抜けた個性に任せて斜め上方
向に話を展開させた方が楽しいギャグコメディになるのだが、百合という本来はセンシティブな題材において、ギャグ路線に振り切ってしまうと、作品に没入しづらくなる。本作は、お互いの好意が少しずつ深まっていく過程が丹念に描かれており、前作「ふたりモノローグ」よりも正統的な百合作品だと感じた。1巻時点では、恋愛的な意味合いでの特別な感情には至らずで、どのようなカップリングで着地するのか予想できない。今後の展開に期待を込めて星4つと評価する。
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