皆さんのレビューの文字数に色々現れてる。このお話は視点を誰に向けるかで、それぞれが悪魔のように見える気がする。主人公はハッキリ言えば幸せにやってたカップルの寝取りを実行した人物なのですが、それが無自覚な初恋の縁を求める感じで、内面は幼い。行
動はドロドロ寝取りだし、周囲も相手さえも爛れた関係しかないと思ってるのに、当の本人はただただ『幸福への憧憬』を追い求めてる。いらないと言われたお菓子のオマケが嬉しくて羨ましくて、キラキラ光る宝石と思えた幼さをそのまま保持してる感じで哀しい。主人公の内面とのズレがそのままストーリーに反映されていて、主人公の行動は酷いのに何故かずっと美しい。攻めが初恋の誘惑に耐えきれず抱き、後悔と罪悪感と恋慕の狭間でのたうち回る間、主人公の内面の幼さに全く気付いてないのは最早滑稽ですらあるような気がした。でも、それこそが相手に溺れるってことなのかも。主人公の外見的な美しさと淡々とした言動が、主人公を大人のように誤解させているけれど、主人公の内面はあの初恋当時のままで、それが読者にだけ理解出来るのが余計に切ない(主人公本人すら無自覚だから)視点が変われば、主人公は寝取りしたサイテー男だし、攻めは誘惑に負けたクズ野郎だし、被害者は攻めのパートナーだけだけど、攻めのパートナーも主人公から見たら、羨ましくて羨ましくて堪らないあの笑顔を貰える人だったから。視点が変われば、みんな悪魔のように見えるってお話かも。最後は主人公の見送る笑顔に攻めが勇気を出せた!本当、初恋って罪深いなぁ…
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