20年以上も前にドラマ化もされた監察医という仕事を扱った作品。テーマがテーマだけに殺人や不慮の事故に遭った死体やその解剖の描写があり、独特の絵柄ながらもリアルに描かれていて耐性の低い人にはキツイかもしれない。しかしここに描かれていることは現
実、さらには身近で行われていることであり、あえてその表現を誤魔化さないところに、作者の監察医へのリスペクトを感じることができる。解剖を通じ真実を明らかにし、残された人の人生を変えるこの仕事には、私も尊敬の念を禁じ得ない。昨今は人手不足もあり行政解剖も満足に行われていない状況のようであるが、こういう作品を見て監察医を目指す人が増えることを願わずにはいられなくなる。
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